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Chris And Cosey / The Creative Technology Institute “Trance”
続けて、また、Chris and Coseyのセカンドアルバム、その名もずばり”Trance”です。このデュオのバイオグラフィーは前回書きましたので、省略しますが、簡単に補足を。T.G.の解体から生まれたChris and Coseyですが、本作の時点で、彼等自身のレーベルCreative Technology Institute (CTI)が既に使われています。また、彼等がリスペクトする或いは彼等をリスペクトするアヴァンギャルドなアーティストやグループとコラボをやっていますが、その中にはMonte Cazazza, Coil, Current 93, John Duncan, Erasure, Eurythmics, Boyd RiceやRobert Wyattがおり、1988年のリリースされたCTI名義のアルバム”Core: A Conspiracy International Project”にそのコレクションがおさめられています(私は未聴)。また、彼等のトラックはCarl CraigやCosmic Connection, Fred Giannelli, Daniel Miller, μ-Ziq, Vapourspace及びAndrew Weatherall等のDJによってリミックスされており、前衛的ダンスミュージックにも彼等は影響を与えています。一方で、彼等は4部作のCDシリーズである”The Library Of Sound (L.O.S.)”や ”Electronic Ambient Remixes (E.A.R.)”と言うインスト曲から成るアルバムもリリースしており、ギャラリーでのインスタレーションや電子音楽のフェスでBGMとして使われているとのこと。そして、彼等はCarter Tuttiとして、今も現役なのです。 それで、本作品ですが、基本的には、ファースト・アルバムと同様なので、Chris CarterのシンセとリズムマシンとCosey Fanni Tuttiのギター、コルネット、シンセで作られています。しかしながら、よりダイナミックな音(録音機材のアップグレードによるのでしょうか?)になっており、電子音の強度も増しています。時に不安を催すシンセのフレーズや凶暴なギターの導入或いはダンス・ミュージックを意識したキックや土着的リズムマシンのフレーズを効かせた曲もあり、彼等の引き出しの多さやアレンジ力に舌を巻きます。はっきり言って,後の実験的テクノやゴルジェなどのフロアーを沸かせるダンス・ミュージックの要素あるいはアイデアのほぼ全てがこのアルバムに詰まっていると考えられます。なので、トラックメイカーの方には本作品も必聴ですね。 ◼️This Side A1 “Cowboys In Cuba” (5:36) A2 “Lost” (3:04) A3 “The Giants Feet” (6:22) A4 “Impulse” (2:23) ◼️Other Side B1 “Re-Education Through Labour” (7:07) B2 “Secret” (2:53) B3 “Until” (5:26) B4 “The Gates Of Ancient Cities” (4:28) https://youtu.be/4P9aXZ9FBOg?si=rBvxVpMFdNbSVGRQ #ChrisAndCosey #CreativeTechnologyInstitute #Trance #PostIndustrial #DanceMusic #Electronics #Minimal #Synthesizers #Programming #Guitar #Corner #RoughTrade #CoseyFanniTutti #ChrisCarter
Post-industrial, Synth Wave Rough Trade 不明Dr K2
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Deutsch Amerikanische Freundschaft “Die Kleinen Und Die Bösen”
以前から度々押しているバンドDeutsch Amerikanische Freundschaft, 通称D.A.F. (ダフと呼んでる)のセカンドアルバムが、この “Die Kleinen Und Die Bösen”です。D.A.F.のバイオグラフィーについては既に書いてありますので、省略しますが、このアルバムでのメンバーは、Gabriel "Gabi" Delgado-López (Vo, Noise), Robert Görl (Dr), Wolfgang Spelmans (G)とChrislo Haas (Synth, Tape, Sax)の4人組です。A面はスタジオ録音、B面は、Wireのサポートとして、1980年2月29日に行われた英国ロンドンElectric Ballroomでのライブ音源になります。スタジオ録音の方は、名将Conny Plankがエンジニアを担当しています。一曲自体は1分台と短いので、聴き易いのですが、ちょっと物足りない感じもします。しかしながら、この後に2人組になってブレイクする予感を既に感じさせます(実際、同じ曲も含まれています)。シンセによるシーケンスを中心に、Drが屋台骨を支え、そこに呪文の様な、突き放す様なVoが乗り、更にそこにノイジーなギターが絡みついてくる音構造なのですが、時代的には一番「パンキッシュ」だったと思います。ライブ録音でのWolfgangのギターはフリーキーで良いですねぇ。また、Chrisloのシーケンスや電子音の使い方もカッコ良く、Neue Deutsche Welle (NDW)として、彼等が一番トンガっていた時期のライブと思われます。なんたって、天下のMuteからのリリースですから、そりゃ気合いも入ると思いますよ。まだダンサブルとは言えませんが、NDWの中では頭一つ通り抜けた感があります。その後の活躍は前回書いた通りです。過渡期だからこそ面白い音源だと思いますので、一度は聴いてみて下さい。しかし、ジャケは政治的な意味でヤバい感がありますね。 A1 “Osten Währt Am Längsten” (5:43) A2 “Essen Dann Schlafen” (1:05) A3 “Co Co Pino” (3:26) A4 “Kinderfunk” (3:00) A5 “Nacht Arbeit” (1:52) A6 “Ich Gebe Dir Ein Stück Von Mir” (1:40) A7 “De Panne” (2:32) B1 “Gewalt” (1:24) B2 “Gib's Mir” (1:01) B3 “Auf Wiedersehen” (1:58) B4 “Das Ist Liebe” (1:19) B5 “Was Ist Eine Welle” (1:16) B6 “Anzufassen Und Anzufassen” (1:45) B7 “Volkstanz” (0:48) B8 “Die Lustigen Stiefel” (1:48) B9 “Die Kleinen Und Die Bösen” (1:13) B10 “Die Fesche Lola” (1:40) B11 “El Basilon” (2:43) B12 “Y La Gracia” (2:01) https://youtu.be/8_nyMRQKJ9Q?si=N1nlZ37X5vx6U8ux [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLdGjBYyeJHC6lxcy59nQVyGyhL9QRDV85&si=S4WCLfHwiJbZKQc9 #DeutschAmerikanischeFreundschaft #DieKleinenUndDieBösen #NeueDeutscheWelle #MuteRecords #Live #ElectricBallroom #StudioWork #ConnyPlank #GabrielGabiDelgado-López #RobertGörl #WolfgangSpelmans #ChrisloHaas
