-
Die Krupps “The Machineries Of Joy (Part I & Part II)”
独逸の鋼鉄王Die Kruppsの遍歴を少し書いておきます。Die KruppsがThe Krupps名義で英国進出した1985年のアルバム”Enter The Arena”で、バンドは一旦活動停止となります。その後、1980年代半ばから、Jürgen Englerは、自身のレーベルAtom-Hを運営し始め、そのレーベルでは主にスラッシュ・メタルやハードコア・パンクを扱っており、そのようなバンドに加わって、Englerも歌っており、その経験が、1990年代のDie Kruppsの音楽性に影響しています。一方、Ralf Dörperは、1989年に、英国のEBMバンドNitzer Ebbとコラボして、Die Kruppsの古い曲を新ヴァージョンとしてリメイクし始めます。それが、本作品でもある”The Machineries Of Joy”で、元曲は、1980年代初頭にEnglerと共作した”Wahre Arbeit, Wahre Lohn”です。この新ヴァージョンは、ビルボードのレコードチャートを席巻し、EnglerとDörperが前面に立ってDie Kruppsの復活・再評価に繋がります。同年、Die Kruppsは、Nitzer Ebbとのコラボを通して、欧州にEBMを広く流布するキーバンドになります。そうして、1992年になると、ヘビメタからの影響をより強く受けるようになり、そのようなギタリストを起用し始めます。そうして、出来たアルバムが”I”であり、EP”Tribute To Metallica”で、後者は特にMetallicaのカバー曲で構成されています。このメタルとEBMの融合は、よりインダストリアル感を増し、この領域のパイオニアになります。その後、Deep Purpleの”Machine Head”に影響を受けたアルバム”II - The Final Option”を1993年に、更により実験的になったアルバム”III - Odyssey Of The Mind”を1995年に、更に更に、よりヘビーなグルーヴメタルの影響を受けたアルバム”Paradise Now (非公式には”IV”とも呼ばれています)”を1997年にリリースし、一旦、バンドは解散します。続きはまた、次の機会に。 それで、この”The Machineries Of Joy”は色んなミックスやリミックスがあって同じようなジャケて違ったりとかありますので、購入の際は、よく確認して下さい。それで、この”The Machineries Of Joy”シリーズでは、勿論、共作のEnglerとDörperはプロデュース等には関わっていますが、Rüdiger Esch (B)やVoや演奏でもNitzer Ebbも参加しています。そして、Die Krupps側のミックスでは、Düsseldorfで、エンジニアにPeter Krickを起用して、Nitzer Ebb側のミックスでは、Londonで、エンジニアにPaul Kendallを起用して行っています。と言う訳で、A面がDie Krupps側、B面がNitzer Ebb側と思ってもらって良いと思います。それでは、彼等の復活の起点となった本作品の各曲を紹介していきましょう。 ★A “The Machineries Of Joy (Wahre Arbeit Mix)” (6:10)は、大胆な打ち込みに、たっぷりのシンセとEnglerのセクシーにして力強いVoからなるヴァージョンに仕上がっています。 ★B1 “The Machineries Of Joy (True Work Mix)” (6:08)は、仰々しいシンセのイントロと、シュタロファンののイントロから雪崩れ込むヴァージョンで、やはりシーケンスは使っていますが、EnglerのVoはより汗っぽい感じになっています。間奏でのシンセのリフとシュタロファンの絡みが聴き処です! ★B2 “The Machineries Of Joy (Machines)”では、最初とサビで、サンプリングされたEnglerのVoが使われ、太いシーケンスだけで進むヴァージョンで、打楽器やドラムマシンは使われていません。 中々、面白い企画だと思います。単なるリメイクだけではなくて、Nitzer Ebbとのコラボで、古い曲をブラッシュアップすることで、曲そのものが生き返りますね。ある意味、このようなEBM的曲調が、Die Kruppsそのものと思われているかもしれませんね。その前後にもDie Kruppsの音楽は多様にありますから。それにしても、Dörperの才能が開花した企画だと思います。今回は、ここら辺の企画モノを連続で紹介していきますので、続きも要チェックです! A “The Machineries Of Joy (Wahre Arbeit Mix)” https://youtu.be/K0-2flWS8eY?si=efNEus1VXDh6R1V6 B1 “The Machineries Of Joy (True Work Mix)” https://youtu.be/JJwu0FTtGOI?si=TIkq4y7QZR0OmdPd [オマケ:“The Machineries Of Joy (MV)”] https://youtu.be/a7ElWK_Tgmg?si=VYC1yP8H0x6dZmJF #DieKrupps #TheMachineriesOfJoy #Mute #BCMRecords #EBM #ElectronicBodyMusic #Remake #Remix #WahrArbeitWahrLon #Collaboration #1989年 #第二期DieKrupps #再評価 #JürgenEngler #RalfDörper #RüdgerEsch #NitzerEbb #WahrArbeitMix #TrueWorkMix #Machines
Electronic Body Music Mute 500円Dr K2
-
Die Krupps “I”
今回は、Die Kruppsの復活アルバムです! このアルバムは、The Krupps名義の”Entering The Arena”から7年振りの4枚目のアルバムで、何故か、タイトルは”I”で、1990年代に都合”IV”まで続きます。この時点でのDie Kruppsのメンバーは、Jürgen Engler (Vo, Kbd, G; ユルゲン・エングラー), Ralf Dörper (Sampler, Effects; ラルフ・デルパー), Rüdiger Esch (B; リュディガー・エッシユ), Volker Borchert (Drs [live]; フォルカー・ボルヘルト)で、それ以外に、Kreuztal出身のスラッシュ・メタル・バンドAccuser(アキューザー)のFrank Thoms (G [A2, B2, B4, B5;フランク・トムス)とRené Schütz (G [A2-A4); レーネ・シュッツ)がゲスト参加しています。以前に書きましたように、これはEnglerがやっていたレーベルAtom-Hでの経験が関与しているものと考えられます。と言う訳で、早速、各曲のご紹介をしていきたいと思います。 ★A1 “High Tech / Low Life” (3:05)は、細かいシーケンスが重層化していき、Englerの押し殺したようなVoが特徴的な曲で、タイトルからして、Die Kruppsらしいですし、そのヘビーさやシーケンスの細かさも秀逸です。 ★A2 “Metal Machine Music” (4:09)は、Lou Reedのそれとは違い、ヘビメタなGとBPM速めの打ち込みリズム隊が融合した、最もこの頃のDie Kruppsらしい曲で、速弾きGソロもバリバリで、Voも煽り気味です。 ★A3 “Doppelgänger” (5:05)も、複雑な太いシーケンスを中心に、ザクザク刻むG、強靭なDrs、抑制的なVoから成る曲で、時々出てくる「唸るGソロ」もこのアルバムならではです。 ★A4 “The Dawning Of Doom” (3:51)も、カッコ良いシーケンスに、大胆なシンセや歪んだGと打ち込みっぽいヘビーやDrsに、押し殺しながらも叫ぶVoから成る曲で、「機械の苦痛」を感じます。 ★A5 “Ministry Of Fear” (5:01)も、静か目のシーケンスで始まり、強靭なDrsとメロディアスなシンセが加わって、そこにエフェクトをかけたVoが入る曲で、フランジャーを掛けたGも入ります。Voの押し殺した感じがより切迫感を感じさせます。 ★B1 “One” (5:00)は、SE音で始まり、緊張感のある雰囲気のシンセやシーケンスに移行して、正に、以前のDie Kruppsの新展開とも言える、より力強いエレクトロな曲で、シンセのフレーズが独逸的でもあります。Voも力強いです! ★B2 “Simply Say No” (3:59)は、フィードバックしたGとスローでヘビーなシーケンスとDrsが見事に融合しており、Voの緊迫感もマックスです。シンセの大胆なリフとGの刻みが特徴ですが、最後に爆発します! ★B3 “Disciples Of Discipline” (4:46)は、四つ打ちなキックとシーケンスに、Gの刻みと、やや余裕がありそうでいて、やはり気を抜けないVoがカッコ良い曲です。特に後半のサビは聴き処です! ★B4 “The Power” (5:22)は、またまた複雑でスピード感のあるシーケンスにダンサブルなDrsとザクザクのGをバックに、EnglerのVoが抑制気味に入ってくる曲で、特徴的なシンセ音が耳に残ります。ブレイク後のシンセはやはり欧州的なフレーズです。 ★B5 “Rings Of Steel” (4:44)では、ステップシーケンスからいきなり、スピード感のあるアンサンブルに突入していき、またまたGを中心としたテンポに変わり、それを繰り返しますが、シーケンスは、より複雑になっていきます。スラッシュ・エレクトロな曲で、最後のGの唸りも聴き処です。 正直、個人的には、ここら辺のDie Kruppsはヘビメタの要素が入っているので、避けていたのですが、いやはや聴いてみると、とにかくカッコ良いとしか言えないですね! 元々、MaleでパンクスだったEnglerがたどり着いたのが、スラッシュ・メタルのザクザクしたGを、複雑なシーケンスにぶち込む、全く新しいEBMをにたどり着いたのは、必然だったのでしょうか? 多分、Englerだけではなく、Dörperも大きく関わったのではないでしょうか? ただ一点、英語で歌っている所が残念な点ですね。しかしながら、今回、参加しているギタリストのバンドAccuserについては未聴なのですが、本作品では本当に良い仕事をしています! これが欧州のインダストリアル・ロックなのでしょう!Ministryが好きならば、是非ともこちらも聴いてみて下さい!! https://youtu.be/7AFLzgA9awU?si=1uqsw2mjxdge1Vdk #DieKrupps #I #OurChoice #FourthAlbum #EBM #ElectronicBodyMusic #IndustrialMetal #Electro #Metalic #FusionOfThrashMetalAndElectro #JürgenEngler #RalfDörper #RüdigerEsch #VolkerBorchert #Guests #ThrashMetalBand #Accuser #Guitarists #FrankThoms #RenéSchütz
Industrial Metal / Electronic Body Music Our Choice 1500円Dr K2
-
Die Krupps & Nitzer Ebb “The Machineries of Joy”
前回、ご紹介しましたDie Kruppsの原曲”Wahr Arbeit, Wahr Lohn”のリメイク/リミックス盤シリーズの一つで、今回は、如何にも「インダストリアル」なピクチャー盤かつ名義もDie Krupps & Nitzer Ebbでの盤となる作品をご紹介します。原曲は、Die KruppsのJürgen EnglerとRalf Dörperにより、Rüdiger Esch (B, G)が曲によって参加しています。なお、ピクチャー盤のサイドPhotoの写真は、Thomas Schulte-Ellinghaus (トーマス・シュルテ-エリンクハウス)によるものです。ここで、Nitzer Ebbについて、簡単に紹介したおきます。Nitzer Ebbは、英国のEBMバンドで、エセックス州で同級生であったVaughan "Bon" Harris (Programming, Synth, Drs, Vo), Douglas McCarthy (Vo), David Gooday (Drs)によって、1982年に結成されています。始めは、La Comédie De La Mortというバンド名だったのですが、直ぐに、独逸語の何かの文書をカットアップして、Nitzer Ebbと改名しています。翌年にデモテープ”Basic Pain Procedure”を発表しますが、2年間は鳴かず飛ばずで、漸く、Phil HardingのPWLと契約して、1985年にファーストシングルをだします。この時期は、ポストパンクの影響が強かったのですが、1986年にMute Recordsと契約し、1986年にシングル"Murderous"と翌年にシングル"Let Your Body Learn”をリリース、ここで、これらのシングルで「インダストリアル・ロック」或いは「EBM」シーンにNitzer Ebbは参入することになり、同時にシカゴ・ハウスシーンの発展にも寄与します。また、1987年リリースの5枚目のシングル"Join In The Chant"ではバレリアック・ビート・シーンの一翼を担い、後の英国アシッド・ハウス・シーンにも影響を与えます。同年に、デビューアルバム”That Total Age”をリリースし、同時に”Music For The Masses”欧州ツアーを敢行し、レーベル・メイトのDepeche Modeも招待しています。