Neue Deutche Welle (German New Wave) Mute Records 2200円Dr K2
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Throbbing Gristle “D.o.A. The Third and Final Report”
この一枚が私の音楽活動を180度変えてしまいました。そうです、Throbbing Gristle (TGと略します。その意味は「脈打つ男根」と言うスラング)のセカンド(?)アルバムです❗️これを高校2年の駿台夏期講習で東京にいた時に購入したのが運の尽き。それまではテクノ・ポップが大好きだった私の脳みそに、このアルバムはショックを与えたのです。今まで聴いたことの無言うタイプの音楽?音楽なのか?そんな不気味さがその時はありましたねぇ。しかもメンバーにはテープとマシン担当と言うPeter “Sleazy” Christophersonがいるし。そもそも、普通、バンドと言ったら、ギター、ベース、ドラムそれにいてもキーボードだろう?なんだ⁈ この編成は?とその時は思いました。しかも、収められてる曲にはコンピューターのバグ音、ロックの残骸、ヴァイオリンの弾き語り(GenesisがCoseyをChrisに寝取られたことに対する悲しみの曲)、エレ・ポップ調の曲(ABBAのサンプリング)、フィールド録音、シングルの早回しなどテンでバラバラな内容。特に、名曲 ”Hamburger Lady”は全身に火傷を負ったオランダ人女性のことみたいで、かつ音も鬱々とした単調な曲で。またジャケも小児性偏愛のサブリミナルが入っているし。田舎の高校生には疑問だらけ、刺激だらけのアルバムでした。それを理解しようと一生懸命聴いてましたね。そんな訳で、このアルバムは、私のインダストリアル・ミュージック強いてはノイズ・ミュージックへの入り口となったターニング・ポイント的な作品だったのです。今でも刺激的なアルバムなので、未聴の方は今からでも聴いてみてください。きっと何かを得ることができますよ。因みに、D.o.A.とはDead on Arrivalのことで、救急車が到着した時に心肺停止の状態の意味です。 A1 “I.B.M.” (2:34) A2 “Hit By A Rock” (2:29) A3 “United” (0:16) A4 “Valley Of The Shadow Of Death”(4:03):By Peter Christopherson A5 “Dead On Arrival” (6:03) A6 “Weeping” (5:27): By Genesis P-Orridge 5:27 B1 “Hamburger Lady” (4:07) B2 “Hometime (3:37): By Cosey Fanni Tutti B3 “AB/7A” (4:25) By Chris Carter B4 “E-Coli” (4:10) B5 “Death Threat” (0:43): Robin Banks & Simone Estridge (Vo) B6 “Walls Of Sound” (2:49) B7 “Blood On The Floor” (1:07) https://youtu.be/qn16ZXhbcZo?si=VkT9-9BMk4SdF1Vy [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mubLOEQ4PnX20jvXy3bHLW_4INiqmIk50&si=WpbkKDd_fMKIIrm0 #ThrobbingGristle#D.o.A. #TheThirdAndFinalReport #IndustrialRecords #Industrial #HamburgerLady #Weeping #SoloSongs #GenesisP-Orridge #CoseyFanniTutti #ChrisCarter #Peter’Sleezy’Christopherson
Noise / Industrial Industrial Records 2200円位?Dr K2
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Eurythmics “1984 (For the Love of Big Brother)”
ちょいちょい,こう言うメジャーものも混ぜますよぉ〜。と言う訳で、何と今回はEurythmicsです。MTV時代に”Sweet Dreams”が大ヒットした、Annie LennoxとDavid A. Stewart から成る英国のシンセ・ポップ・デュオです。私は、当時、VoのAnnieのユニセックスな風貌と時に艶かしく時に朗々と歌う姿に釘付けになりましたね。少しバイオグラフィーを書いておきますね。元々、2人は1975年にPeet Coombes (Vo, G)によって結成されたThe Catchと言うバンドに在籍、その後,1977年にEddie Chin (B)とJim Toomey (Dr)が加わってThe Touristsと改名し、2人 (AnnieはVo, Kbd, DavidはGを担当)もそのままメンバーになっていました。このThe Touristsはそこそこの成功(日本盤も出ていました)を収めるのですが、1980年後半に解散。そこで、AnnieとDavidは1981年にEurythmicsを結成した訳です。初めは全然でしたが、6枚目のシングル"Sweet Dreams (Are Made Of This)"が大ヒットし、シンセポップ・デュオとしてブレイクします。クールなエレクトリック・ポップのサウンドと、短髪で男性的なAnnieのビジュアル・イメージは強烈な印象を与えた。またMTVでの男装や”Sex Crime”というタイトルのシングル曲などで、性表現に厳しいアメリカの放送ではたびたび規制されることもあったそうです。このデュオは1990年に解消しますが、1999年に再結成され、2005年にまた活動停止になっています。 それで、今回取り上げた作品”1984”は彼等の5枚目のスタジオアルバムで、そのタイトル通り、1984年にMichael Radford監督の映画”1984”(George Orwellの同題小説の映画)のサウンドトラック集として作製された作品です。この中から”Sex Crime”がシングルカットされています。兎に角、Annieのソウルフルな歌い方と風貌はカッコいいです。それをしっかり支えるDavidの演奏やアレンジ力も評価されるべきでしよう。また、サントラと言うこともあって、殆どヴォーカル(歌詞)の無い曲も含まれていますが、Annieの鼻歌風(? スキャット風)のヴォーカリゼイションも堪能できます。しかし、時代は最早2022年になっており、1984年はもう遠い過去ですが,我々は一体,何処へ向かっているのでしょうか?そんなことを考えさせてくれる、この作品も聴いてみてください。 A1 “I Did It Just The Same” (3:28) A2 “Sexcrime (Nineteen Eighty-Four)” (3:57) A3 “For The Love Of Big Brother” (5:03) A4 “Winston's Diary” (1:22) A5 “Greetings From A Dead Man” (6:12) B1 “Julia” (6:36) B2 “Doubleplusgood” (4:36) B3 “Ministry Of Love” (3:45) B4 “Room 101” (3:47) [full album] https://youtube.com/playlist?list=PL8RardDZYqvjoJvwlMNMvdQ4rBGj2YdQb&si=dHMvkww7Jtw5Uw48 A2 “Sexcrime (Nineteen Eighty-Four)” (3:57) https://youtu.be/IcTP7YWPayU?si=BYhypXGEUEeINGJ2 #Eurythmics #1984 #ForTheLoveOfBigBrother #VirginRecords #SynthPop #Major #AnnieLennox #DavidAStewart #Ex-TheTourists #Unisexual #Soundtrack #GeorgeOrwell #MichaelRadford