ツアー後、David Goodayが脱退しますが、1989年に、Vaughan "Bon" HarrisとDouglas McCarthyのデュオでセカンド・アルバム”Belief”をリリースし、ワールドツアーを敢行、この時にJulian Beestonを誘いますが、結局、ツアーだけではなく、レギュラーメンバーになります。そして、同年、Nitzer Ebbは、彼等が「独逸のEBMのパイオニア」と称するDie Kruppsとのコラボを始め、原曲”Wahr Arbeit, Wahr Lohn”のリメイク・リミックス盤をリリースすることになります。Nitzer Ebbに関してはここまでにしておきます。 このような経緯で、両者のコラボ盤”The Machineries Of Joy”のリミックス作品がバンバンリリースされることになります。その一つが本作品ですので、早速、各曲をご紹介していきましょう。 ★サイドLogo “The Machineries Of Joy (Skateboard-Mix)”は、割と原曲に忠実で、シュタロファンとDrsによるビートとEnglerのVoが中心ですが、所々で入ってくるGも良いアクセントですし、間奏のシュタロファンのソロも聴き処です! ★サイドPhoto “The Machineries Of Joy (Rhönrad-Mix)”は、強烈かつヘビーな音の塊として、打ち込みのエレクトロニクスとVoが襲い掛かり、途中で、シュタロフォン(Engler自作メタパー)も聴取できますし、Bも確認できます。 このピクチャー盤も前回紹介した通常盤とまたまた、違うミックスで、この盤は、前回紹介した作品よりもヘビーな印象を受けます。まぁ、この作品は、ピクチャー盤でもありますので、コレクターズ・アイテム的なモノだとも思いますが、中々、聴き応えもあって、個人的には、こちらの作品の方が好きですね。人それぞれなので、Die KruppsとNitzer Ebbに何を期待するかで変わってくるとは思いますが、ヘビーさを期待するのであれば、この盤はお勧めします!!結構、隠れた名盤です! サイドLogo “The Machineries Of Joy (Skateboard-Mix)” https://youtu.be/hcTq_1Kfco4?si=tIptQqgksHAEhHMB サイドPhoto “The Machineries Of Joy (Rhönrad-Mix)“ https://youtu.be/5TSXolzDIqo?si=6EpcuquCLb49y-yl #DieKrupps #NitzerEbb “TheMachineriesOfJoy #BCMRecords #12-inchPictureDisc #Maxi-Single #EBM #ElectronicBodyMusic #Remix #Skateboard-Mix #Rhönrad-Mix #JürgenEngler #RalfDörper #RüdigerEsch #Remake #WahrArbeitWahrLohn #GermanicWords #ChicagoHause #UKAcidHouse
Industrial / Electronic Body Music BCM Records 2600円Dr K2
-
Eintopf “Klingelstreiche”
これは、海外通販の際、全く情報が無い状態で、ついでに購入したレコードで、今持って、何故購入したかも不明です。 と言う訳で、Discogsを調べてみましたが、全くメンバーとか結成とかについては記載がなく、単体のアルバムとしては、本作品だけで、後、シングルを1枚出しています。バンド名のEintopf (アイントフ)とは、独逸語でシチューのような煮込み料理のことで、アルバム・タイトルの“Klingelstreiche (カリンゲルシュトライフェ)”とは、多分「ベルを鳴らす」の意味のようです。それで、裏ジャケにメンバーが記載されていましたので、それを英訳してそのまま載せておきます。Eintropfは、Peter Härtl (Vo, Synth-Solo[B1]), Jens Kummerfeldt (G, Back-Vo), Jens Vermehren (Piano, Organ, Synth, String), Hans-Jürgen Müller (B, Back-Vo, Vo[B1]), Bernd Kiehm (Sax, Perc [Ding Dong]), Martin Schultz (Drs)がメンバーで、それ以外にライブでのミックスを担当しているエンジニアとしてAndreas Seymerもいるとのことです。そして、1983年に、本作品であるファースト・アルバムをリリースしていますが、どうもNDWとは無関係なジャズ・ロックっぽい1970年代の音楽を奏でるバンドのようです。その証拠に、リリース元のSummerは、1977年に、St. Michel ジャズバンドとの共演をキッカケに、ハンブルクで、Wehrspann家によって家族経営で設立されています。その中でも、Peter Wehrspannは、1960年代に既にジャズ・レーベルWAMを運営していることから、このSummerも主にジャズのレコードをリリースしています。多分、その流れで、このバンドEintopfのアルバムもリリースされたものと思われます。なので、NDW好きの私にとっては、ハズレだったかもしれませんかね。この位しか情報がありませんでした。もし、知っている方がいらっしゃいましたら、また教えて下さい。と言う訳で、早速、各曲を紹介していきたいと思います。 ★A1 “Hildegard (16)” (3:28)は、Saxがよく効いた曲で、展開も複雑ですが、それなりにポップなところもあります。 ★A2 “Ich Steh' Drauf” (2:22)は、ややロッケンローっぽいところもありますが、シンセを多用したりする曲で、そこら辺が時代の影響なのでしょうか?アレンジはやや古い感じです。 ★A3 “Nicht Mit Mir” (3:43)は、Gとシンセの絡みから始まり、歌い上げるVoと間奏のチェンバロ風Kbdが特徴の曲です。シンセも結構多用されています。 ★A4 “Seagull” (3:07)は、スローテンポで落ち着いたバラード曲で、Saxやシンセが曲を盛り上げています。Voスタイルがやや1970年代の王道ロックっぽいですね。 ★A5 Are You Ready” (3:05)は、シンセとSaxのユニゾンで始まる、心地よいノリの曲で、間奏のエレピ・ソロや後半のコーラスも聴き処です! ★B1 “Klingelstreiche” (2:44)は、ハードロック風に歌い上げるVoと1970年代風のアレンジのバックから成る曲ですが、やはりシンセを多用しているのが、特徴でしようか? ★B2 “Der Pannen-Blues” (5:00)は、ゆったりしたGで始まる典型的ブルースで、独語で歌われるのが興味深いです。曲としてはそれ程革新的な所はありませんが。 ★B3 “Alptraum” (10:58)は、変拍子風の譜割のメロディで始まり、疾走感のあるVoパートから歌い上げるパートへ、そしてGソロパートへ。そしてスローテンポなブルース的なパートへと展開も凝っており、長尺の曲ですが、飽きさせません。 全体のイメージは、やはり1970年代風のブルースロック〜ジャズロックな感じなんですが、シンセとかを結構、多用している点が特徴なのかなと思いました。初め、聴いた時は、何か違和感を感じていて、それが、ニューウェーブではない、それ以前のロックの臭いだと気付いたらのですが、何回か聴いていると、その内、本作品の良さが段々と分かってきました。ただVoの歌い上げるスタイルはちょっと苦手ですが。軽めのジャズロック好きのリスナーさんには丁度良いかもです! と言う訳で、苦手意識のあった本作品ですが、中々良い物だなあとも思いましたので、もし、ここら辺が好きな方で有れば、聴いてみても良いと思います。 A1 “Hildegard (16)” (3:28) https://youtu.be/pPAs2IwCtd8?si=cz4WVyXXDCHEMzj5 #Eintopf #Klingelstreiche #Summer #FirstAlbum #JazzRock #BluesRock #PeterHärtl #JensKummerfeldt #JensVermehren #HansJürgenMüller #BerndKiehm #MartinSchultz #LiveMixing #AndreasSeymer
JazzRock / Blues Summer 不明Dr K2
-
Die Radierer “In Hollywood”
NDW初期の代表的バンドであり、異能の天才Tom Dokoupilが在籍していたバンド、それがDie Radiererです。今回は、何とか入手入手した、彼等のセカンド・アルバム”In Hollywood”をご紹介します。Die Radiererのバイオグラフィーは既に書いてありますので、そちらをご参照下さい。 それで、本作品の参加メンバーは、Christian B. Bodenstein (Vo), Tom Dokoupil (Trumpet, Synth, Vln), Jürgen Reuter (G, B), Jürgen Beuth (G, Drs, Synth)の4人で、まだTom Dokoupil在籍時のアルバムですが、Peter Lack (Drs)が脱退して、代わりに、元々G担当だったJürgen BeuthがDrsも担当して作られたアルバムです。割とマンガチックなタイトルが多く、ここら辺は、曲作りをしているJürgan BeuthとTom Dokoupilのキャラと作詞担当のChristian B Bodensteinのキャラが上手くマッチした作品とも言えると言えましょう。それでは、ユーモアたっぷりのDie Radiererのセカンド・アルバム“In Hollywood”の各曲をご紹介していきましょう。 ★A1 “Reiseglück (3:25)は、ふざけたようなフレーズで飄々と演奏される曲で、初期のDie Radiererらしい曲です。 ★A2 “Der Rabe” (2:35)は、マカロニウエスタンっぽい曲で、硬派なDie Hautとは異なり、どこかふざけたようなアレンジで、凄いGソロなんかも入っています。 ★A3 “Schule Für Schlechtes Benehmen (3:25)は、ファズGとコーラスを中心としたアップテンポの曲ですが、間奏から出てくるGソロが余りにもめちゃくちゃで、カッコ良いです。 ★A4 “Batman” (3:25)は、バットマンのテーマを彼等なりに勝手に解釈?作り直した?曲で、トランペットやスライドGなんかも使っており、ユーモアたっぷりです。 ★A5 “Plastik” (3:00)は、ドタドタしたDrsに導かれるアップテンポ気味な曲で、一瞬、ティンパニかと思います。Voの何とも言えないユーモラスな所やソロパートも聴き処です。 ★B1 “Fotografin” (3:20)は、針飛びを利用した録音で、こちらがドキドキさせられる曲で、オルガンやトランペットが良いアクセントになっています。 ★B2 “Cowboys Auf Zebras” (2:55)は、リズムマシンも使った、ほのぼのとした曲なんですが、そこはDie Radierer!何ともユルユルにアレンジされています。 ★B3 “Zombie-Mädchen” (3:00)は、ハツラツとした曲調なんですが、時々聴こえてくるシンセ音が何とも彼等らしいと言うか面白いです。Voはやはり軽い感じで、おふざけのようです。 ★B4 “Katzenfrau” (3:30)も、これまたおふざけな「ミヨミヨミヨ」なVoとユーモラスなシンセを用いた曲で、何故か女性コーラスも入ってきて、最後は猫真似まで披露してくれます。 ★B5 “Mutation” (3:15)は、強烈なノイズから始まり、軽いリズム隊が入ってくる曲ですが、Voが歌い上げようとしているのに、バックでは、ノイズが鳴っています。終わり方もメチャクチャです。 ★B6 “Schöne Frauen” (1:55)は、一転、シンセによる重厚なバックに淡々と歌うVoが印象的な「宗教曲」のようですが、最後には調子はずれなVlnで終わります。 やはり、Die Radiererの魅力は、軽々と「シリアスなロック」を越えていく自由奔放さではないでしょうか?サウンド自体も軽めなのですが、軽いながらも、色んな音楽を借用してきて、彼等なりに解釈して、取り込んでしまえるところに、大きな魅力を感じます。Tom Dokoupilの存在も勿論大きいのですが、意外とChristian Bodenstein C.B.の「人を食ったような」ヴォーカライゼーションも大きいのではないでしようか? このセカンド・アルバムはそんな彼等のユーモアとエッセンスが詰まっており、ファンとしては是非是非聴いて欲しい一枚だと確信しました! それにしても”In Hollywood”ってタイトルは何処からきたのか?謎ですね。余り中古市場にも出ないですが、必聴アルバムです! https://youtu.be/q-3wPfWCaPU?si=2XlCiLh-6Zyegfj_ [full album + demo tracks] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mxNF1ELF3qj5tGGtPg4VXxcSNmbBnEuzA&si=-0peF2OCEVvG4X6M #DieRadierer #InHollywood #ZickZack #SecondAlbum #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Humor #Humorous #名盤#ChristianB.Bodenstein #TomDokoupil #JürgenReuter #JürgenBeuth
Neue Deutsche Welle / German New Wave Zick Zack €59.99Dr K2
-
Der Moderne Man “Verstimmt (Live)“