Synth Pop Virgin Records 600円Dr K2
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Atrax Morgue “Overcome”
死は何故にヒトを引き寄せるのか❓と言う命題を実践していたイタリアのAtrax Morgueの作品 ”Overcome”の登場です! Atrax Morgueはイタリア人Marco Corbelliのソロノイズ・ユニットの名前です。このMarcoは1992年に音楽活動を始めますが、本当に2007年5月6日に首吊り自殺してしまいます。また、彼は生前には自身のレーベルSlaughter Productionsを運営し、自身のAtrax Morgue以外も含めて100タイトル以上の作品をリリースしています。 また、Atrax Morgueとしても、国内外のレーベル(Self Abuse RecordsやRelease, Old Europa Cafe, RRRecords, Crowd Control Activities及びArs Benevola Mater)から多数のCDをリリースしています。しかしなから、彼は死を選びました。それは誰よりも死について考え、またその在りようを作品にしてきた彼の答えだったのかもしれませんね。 それで、本作品の内容ですが、単調な低音を響かせるモノシンセの持続音或いはパルス音から成る,極めてストイックな電子音楽であり、故に強靭な意志を感じざるを得ません。そこに,人間の苦悩や痛みを絞り出す変調ヴォイスが被さり、より一層の殺伐とした風景(音像)を描き出しています。一音入魂、彼は命を削って、曲を作っていたのかもしれませんね。因みに,彼の死後、2020年に同国イタリアのUrashima(浦島)が本作品をリイシューしています。正にM.B.から脈々と続く、極私的なデス・インダストリアル・ノイズの系譜を感じます。皆さん,一度は聴いてみた方が良いかもです。 A-4: “Blackish Water” https://youtu.be/X6y5rAWaS0Q B-2: “Chill” https://youtu.be/rvhQtPcSC2o #AtraxMorgue #Overcome #Death #Industrial #MarcoCorbelli #SlaughterProductions #Italy #Suicide
Noise, Power electronics Slaughter Productions 不明Dr K2
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Sympathy Nervous “Automaticism”
私がSympathy Nervousを知ったのは、Out Put Recordsの7インチの”Out Put vol.2”と言う3Way Split EPでした(他はYxymalooとDrone No.1でした)。それから、気にはなって時々作品を買っていたのですが、よもや、東日本大震災で彼の経歴等を知ることになろうとは❗️Sympathy Nervousこと新沼好文さんは、大震災の時の津波で、自宅はおろか機材全てと録音物の多くや工房を無くしてしまいました。その時の彼の落胆さは痛い程分かりますし、悔い切れない想いもあったかと思います。ただ,本作品のマスターテープは既にレーベル側に送ってあったので、今回、リリースが出来たとのことです。その後、彼は東京に引っ越しますが、2014年に死去。震災前までは、彼はプログラマーの仕事をしながら、90年代にはテクノ・シーンへ参入したり、2000年に入ってからは岩手県宮古市で国産テルミンの工房を設立したりしていました。ここら辺は前回も書いたと思いますが、ほんと惜しい才能を無くしたと思います。その追悼盤として、本作はSynth WaveレーベルであるアメリカのMinimal Waveからリリースされました。本作でも、独自に開発したU.C.G.のコンピュータ・システムを駆使し、精密なビート・プログラミングと音響デザインによるシンセ・ウェーブ或いはプロト・テクノを聴くことが出来ます。電子音の感触はクールなのですが、曲自体の構造は有機的であり、丁度、AI制御の人型アンドロイドの奏でる音楽のようです。皆さんも、追悼の意味でも興味本意でも良いので、是非聴いてみて下さい。 A1 “Accident” (7:03) A2 “Cold Weather” (5:49) A3 “His Forte” (6:38) B1 “Polaroid” (3:44) B2 “Cabaret Voltaire” (7:18): Tatsuya Sensazi (G) B3 “Extended Time” (3:42) B4 “Quickshot Robeat” (4:32) B2 “Cabaret Voltaire” (7:18) https://youtu.be/gZE_vmmMyA4?si=pcsuyyMqymz__84r [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_lcWEWM8b1cCbi1e6AE895R4Mh7Ot5GzRk&si=yejXXbKCJOTHuHb5 #SympathyNervous #Automaticisim #Proto-Techno #1979-1981年 #Recordings #SynthWave #Minimal #Synthesizers #Hand-MadeSynthesizers #U.C.G.system #YoshihumiNiinuma #BenefitAlbum #MinimalWave #GuestGuitarist #TatsuyaSensazi
Techno / Synth Wave / Minimal Minimal Wave 3000円位?Dr K2
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Einstürzende Neubauten “Stahl Musik”