久々に入手しました!そうです。Der Moderne Man (デァ・モダーネ・マン)の12インチ・ミニアルバムにしてセカンド・アルバム”Verstimmt「フェルシュティムト」(調子っ外れ)”を今回は、ご紹介しましょう。どうも、所属レーベルNo Fun Recordsが行ったNo Fun Tour Jubel 81で独国内を回った時のライブトラックを厳選して収めたアルバムのようです。Der Moderne Manのバイオグラフィーについては、以前にも書いてありますので、そちらをご参照下さい。それで、本アルバムへの参加メンバーは、MattusことMartin Simons (Vo, Synth), E.K.T.ことEckart Kurtz (G), Jens GことJens Gallmeyer (B), Fé WolterことFelix Wolter(Drs)で、Tonio ScorpoことThomas Schnura (Sax)もゲスト参加しています。Der Moderne Manは、この頃は人気もあった頃なので、会場の熱気も充分に伝わってきます。それでは、本作品の各曲をご紹介していきたいと思います。 ★A1 “Das Tier” (4:02)(1981年6月20日のハノーファーのRotation)は、ジャングルなDrsに、ややフリーキーなSaxが特徴のポストパンクな曲ですが、Voはパンキッシュでライブ感があります。サビはスピード感がマシマシです! ★A2 “Farblich Gesehen” (3:05)(1981年6月9日のフランクフルトのBatschkapp)は、細かいBラインのアップテンポな曲で、如何にも初期Der Moderne Man的で、間奏のディレイを掛けたGも良いアクセントになっいますし、最後のVoの叫び声も良いです。 ★A3 “13” (3:39)(1981年6月6日のアルブシュタットのZollern-Alb-Halle)は、スカっぽい切れ味鋭いGのリズムの曲ですが、サビではアップテンポのパンクソングになります。間奏では、シンセのリフやダブ的ミックスもなされており、ライブトラックとしては凝っています。 ★B1 “Sinnloz” (2:12)(1981年6月7日のシュトゥットガルトのMausefalle)は、硬い独逸語歌詞ながら、哀愁たっぷりの曲調なのが、興味深いです。間奏のシンセも良いアクセントです。 ★B2 “Licht Und Dunkelheit” (3:42)(ブレーメンのAladin :1981年6月11日)は、ドタドタしたDrsで始まりますが、割としっとりと落ち着いた曲で、NDW流バラードでしょうか?Gが良今雰囲気なのですが、ひょろひょろしたSaxソロも良いアクセントです。 ★B3 “Mitternacht” (1:33)(1981年6月20日のハノーファーのRotation)は、結構、心に沁みるようなコード進行で、サビのコーラスやSE的シンセが新鮮な小曲です。 ★B4 “Der Unbekannte” (2:04)(1981年6月5日のミュンヘンのAlabama-Halle)は、アンコールでしょうか?シュプレヒコールの後に、あの名曲が始まります。細かいBラインが特徴の曲で、投げやり気味なVoがまたイカしてます。 独逸国内ツアーでの演奏からセレクトされただけあって、録音状態も良いですし、セレクトされた曲も初期Der Moderne Manらしいパンキッシュな名曲揃いで、聴き応え充分です。この時期のNDWバンドのカセットでのライブ音源はあるにはあるのですが、今となってはかなり高価ですし、また場合によっては、YouTubeにもアップされていたりもするので、本作品のようにレコードとしてライブ音源が聴けるバンド音源は少なく、貴重な体験が出来ます。特に、Der Moderne Manの人気のあったバンドの音源となれば、やはり体験したいですね!そんな意味でも是非是非、本作品は実際に聴いて欲しい一枚です! A1 “Das Tier” (4:02) https://youtu.be/yUvyn3_y0p4?si=5A9zrhdrEvIvBan_ A2 “Farblich Gesehen” (3:05) https://youtu.be/H58LdTQgZVY?si=kdPmJENBwkxpZ5eF A3 “13” (3:39) https://youtu.be/KIyKqouPw_k?si=wv0Zpk-tmkXdUe9x B1 “Sinnloz” (2:12) https://youtu.be/S1vuXf11K_k?si=iGQCUvy-44EAQ70y B2 “Licht Und Dunkelheit” (3:42) https://youtu.be/topGpAD4Tgc?si=uhYK92PUH5c1pFcF B3 “Mitternacht” (1:33) https://youtu.be/C6ATvFjDlQk?si=kmmTrG7nF2E-kpOq B4 “Der Unbekannte” (2:04) https://youtu.be/ajl6Nk9Gfsg?si=6L_C-uRq5VXaQPI3 #DerModerneMan #Verstimmt(Live) #NoFunRecords #Mini-Album #LiveAlbum #SecondAlbum #1981年 #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #NoFunTourJubel81 #Mattus #MartinSimons #E.K.T. #EckartKurtz #JensG #JensGallmeyer #FéWolter #FelixWolter #Guest #TonioScorpo #ThomasSchnura
Neue Deutsche Welle / German New Wave No Fun Records 1200円Dr K2
-
Direktion “Jeder Tag Wunderbar“
これは、海外通販の時に、ついでに買った作品で、ちょっとYouTubeを試聴して購入したので、その正体は不明のままでした。なので、少し調べてみました。 先ず、メンバーは、Manfred Rürup (Kbd; マンフレッド・リュールプ), Michael Schrader (Vo; ミヒャエル・シュラーダー), Udo Dahmen (Drs; ウド・ダーメン)のトリオです。そして彼等のバイオグラフィーですが、Die HamburgerのManfred Rürup (それ以前には、Tomorrow’s Gift, Panther, RMOにも在籍していた)とUdo Dahmen (元Rufus Zuphall, Kraan, Bill Ramsey, Helmut Hattlerにも在籍していた)は、元々パーカッショニストのMichael Schraderを誘って、新たなバンドDirektion (ディレクチオーン)を結成し、1982年に、Rürupは自分で録音してあったデモテープを元に、共同プロデューサー兼エンジニアの”Charly“ Steinbergと共に、トリオで録音し直しています。その時の曲が、大手CBSの目に留まり、同年、CBSと契約して、シングル2枚とLP1枚がリリースされています。その内のフィースト・シングル”Herzstiche”がちょっとしたヒットとなり、彼等は既にセカンド・アルバムを用意しており、既にスタジオ入りしています。この時には、人気スタジオ・ベーシストで、Dahmenの友人でもあるBenjamin Hüllenkremer (B; ベンヤミン・ヒューレンクレマー)がヘルプで参加しています。しかしながら、この時点で、独語で歌うと言うことが余り求められなくななった為、結局、このセカンド・アルバムは「幻」となります。そうして、Direktionは解散してしまいます。解散後、Rürupは、Inga Humpeらと一緒に演奏したり、1984年には、Harald Gutowskiと共に、BAT BATと言うプロジェクトを立ち上げ、クラシックなタンゴに現代的な音を加えた新しいダンスミュージックを作り、マキシ・シングル”ZZZANGO”をリリースしています。一方、Dahmenは、独のスタジオ・ドラマーやライブドラマーとして人気が出て、Inga Rumpf, Ina Deter, Georg Danzer, Achim Reichel, Anne Haigis, Manfred Maurenbrecherの作品に参加しており、現在は、Mannheimのポップアカデミーで芸術監督で、同時に教授もやっているとのこと。また、Rürupは、プロデューサーのSteinbergと共に、Steinberg (www.steinberg.de)と言う会社を設立し、音楽制作におけるコンピューター・テクノロジーの可能性について早い段階から認識して、成功を収めています。 まぁ、Direktionについては、この位しか分かりませんでしたし、Direktionとして活動していた時期も短かったので、この位ですね。 それで、Direktionの唯一のアルバム“Jeder Tag Wunderbar (イェダー・ターク・ヴンダーバー「素晴らしき毎日」の意)”は、先述の通り、Manfred Rürup (Kbd), Michael Schrader (Vo), Udo Dahmen (Drs)の3人で作成されています。それでは 本作品の各曲を紹介していきましょう。 ★A1 “Wunderbar” (0:29)は、アッという間に終わる口ずさめそうなメロディアスな曲の断片です。 ★A2 “Herzstiche” (3:24)は、ガラスの割れる音から始まる、ブラス系のシンセを多用したソウルフルなポップン・ロールで、オルガンも結構、味のある使い方をしています。シンセをGっぽく弾いているのが特徴です。 ★A3 “Abenteuer” (3:18)は、強烈なビートに乗せて、木琴系のシンセやメロディアスなシンセと共に、抑制気味なVoが乗るアップテンポな曲です。SE的なシンセもDrsと良く合っています。 ★A4 “Haiti Und Hawaii” (3:54)も、ロータムを多用したジャングルなリズムに、キレのよいシンセがよくマッチしている曲で、太いシンセBや複数でのVoも効果的です。ちょっぴり陰がある所も魅力的。 ★A5 “Jo San” (4:02)は、女性Voとシーケンスで始まる曲で、歌詞はどうも独逸語ではなさそうです(中国語?)。ポリシンセのふにゃふにゃ具合も良い感じですが、バックの演奏自体はポップです。 ★A6 “Eitel Genial” (3:38)も、キラキラしたシンセが眩しいポップチューンで、Voも弾け気味ですし、サビのコーラスもグーです。でも、タイトルが、、、。途中のブレイクも中々ポップスの王道的アレンジです。 ★B1 “Flugzeugträume” (3:42)も、割とミニマルなアップテンポのシンセ・ポップチューンで、繰り返されるシンセのリフが頭に残ります。複数でのVoもグーです! ★B2 “Yeti” (1:20)は、物音から始まる割とアンビエント風の曲で、ちょっと牧歌的で、ドラムレスです。Amon Düül IIの曲とは大違いです。 ★B3 “Saszacasza” (4:37)は、中近東風なリズムとメロディが中心の曲ですが、Muslimgauzeと違って、かなり、シンセのSE音も使われ、サビではタイトルを激情的に歌っています。このアルバムでは異色曲です。 ★B4 “Tanz Der Zitronen” (2:59)は、割と重めのドラム(マシン)の独特なリズムに、シンセの大胆なメロディが絡むインスト曲で、途中ではBGM”期のYMOっぽいメロディも出てきます。 ★B5 “Go” (2:06)は、会話から、のんびりしたシーケンスが始まる曲で、伸びやかなシンセも良い味です。最後に、カウントして”Go!”と叫び回ります。 ★B6 “Wunderbar” (3:11)は、やはり”BGM”期のYMOのようなリズムに、大胆なメロディを響かせるシンセやコーラスの断片などが入ってくる割と実験的な曲ですが、最後で、A1のようなメロディになります。 割と、王道のシンセ・ポップな曲が多かったのと、インスト曲も含まれていたり、”BGM”期のYMOっぽい実験性もあったりとヴァラエティーに富んだアルバムだと思いました。これも、Manfred Rürupの作曲能力と”Charly“ Steinbergのプロデュース力の結実した賜物だと思います。まぁ2人の相性が良かったんでしようね。これ1作で終わってしまったのも勿体無いですし、「幻」のセカンド・アルバムもいつかは聴きたいものです!と言う訳で、今回は結構当たりでした。もし、この作品を見かける機会が有れば、是非ともシンセポップ・マニアの方は聴いてみて下さい! A2 “Herzstiche” (3:24) https://youtu.be/HgYjWInszlQ?si=cpLwck8Lxk0AtKVy A3 “Abenteuer” (3:18) https://youtu.be/PucrfxWsR9A?si=nScPianDq24MB-xa A4 “Haiti Und Hawaii” (3:54) https://youtu.be/M8ndnwd3A4U?si=T9o0Hdnmh2yEKjW3 A5 “Jo San” (4:02) https://youtu.be/FrQ34O9g1m4?si=o8Supp_aFH6-hbma A6 “Eitel Genial” (3:38) https://youtu.be/j1O7TRAgWh4?si=gYFow_GEPuDCcXgA B1 “Flugzeugträume” (3:42) https://youtu.be/qUJ9Hz4r0Cw?si=OvFXRbEpefVdmoYU B2 “Yeti” (1:20) https://youtu.be/vN4AhR-uPrI?si=Uy5P-Yi2IgoNqKsc B3 “Saszacasza” (4:37) https://youtu.be/g2AV37KAmSI?si=YkNX9mStJzE93xnI B4 “Tanz Der Zitronen” (2:59) https://youtu.be/uZs9m1EomiI?si=cehLOg4-bIszD0jJ B5 “Go” (2:06) https://youtu.be/dilETwrL_Vo?si=l3QjADpETkt58AHf B6 “Wunderbar” (3:11) https://youtu.be/eNB6iizO9Nw?si=Gx6_ZQg4rxebmlnI [オマケ: Interview] https://youtu.be/3vN7EK1awkI?si=vgYxkZm3Pf7Odjr6 #Direktion #JederTagWunderbar #CBS #FirstAndLastAlbum #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Electro #SynthPop #YMO #BGM #Synthesizers #Producer #CharlySteinberg #Re-recording #ManfredRürup #MichaelSchrader #UdoDahmen