Einstürzende Neubautenのことは皆さん、知っている通りで、世界初のメタパー・ロック・バンドですが、有名なファーストアルバム”Kollaps”以前にカセット作品としてリリースされていたライブ音源のアンオフィシャル・レコードが、本作品になります。タイトルもずばり「鉄の音楽」です。バイオグラフィーは前回書きましたので、省略しますが,この頃のメンバーはBlixa Bargeld (G, Vo, Noise)とN.U.Unruh (Perc, Noise)ですね。元々、1980年の6月1日に南西ベルリンにあるStadtautobahn橋の支柱の中(?)で行われたライブ音源のカセット作品だったので、正直言って音質は悪いです。なので、カセット起こしの、このLP(限定300枚)はunofficialなんでしょう。かろうじて、Blixaのヴォーカルは聞こえますが、内容や意味までは不明ですし、バックの音も籠り過ぎていて、判然としませんが、かろうじて、ハーモニカやトライアングルなどの音は聴取できます。まあ彼等にとってはまだ2本目のカセット作品ですので、当時はマスタリングなどは出来なかったでしょうし、またラインでの録音(ラジカセでのon air一発録りだったか?)も出来なかったのだと思います。しかしながらその混沌した雰囲気が当時の彼等の音楽にはマッチしていたのかもしれませんね。1980年の西ベルリンのカオスな雰囲気を味わいたければ、本作品も一助になることでしょう。 A1 “Energie (Zum Einsturz Bringen)” A2 “Eisenmolekül” A3 “Alphabet” A4 “5:48 Tier” B1 “Schönheit Der Geschwindigkeit” B2 “Arbeit” B3 “Kein Bestandteil Sein” B4 “Kristallines Eisen” B5 “Gut (Mit Dem Kopf An Die Wand)” https://youtu.be/xHTKwTz27Ec?si=eAFWUqJRe4bIN9B5 #EinstürzendeNeubauten #StahlMusik #Ruck #ZackRecords #Reissue #1998年 #LimitedEditions #300部 #Eisengrau #1980年 #LiveAlbum #MetalPercussions #Unofficial #BlixaBargeld #EndruhUnruh #N.U.Unruh
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Experimental Rock / Live Ruck Zack Records (Eisengrau) 不明Dr K2
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Smegma “Ism”
またまた来ましたよぉ。アメリカの恥垢、、じゃなかったSmegmaの登場です。バイオグラフィーは前回、前々回に書きましたので、そちらを参考にして下さい。今回,紹介するのは彼等の7枚目のアルバム”Ism”です。ちょっと意味深なタイトルですね。今回のメンバーはArsene Zara (artwork, design, Voice), ObliviaことJackie Stewart (Vocals, Musette), Myrtle Tickner (B), Amazon Bambi (Clarinet, Synth, Dr, B, G)と Burned MindことBaron Von Everclear (Dr)で、プロデュースはDr.IdことMichael Lastraです(変名が多いので、こちらは調べるの大変です 笑)。本作はいつもより、Jazzy(A面)或いはSurfっぽい(B面)曲が多いですね。「渋い」「カッコいい」「なんか変」の3拍子揃った彼等の傑作と言っても過言ではないでしよう。でも、A面で聴くことできるトランペットやサックスのような音は誰が演ってるのかな?まあ、基本、LAFMSの連中は不定形グループが多いので、分かりづらいのかもしれませんが。また、テープ・ループとかも炸裂。A-4”Jungle Nausea”では、色っぽいトランペットがドリフの加藤ちゃんのストリップネタを思い出したり、またはゴジラ映画のBGMを思い出したり、と言うかカバー曲?(B4: 曲名が”Godzilla”で、まんまやん!)、、、いやいや溜まりませんね。かと思えば、3本のウッドベースだけから成る即興(A5”Three Bass Hit”)とか、テケテケギターがかっこいい本格的だけどちょっと崩したSurfナンバーB1”Hoedad”やB3”Magnifying Glass” とかも。本作では完全即興の曲と何らかのモチーフがある曲がバランスよく配置されているので、全体として一つの作品になっており、その分、聴きやすいです。どうですか?聴いてみたくなったでしょ?是非!因みに、本作品への参加者は、Myrtle Tickner (B), Amazon Bambi (Clarinet, Synth, Drs, B, G), Burned Mind (Drs), John Jensen (Horns), Ju Suk Reet Meate (G, Trumpet, Musette, A-B, Organ, Clavinet), Dr. Id (Sampler, Drs), The Reverend Toadeater (Synth, Marimba), Lee Rockey (Vln), The Kid (Vo), Oblivia (Vo, Musette, Effects), Ace Farren Ford (Vo, Sax, Musette), Arsene Zara (Vo), Samek Cosmano (Vo, Electronics, Cornet)となっています。 A1 “Tickner's Hideaway” (3:48); Myrtle Tickner B) John Jensen (Trumpets) A2 “Emergency Plan ‘’B’” (3:06); Oblivia (Vo) A3 “Exterminate” (3:09) A4 “Jungle Nausea” (3:04); John Jensen (Horns) A5 “Three Bass Hit” (3:47); Ju Suk (B Solo) A6 “Modern Living” (6:56); Oblivia (Vo) B1 “Hoedad” (3:06); Dr. Id (Sampler) B2 “Rock It Harder” (3:46); Amazon Bambi (Vo, Drone) B3 “Magnifying Glass” (6:11); Myrt (B), Arsene Zara (Vo) B4 “Godzilla” (2:14) B5 “Flashback” (7:42); Amazon Bambi (Drs, Synth) [本作品はYoutubeにアップされていませんでしたので、彼等のライブを貼っておきます。] https://youtu.be/mRZnzgaosFQ?si=3ZfvNHL4gZ-QkB3N #Smegma #Ism #Tim/KerrRecords #Jazzy #Surf #Godzilla #LAFMS #MyrtleTickner #AmazonBambi #BurnedMind #JohnJensen #JuSukReetMeate #Dr.Id #TheReverendToadeater #LeeRockey #TheKid #Oblivia #AceFarrenFord #ArseneZara #SamekCosmano
Experimental rock Tim/Kerr Records 不明Dr K2
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The Boomtown Rats “The Fine Art of Surfacing”