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Electro Pop CBS €2.90Dr K2
-
Thomas Kagermann “Ich Bin Entzückt”
このアルバムも全然素性を知らずに、海外通販のついでに購入した作品なので、このアーティストThomas Kagermannのことを調べてみました。 Tomas Kagermannは、独Wuppertal出身で、元々、ヴァイオリニスト、シンガー、マルチ奏者、ソングライターであり、そのスタイルは、民族音楽/ジャズ/ニューエイジ辺りになりますが、先述のようにマルチ奏者なので、G, Piano, Mandolin, Fluteまで演奏します。また多くのミュージシャンとのコラボを行ってきており、その録音物やライブでも世界的にも有名な人物らしいです。彼の母親は、ダンサー兼クラシックのヴァイオリニストで、その影響なのでしょう、Thomas Kegermannは、1973年に、フォークグループFiedel Michelを結成し、1980年までに幾つかのレコーディングを行い、蘭や英国等欧州でも成功しています。1978年からは、フォーク・ロック・バンドFalckensteのメンバーとしても活動し、Conny Plankとの共同プロデュースで、2枚jアルバムを録音しています。1980年以降は、Kagermannは、ソロでも活動し始め、始めは独グラモフォンから何枚がアルバムをリリースしています。1987年から数年間、彼は、Fritz JägerのLamberti学校とも言われたイタリア学校で、ヴォイス・トレーニングに取り組み、その時期は、ヴァイオリンと歌に集中しています。1991年には、Michael Lücker(G)とUrs Fuchs (B)とで、即興グループPapalagiを結成し、1992年以降は、mit Andreas Vollenweider, Jan Akkerman, Büdi Siebert, Jaki Liebezeit及びNippy Noyaとのコラボ作を制作し、かなり幅広い音楽の録音に携わっています。それ以外にも、Matthias Frey, Roger Matura, Art of Infinity、そして、Klaus Schulzeと彼のプロデューサーであるTom Damsともコラボしています。その一方で、Kagermannは、音楽プロジェクトGNU及びZebraSommerwindや、それ以外にも、シリア、日本、モロッコでパフォーマンスを行うダンス、絵画、音楽からなるパフォーマンス・プロジェクトTheatronToKosmoの結成にも関わっています。 1995年以来、彼はスピリチュアルな音楽、歌、フリーな即興の過渡期的な時期で、「作曲:の探求を行っています。彼は、ダンス・パフォーマンス・アーティストのEva-Maria Kagermann-Otteと結婚し、音楽に加えて、占星術や哲学にも大いなる関心を持って活動しているそうです。 とまぁ、ここら辺がThomas Kagermannのバイオグラフィーになる訳ですが、本作品”Ich Bin Entzückt (イッヒ・ビン・エントツゥックト)「私は嬉しい」の意)“は、ソロ名義としては2枚目のアルバムになります。このアルバムでは、Thomas Kagermann (Vo, Kbd, G, Vln)以外に、Uwe Ziegler (G), Andy Schmidgen (Kbd), Ulli Schmidt (Kbd), Roland Schmidt (Sax), Georg Funke (B), Rudi Marhold (Drs)も参加して制作されています。それでは、ソングライターでマルチ奏者のThomas Kagermannのソロアルバム第2弾の各曲を紹介していきましょう。 ★A1 “Auch Wenn Beton Mich So Müde Macht” (4:03)は、軽妙なリズムに乗って、Kagermannが歌い上げる曲で、オルガン/シンセやGのちょっとしたリフの使い方が上手く、また間奏のソウルフルなSaxにも泣けます。 ★A2 “Sing Dich Frei” (3:47)は、単調なDrsに、豪華なポリシンセが絡む曲で、リバーブの効いたVoも堂々と歌っています。タイトル通りですね。盛り上がる時には、目頭が熱くなります。特にSaxとGのソロが感情を揺さぶります! ★A3 “Schwach Oder Stark” (4:09)は、速弾きのアコギとピアノを中心に、シアトリカルな展開で、サビではノリも良くなる曲で、やはりVoが上手いですし、オルガンも良い味です。またSaxやシンセ・ソロほ聴き処です。 ★A4 “Amerika” (4:15)は、微音から徐々に始まり、呟くように歌うKagermannと共に、Gやブラス系シンセが入っている曲ですが、シンプルなノリの割に、サビのメロディはドキドキする程盛り上がります。 ★A5 “Liebesharmonie (vocal)” (3:50)は、寂しげなGとリズムマシンに導かれて、Kagermannが落ち込んだ人をエンカレッジするように静かに、そして力強く歌っている曲ですが、ちょっとカリプソ的なアレンジが効いてます! ★B1 “Sag Mir Wo Die Blumen Sind” (3:50)は、一転、ちょっとコミカルな歌い方が特徴的な曲で、ドラムマシンを使っていますが、何故か優しい雰囲気です。コーラスや合いの手も良い感じです!最後に「語り」もありますが、カバー曲のようです。 ★B2 “Er War Ein Renner” (3:56)は、力強い生ピアノに乗せて、渋い歌声を聴かせてくれる曲で、シンセのドローン音も曲に厚みを与えてくれています。途中からDrsやB, G, オルガンも入ったアンサンブルになるのですが、その展開がまたソウルフルです。 ★B3 “Nachtgleiter” (4:06)は、ドラムマシンに合わせて、GやシンセやBがバックを付ける軽めの曲で、Kagermannも抑制的に歌っており、それがまた曲調に良くマッチしています! ★B4 “Halteverbot” (4:26)は、細かく刻むGとメロディアスなBで始まり、DrsとSaxのリフが入ってくる曲ですが、ここでもB1のような何となくコミカルなVoを披露しています。