このパンドのことは知らなくても、VoのBob Geldofかパンドエイドをやったこととか「哀愁のマンディー」と言う曲は知っているかもしれませんね。と言う訳で、パンク勃興期にアイルランドから出てきたバンドThe Boomtown Ratsの4枚目のアルバム”The Fine Art of Surfacing (邦題「哀愁のマンディ」)の紹介です。メンバーは全員アイルランド出身で、Bob Geldof (Vo), Garry Roberts (lead G), Johnnie Fingers (Kbd), Pete Briquette (B), Gerry Cott (rhythm G)及びSimon Crowe (Dr)の6人組で、 1975年にダブリンで結成、6枚のスタジオ・アルバムを出した後、1986年に解散。その後、2013年にKbdのJohnnieとGのGarry以外のメンツで再結成。初ライブの時はThe Nightlife Thugsと言うバンド名であったが、余りに酷いとのことで、Woody Guthrieの自伝”Bound for Glory 「ギターをとって弦をはれ」”に登場するギャングの名前から取られました。1977年にデビュー、1978年にシングル”Rat Trap”でアイルランド出身のバンドとしては初めて全英1位を獲得し、注目を浴びることになります。”Like Clockwork”などもヒット。そして、1979年に全英1位となったシングル”I Don't Like Mondays(哀愁のマンデイ)”は、1979年の1月29日にアメリカのSan Diegoの小学校で当時16歳の少女が起こしたライフル乱射事件を描いた曲で,曲名は彼女の犯行動機のひとつが「月曜日が嫌い」だったことによるとされています。その後、VoのGeldofはUltravoxのMidge Ureと共に、1984年、エチオピアで起こった飢餓を受け、チャリティープロジェクトBand Aidを立ち上げ、英国とアイルランドのロック/ポップ界のスター(David Bowie, Sting, Paul Weller, Glenn Gregory, Simon Le Bon, Boy George等)を大々的にフィーチャーしたGeldofの曲”Do They Know It's Christmas?”をリリース、大成功を収めました。このようなチャリティー運動は後のLive AidやUSA for Africa等に受け継がれていきました。逆に、Band AidでBobの名前を知った人の方が多いかも。しかしながら、肝心のThe Boomtown Ratsの方は人気が下降し、1986年に解散しています。2008年にメンバーの内、Garry RobertsとSimon CroweらがThe Ratsの曲を演奏したりしてましたが、2013年に、Bob, Garry, Pete及びCroweで正式に再結成を果たし、約27年ぶりに活動を再開いています。 それで,本作品ですが、パンクとかニューウェーブと言うよりも、割と普通のポップスとして聴くことも可能で、彼等のソングライティングの能力が高いと認識しました。また、バンドとしてもごちゃごちゃに成らずに、アンサンブルが適切で、良いポップバンドなんだなあと感心しました。その中でもヒットした”I Don't Like Mondays”はかなりポップス寄りで、アレンジも、ピアノや弦楽器をメインにしてメジャー寄りになっているように思えます。偶にはこう言うヒットチャート物を聴いても良いんじゃないかなぁ? A1 “Someone's Looking At You” (4:23) A2 “Diamond Smiles” (3:52) A3 “Wind Chill Factor (Minus Zero)” (4:37) A4 “Having My Picture Taken” (3:19) A5 “Sleep (Fingers' Lullaby)” (5:32) B1 “I Don't Like Mondays” (4:20) B2 “Nothing Happened Today” (3:20) B3 “Keep It Up” (3:40) B4 “Nice 'N' Neat” (2:51) B5 “When The Night Comes” (4:57) B1 “I Don't Like Mondays” (4:20) https://youtu.be/pHhCSvBXA_0?si=tKYxCOLkcNze_ttq [full album] https://youtube.com/playlist?list=PL8UfM7ycll7RA24p7sUZSiEbpPRbJDse-&si=BCtgG12TSI1mz8Ja #TheBoomtownRats #TheFineArtOfSurfacing #MercuryRecords #BandAid #IDon’tLikeMonday #哀愁のマンディ #BobGeldof #GarryRoberts #JohnnieFingers #PeteBriquette #GerryCott #SimonCrowe I’m
NEW WAVE, Punk Rock MERCURY Records 500円Dr K2
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Big Black “Atomizer”
実は私、Big Black大好きなんですよ。特にこの辺りのアルバム(CDですが)は集めました。先ず、曲名見た時の何とも言えない「ヤバさ」と実際に聴いてみたトリオのアンサンブル、完璧です!まあ、この頃のヤバさについて、現在のSteve Albiniは「若気のの至りだった」と今になって反省してるようですが。試しにこのパンドの後進であるRapemanやShellacも聴いてみましたが、何れも物足りないかったですね。その前に、少しバイオグラフィーを。Big Blackは、イリノイ州で結成されて、1981年〜1987年に活動していたjunk系(あるいはNoise Punk系)のロック・トリオで、Steve Albini (G,Vo)が、Naked RaygunからSantiago Durango (G)とJeff Pezzati (B)を引き抜いて結成されました。後にJeffの代わりにDave Riley (B) が加入しています。そもそも、パンク・ロックが好きだったSteveは、大学生時代にレコードを作ろうとして、ドラムマシンTR-606を購入し、自宅でG, B, Voを新たに購入した4チャンネルMTRで録音してました。それで出来た作品”Lungs” EPとなります。この頃にBig Black(そのバンド名は大きなものとか黒いものは子供は怖がるからとされています)と言うパンド名を思い付いていたようです。1983年になると、Steveは大好きだったNaked RaygunからVoのJeffを引き寄せ、ベースを弾いてもらうことに。更に同パンドからギターのSantiagoも誘い、Big Blackのラインナップが決定されます。その後、シカゴ以外の都市にもツアーを行い、人気を博します。しかしなから、Steveの歌詞(殺人、強姦、幼児愛、放火、人種差別、女性差別といった社会のタブーとされる事象を積極的に扱っている)がしばしば問題になりました。これは何となく私にも分かります。また、彼等は商業的レーベルやブッキングマネージャーやローディなどを相手にせず,出来ることは何でも自分達でやっています。なので、人気があっても大手レーベルとはサインしていません。ここら辺は潔いですね。そうしている内に、彼等のファーストフルアルバム”Atomizer”を1986年にリリース。配給はHomestead Recordsに任せていました。ギターサウンドはより金属質にキリキリと、最早、ギターとベースは電流を通した有刺鉄線のようなノイズ発生器になり,マシン・ビートを合わせていましたし、歌詞もより過激になっていました。そして、1987年にセカンドスタジオアルバム”Songs About Fucking”をリリース、加えて、”Sound of Impact”(1986年)と”Pigpile”(解散後の1992年)と言うライブアルバムもリリースしております。Big Black解散後、皆さんも知っての通り、Steveはレコーディング・エンジニアとして働いています。 それで、本作品ですが、兎に角,歌詞がヤバいです。またBig Black特有のギター・アンサンブルはいつ聴いても凄いですね。私もこれを聴いて、Spot On Pantiesをやろうと思いましたから。まあ、それは兎も角、ヤバい音楽に触れたかったなら、このアルバムを聴いてみて下さい。 A1 “Jordan, Minnesota” (3:23) A2 “Passing Complexion” (3:08) A3 “Big Money” (2:32) A4 “Kerosene” (6:08) A5 “Bad Houses” (1:12) B1 “Fists Of Love” (4:24) B2 “Stinking Drunk” (3:30) B3 “Bazooka Joe” (4:46) B4 “Strange Things” (3:55) B5 “Cables (Live)” (3:13) https://youtu.be/03cDvRl3edo?si=X2QhCPKv-XPAGcJj [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_maatX5f_ku7sMxz5Xa9r8dfi6ZfO39zBw&si=zEUPM_ghHAwnHZvd #BigBlack #Atomizer #HomesteadRecords #FirstAlbum #Porn #Rape #Drugs #Homosexual #Taboo #SteveAlbini #SantiagoDurango #DaveRiley #NakedRaygun
Noise Punk Homestead Records 2500円位?Dr K2
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TNB(The New Blockaders)+K2 “虚無の音 (Kyomu-No-Ne)”
時々、自分関連のも載せますよ〜!と言う訳で、今回は、The New BlockadersことTNBとわたくしのソロK2のコラボ作”虚無の音(Kyomu-No-Ne)” です。これは時間がかかった、いや、かかり過ぎた。相互のコラボなので,お互いが音素材を交換して、それを変調・加工し、また、自分の音を加えたりしながら、曲をそれぞれが仕上げていくと言う方法をとりました。音素材を交換したのは2001年頃だったと記憶していますが、その後、音沙汰無いなぁと思っていたら、勝手に、アメリカのBanned Productionsからコラボ曲がカセット作品”Oozing Ruin”として2002年に出されちゃうし、、、まあ,良いんですけどね。兎に角、Richard Rupenusのリアクションが遅い!忙しいみたいなことはメールしてくるんですが、それで前述のカセットが出てから8年経って,漸くTNB側のミックスが終了しました。長かったなぁ。まあ、Richardのレスが遅いとは聞いてましたが、ほんとッ、参りました。因みにTNB側のメンバーはRichard & Philip Rupenus兄弟とMichael Gillhamの3人のようです。”Oozing Ruin”の時は私のミックスに何らかの加工をしたみたいですが、今回もTNB側は割とストレートなミックスで仕上げていますね。それに対して、私の方はまだjunk electronicsと言うミキサーのフィードバック・システムを用いており、かつミックスダウンも人力カットアップで行なっていましたので、モデュラーを使っている今のK2の音とはかなりの落差がありますね。それで、TNB側が送ってきた音素材は彼等のシンボルでもある金属摩擦音であったと思います。一方,私の方は,先程書いた通りミキサーのフィードバック音だったと思います。それで、リリースレーベルも決まって、ジャケはどうしようか?との話しになって,そうだ! G.X.(Jupiter-Larsen)に頼もうとなり、すぐさま連絡したら、OKで、作ってくれました。しかし日本語のフォントがダサいので、何とか作り直そうとしたのですが、G.X.に押し切られてしまいました。まあ,そう言うことも含めて、無事、LPがリリースできて,良かったなあと感慨深いです。それで、今回、聴き直して気づいたのですが、A-1とA-2は明らかな切れ目ななく、繋げられています! また、違う形でコラボしたいなとは思います。もし、下記のトライラーをみて、興味がある方は、是非ともLPをご購入ください。 A1 K2 / TNB “Kyomu-No-Ne (Part I)” (12:25) A2 TNB / K2 “Kyomu-No-Ne (Part II)” (7:29) B K2 / TNB “Kyomu-No-Ne (Part III)” 16:03 [trailer] https://youtu.be/piQ2C5tkhcE?si=yWYb44yuzb_2y9y0 [“Oozing Ruin” full album] https://youtu.be/AkSgV8XDtdQ?si=oaC97O5c5dznKc7x #TheNewBlockaders #TNB #K2 #Kyomu-No-Ne #Collaboration #4iBRecords #LimitedEditions #249部 #SoundOfNihilism #Noise #MetalJunks #FeedbackSystem #RichardRupenus #PhilipRupenus #MichaelGillham #KimihideKusafuka #Artwork #G.X.Jupiter-Larsen #OozingRuin #CollaborationCassetteWork #BannedProductions
Noise / Experimental 4iB Records 無しDr K2
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Gary Numan “Telekon”
またポップなものを!今回、紹介するのは、テクノポップ(エレ・ポップ)の代名詞とも言えるGary Numanの4枚目のスタジオアルバム”Telekon”です。彼はエレクトロニック・ミュージックのパイオニアでありUltravox!、それもJohn Foxxを師と仰ぐ程のマニアであることは有名です。先ずは簡単にバイオグラフィーを。彼の音楽歴は1977年のパンクバンド”Mean Streatから始まっていますが、メロディメイカー誌でメン募のあったPaul Gardiner (B)と共に、脱退し、その同じ年に従兄弟のJess Lidyard (Dr)を誘って、1977年にTubeway Armyを結成。翌年にはBeggars Banquetと契約して、1978年にはセルフタイトルのアルバムを発表しています。その後は本名名義で着実にアルバムをリリースし、UKチャートのトップ10に食い込んだそうです。特に3枚目のアルバム”The Pleasure Principle”とそこからシングルカットされた”Cars”は大ヒットしました。勿論、次に出た本作品とシングルカットされた”I Die: You Die”と”This Wreckage”もチャートインしています。彼はシンセのヘビー・コレクターでもあり、時にはギター無しのシンセとベース&ドラムの曲も作っています。しかしなから、その後、彼はエレクトロニックな音楽から離れるようになり、通常の楽器(JapanのMick KhanやRob Dean及びQueenのRoger Taylerらが参加)も使うようになります。それで作られたのが、1981年リリースのアルバム”Dance”です。その後、長年のBであったPaul Gardinerがドラッグで死亡。そこら辺から人気が下降します。その後、彼は飛行機のパイロットになったとかの噂がありましたが、本当に自家用飛行機を購入してます。その後はJazzy或いはFunk色が強くなったり、逆にアグレッシブなアプローチをしたり、自分のレーベルを作ったりで、しぶとく生き残り、2017年にはアルバム”My Name Is Ruin”をリリース。また、2021年にもリリースがあったとか。 それで、本作”Telekon”ですが、この初期のヒットアルバムには一種の即物的なディストピアのイメージがあり、彼の「人間味」に乏しい声質もあって、彼は実はアンドロイドじゃないか?と思わせる曲が目立ちます。あと、割とシンセのメロとヴォーカルのメロがユニゾンになっているのも特徴的ですね。この作品ではギターは余り使われておらず、あくまでもシンセ主体です。ただ、生ピアノも使われているところから、次の作品への布石かな?とも思わせます。ギターの音もフランジャーをかけた金属質な音色で使われていますが、この時期までの彼の作風は殆ど同じ(Ramonesみたいですね)なので、皆さんも、一度は聴いてみて下さい。因みに、本作品には、Gary Numan (Vo, Synth, Guitar, Drum Machine [A3, A4, B1, B3]), Paul Gardiner (B), Ced Sharpley (Drs [A1-B3, B5])の他Chris Payne (Viola [A2, B1-B3, B5])も参加しています。 A1 “This Wreckage” (5:16) A2 “The Aircrash Bureau” (5:36) A3 “Telekon” (4:23) A4 “Remind Me To Smile” (4:00) A5 “Sleep By Windows” (5:00) B1 “I'm An Agent” (4:18) B2 “I Dream Of Wires” (5:04) B3 “Remember I Was Vapour” (5:08) B4 “Please Push No More” (5:37) B5 “The Joy Circuit” (5:11) [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_l52Swi37xoVQnlnsGOa3VC3Y7n1-16yr8&si=z3GMCm8eaGkQjzS5 “We Are Glass” https://youtu.be/N1PV115rV6U?si=jKsLEiQqGYBHkjai #GaryNuman #Telekon #TubewayArmy #ElectronicPop #TechnoPop #BeggarsBanquet #Synthesizers #Drums #Bass #DrumMachine #Viola #Guitar #PaulGardiner #CedSharpley #ChrisPayne #ThisWreckage #WeAreGlass
Electro-Pop, New Wave ATLANTIC Records 650円Dr K2
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This Heat “Deceit”
いよいよ登場です、This Heatのセカンドアルバム”Deceit”の登場です❗️ここで、少しバイオのおさらいをしておきます。メンバーは、Charles Bullen (G, clarinet, viola, Vo, tapes)とCharles Hayward (Dr, Kbd, Vo, tapes)及びGareth Williams (Kbd, G, B, Vo, tapes)の3人組で、1976年に英国ロンドンで結成されました。元々、HaywardとBullenは、Roxy MusicのギタリストPhil Manzaneraのプログレ・バンドQuiet Sunのメンバーでした。Quiet Sunは短命に終わりましたが,HaywardとBullenは音楽の指向が似ていたこともあっで、解散後も Dolphin LogicとかFriendly Riflesと名乗って、一緒にやっていました。そこに音楽経験の無いヴィジュアル・アーティストのGareth Williamsが加わり、トリオとして1976年からThis Heatとして活動を開始します。初めは、Haywardの両親の家の屋根裏ででもテープ作りをやっていましたが、使われなくなった冷凍庫室を自分達のスタジオとして使うことになり、そこをCold Storageと名づけ、ジャムセッションやテープ操作などをしていました。また、ガーナ人パーカッショニストMario Boyer Diekuurohとともセッションも続けており、その結果は、フランスのTago Mago誌が1982年にリリースしたAlbert Marcoeurとのスプリットカセット作品となっていますす。 それで、This Heatの方は、1976年2月から1987年1978年にスタジオやライブで録り溜めた音源も使い、1979年8月にセルフタイトルのファーストアルバムをリリースします。ここでは、徹底したテープ操作とループ音の活用が行われており、このようなポスト・プロダクションが可能であった彼等のスタジオCold Storageの存在が大きかったと推測されます。その後、12㌅EP ”Health and Efficiency”をリリース。そして、本作であるセカンドアルバム/ファイナルアルバムが、Rough Tradeと契約して1981年にリリースされます。今でこそ、このアルバムはポストパンクとも位置付けられますが、当時はアイス・エイジ等と呼ばれていました。1982年の欧州ツアーを終えた時に,HaywardはTrefor Goronwy (B, Vo)とIan Hill (Kbd)を巻き込んで,Stephen Rickard とTrefor Goronwyと一緒にCamberwell Nowを結成しており、また、BullenもソロユニットLifetonesを名乗って活動をするようになります。これらの理由でThis Heatは活動を停止します。その後、未発表音源なども含むボックスセットを出したりしています。2001年12月に、バンドは、再度、リハをしますが、Williamsが癌で亡くなったこともあって、This Heat名義でのリリースは最後になりました。ただし,HaywardとBullenは2016年に、This Is Not This Heatとして復活しています。 それで本作”Deceit”ですが、ショッキングなジャケ写と共に、内容は緻密でダイナミックで、素晴らしい作品になっています。トリオなのですが、テープ操作も駆使しており、そのコラージュ感覚や音に対する組み合わせなどには卓越した技術と完成度を持ち合わせています。恐らく、テーマは世界が暗くなり、どうしようもなくなっ酷くなっている危機感を孕んだコンセプトであると推測されます。流石に、Haywardの歌うようなドラミングやBullenの禁欲的なギターはすごいですね。このような手数の多いドラムにはWilliamsの寡黙なベースやキーボードが活きてくるのだと確信しました。また、ヴォーカルのメロディも独特で,東欧や中東の民族音楽のようにも思えます。個々の曲の感想は省略しますが、これは絶対、次世代に繋げたい音楽なので、未聴の方,若い方は是非とも❗️ A1 “Sleep” (2:14) A2 “Paper Hats” (6:02) A3 “Triumph” (2:55) A4 “S.P.Q.R.” (3:28) A5 “Cenotaph” (4:39) B1 “Shrinkwrap” (1:40) B2 “Radio Prague” (2:21) B3 “Makeshift Swahili” (4:04) B4 “Independence” (3:42) B5 “A New Kind Of Water” (4:57) B6 “Hi Baku Shyo (Suffer Bomb Disease)” (4:03) [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_kZO_N8NZHVD9gzKcCWMAqsVBlUf2H6pcU&si=J0gSLfCsb76nWmLc B5 “A New Kind Of Water” (4:57) https://youtu.be/zG-q9Jozp4o?si=1MdKVvBFavsQd_Ho #ThisHeat #Deceit #RoughTrade #SecondAlbum The #CharlesHayward #GarethJohns #CharlesWilliams #IcyAge #Avante-Rock #Alternative #Drums #Guitar #Bass #Organ #Tapes
Experimental rock Rough Trade 2500円Dr K2
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Incapacitants “Stupid Is Stupid”
やっと辿り着きました。日本が世界に誇る大雑音デュオ、Incapacitants (以下、インキャパと略す)の登場です。元々は非常階段のメンバーであったT.美川氏のソロユニットとして始まりましたが、途中からタコとかに所属していたF.コサカイ氏も加わり、最強のノイズデュオが誕生しました。その魅力は録音物もそうですが、やはり、その最大の魅力はライブでしょう。とは言うものの、昨今のコロナ禍ではライブもままならず、レコードを聴いて想いを馳せましょう。インキャパのバイオグラフィーを簡単に。最初期(1981年)のインキャパは美川氏の個人的録音プロジェクトとして大阪で作られましたが、ライブはやっていませんでした。作品で言うと”Repo”の辺りまでですね。その時期でしょうか?Boredomsの山塚アイ氏とも少し一緒にやっていたようです。仕事の関係で美川氏は東京に引っ越しますが、ライブのオファーを断りきれず、C.C.C.C.に参加していたコサカイ氏を誘い、ライブを敢行し、それが今でも鉄壁のノイズ・デュオとして定着してます。1999年にはオーストリアのWlesで開催されたMusic Unlimited Festival '99に出演し、初の海外でのライブも行っています。美川氏は銀行員、コサカイ氏は公務員なので、中々、海外に行くことはできませんでしたが、その時期から海外でのライブも少しづつ増えていきます。因みに2人とも、非常階段のメンバーでもありました(美川氏は最初からずっと。コサカイ氏は数年前に脱退してます)。また最近では、”Incapacitants Movie”と言うドキュメンタリー映像作品も作製されています。 それで、本作品ですが、この作品は仏の雑音レーベルSounds For Consciousness Rape (SFCR)が1993年に60分カセット2本組みでリリースしていた作品で、それらをアメリカのHospital ProductionsがLP4枚組み(私のはクリアー盤)でリマスリングしてのリイシュー盤と言う、とんでもないブツです。内容はスタジオトラックとライブ音源からなります。全編、轟々たるノイズの壁、若しくは芳醇たるノイズ粒子の雨あられを浴びます。お二人の担当はelectronics & voicesなのですが、そんなことはもう忘れるくらいの圧を感じ、このまま、気持ちよく昼寝でもしたい位です。ライブの方では時に唸るようなヴォイスが聴かれますが、渾然一体となって、こちらのアドレナリンの血中濃度もガン上がりしてしまいます。そんな轟音浴を,皆さんもしてみませんか?因みに、お二人のライブでの勇姿が特大ポスターになって付属してますし、T. 坂口氏のインキャパ紹介の漫画も付いています。お見逃しなく❗️ ◼️LP1 A1 “Stupid Is Stupid” (20:51) B1 “Don't Sleep While We Explain” (12:51) ◼️LP2 C1 “Even Stupid Can Be Director (part 1)” (14:36) D1 “Even Stupid Can Be Director (part 2)” (12:45) ◼️LP3 E1 “Live At 20000V, Koenji - Tokyo, Nov. 3rd 1991 (part 1)” (11:58) F1 “Live At 20000V, Koenji - Tokyo, Nov. 3rd 1991 (part 2)” (11:30) ◼️LP4 G1 “Live At 20000V, Koenji - Tokyo, Feb. 27th 1992 (part 1)” (14:16) H1 “Live At 20000V, Koenji - Tokyo, Feb. 27th 1992 (part 2)” (12:50) [Studio Tracks] https://youtu.be/bQPNXAi0-H0?si=jRF2DUjoMYKnEuk3 [Live Tracks] https://youtu.be/EONRh-qxoOk?si=KPJl2SupCcpZmxt3 #Incapacitants #StupidIsStupid #HospitalProductions #2019年 #Reissue #Remastering #4LPs #ClearVinyls #SoundForConciousnessRape #1993年 #Cassettes #Noise #Harsh #Electronics #Voices #Duo #T.Mikawa #F.Kosakai
Noise Hospital Productions (S.F.C.R.) 不明Dr K2
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Demo-Moe “Demolish N.Y.C.”
これは知る人ぞ知るニューヨークのノー・ウェーブ・トリオDomo-Moeの唯一のアルバムです。確か、美川さんが日本で紹介しており、それで直ぐに買ったと記憶しています。メンバーはAlfredo Caballero (B, Vo), Andy Thurlow (G), Michael J. Zwicky (Dr)の3人組みでありますが、Wikiにもそれ以上のことは書いてなくて、他も調べたのですが、情報無し。以前にYoutubeで見かけた時は、メタルジャンク担当のメンバーがいましたが、、、。Demo-Moeは1998年にこのアルバムを残して消えてしまいました。それで本作品なのですが、電気化したパンク・ジャズとかフリージャズのノーウェーブとか言われているように、一切の予定調和をぶち壊しながら、バリバリと進むぐちゃぐちゃなトリオの「アンサンブル」です。一応,歌詞はあるようなので、曲と言う概念もあるのでしようが、最早、何をもって曲とするか?その根源的疑問を投げかけてくれます。フリージャズのその先にある音楽を実践していたと言えると思いますが、これ一枚で消えてしまったのは大変残念です。なので、皆さんもこれを見つけた時は即ゲットしてください。ハイパーなノーウェーブ・ジャズ(?)を聴けますよ!もし、このバンドのバイオグラフィーを知っている方がいましたら、教えて下さい。 A1 “Unlimited Capacities” (12:31) A2 “Demolish NYC” (1:02) A3 “I Owe My Dream” (4:02) B1 “Shattered Glass” (2:27) B2 “Something Will Rise” (6:57) B3 “Homage To The Monk” (10:38) https://youtu.be/Ftarv1ts180?si=gVkO51SV4EbEHH9V #Demo-Moe #DemolishNYC #MaldororRecords #NoWave #PunkJuzz #DeathBlues #AlfredoCaballero #AndyThurlow #MichaelJ.Zwicky
Noise Rock Maldoror Records 不明Dr K2