勿論、シンセもグーで、終わり方もドラマチックです。 ★B5 “Liebesharmonie (instr.)” (3:37)は、A5のインスト・ヴァージョンですが、ここでは、Kagermannは慣れ親しんだVlnを弾いています。これはこれで情感豊かな曲に仕上がっており、アルバムの締めに最適です! 通してみると、1960年代〜1970年代のソウルフルで、かつ叙情的な曲と歌をたっぷり聴くことができます。私自身は、そう言う音楽を意識して買う方ではないですが、偶に聴くと、若かった頃、特に輸入盤屋もロック好きな友達もいなかった田舎での生活で、どうしても流れてくるニューミュージック(これ、死語ですか?)やフォークソングを聴くしかなかった頃を思い出してしまいますね。それは、決して嫌なこととか悪いことではなく、そう言う音楽も聴いてきたことに意味があると思っています。そんな甘酸っぱい「青春」な気分をも掘り起こしてくれるThomas Kagermannのルーツ・ミュージックを感じ取るとこができる作品だと思います!「昭和」な音楽かもしれませんが、そこら辺の体験をしていない若い世代のリスナーさんにも聴いてもらえたらと希望します!良曲揃いですよ! A1 “Auch Wenn Beton Mich So Müde Macht” (4:03) https://youtu.be/-cF9CXARcs0?si=YuAAgASG8AMOCngD A4 “Amerika” (4:15) https://youtu.be/MBzqMKFCz5A?si=IL1fHGzDXZnruuzu B1 “Sag Mir Wo Die Blumen Sind” (3:50) https://youtu.be/Sov8VDamjDY?si=JZqpzjeYPV-Gd2UR B3 “Nachtgleiter” (4:06) https://youtu.be/XopODUvyU_I?si=QZzU98QSOKO7Drst #ThomasKagermann #IchBinEntzückt #Polydor #SoloAlbum #SecondAlbum #Violinist #Singer #SongWriter ##FolkBand #FiedelMuchel #FolkRockBand #Falckenste #FreeImprovisationTrio #Papalagi #MusicProject #GNU #ZebraSommerwind #PerformanceProject #TheatronToKosmo #占星術 #哲学 #Members #UweZiegler #AndySchmidgen #UlliSchmidt #RolandSchmidt #GeorgFunke #RudiMarhold
New Wave / Minimal / Neue Deutsche Welle / German New Wave POLYDOR €10.83Dr K2
-
Extrabreit. “Rückkehr Der Phantastischen 5!”
君は、Extrabreit. (エクストラブライト)と言うバンドを覚えているだろうか? 以前に3枚目のアルバム”Welch Ein Land ! - Was Für Männer:”を紹介した独NDW期のパンク・バンドです! 今回は、その次にリリースされた4枚目のアルバム”Rückkehr Der Phantastischen 5! (リュッケール・デァ・フィンタスティッシェン 5!;「ファンタスティック5の帰還!」の意)”をご紹介します。Extrabreit.のバイオグラフィーは、前回、書いてありますので、そちらをご参照下さい。今回、参加デンバーは、Kai ‘Havaii’ Schlasse (Vo; カイ”ハファイ”シュラッセ), Stefan ‘Kleinkrieg’ Klein (G; ステファン”クラインクラーグ”クライン), Ulrich Ruhwedel (G; ユルリッヒ・ルーヴェデル), Wolfgang Jäger (B; ヴォルフガング・イェガー), Rolf Möller (Drs; ロルフ・メラー)の固定メンバー(オリジナルメンバーのBubi Hönig (G)とLars Larson (B)は既に脱退しています)の他に、ゲストとして、Marianne Rosenberg (Vo [A2]; マリアンヌ・ローゼンベルク), Judith Lehthaus (Vo [A3]; ユディト・レータウス)も参加しています。また、ジャケもちょっと凝っていて、銃口のようなデザインが向かって左下にあるのですが、そこの5つの銃口は本当に穴が空いているんですよ。それでは、そんなご機嫌なポップ・パンクなExtrabreit.のアルバム”Rückkehr Der Phantastischen 5!”の収録曲をそれぞれご紹介していきましょう。 ★A1 “Kleptomanie” (4:20)は、細かいGの刻みから、パンキッシュなビートに乗って、投げやり気味なVoが盛り上げていく曲で、彼等のポップな面がよく出ています、また、シンセのリフも良ろし! ★A2 “Duo Infernal” (3:46)は、Drsの爆発的ローリングのイントロから始まる、中々、ドラマチックな曲で、2番からRosenberg嬢も入ってきて、男女デュオVoで豪華になります。またクレジットが無いですが、Saxの味付けもグー! ★A3 “Lass Die Kleinen In Ruh” (3:05)は、GとVoで淡々と始まりますが、リズム隊が入ってくると、暗澹たる想いを歌い上げる曲になります。途中のノイズ?も良い隠し味ですが、ファズGが結構効いてます。 ★A4 “Her Mit Den Abenteuern” (3:40)は、割とGS調のパンキッシュな曲で、2本のGによる絡みと、サビが良いですし、最後のコーラスもシンガロングで、出自がパンクなのも良く分かります。 ★B1 “Komm Nach Hagen” (4:33)は、いきなり直線的なシーケンスで始まり、スラップ奏法のBも聴取でき、更にはホーン類も入って、まるでFamily 5のようなソウル・パンクな曲です。 ★B2 “Superhelden” (4:04)は、スネアの連打から始まり、中々ドラマチックな展開を見せる曲で、サビのVoはかなりイカしてます。途中のコーラスやシンセも良いスパイスになっています。 ★B3 “Liebling” (2:44)は、スティックのカウントから始まる、アップテンポな典型的パンク・ソングですが、伸び伸びしたGや飛行機のSE音等も効果的です。 ★B4 “Geisterbahn Fahrn” (3:35)では、これから始まるサウンドを予感させるイントロに続いて、やっぱりなアップテンポ気味のパンク・ソングに雪崩れ込んでいきます。VoもDrsも弾けてます! ★B5 “Kokain” (2:50)は、一転、2本のGを上手く絡ませたTelevision風の曲になっており、アルバムの締めとしてはバッチリです。しかもタイトルが「コカイン」ですから。 A面は、割とポップン・ロールな曲が多いのですが、B面は、彼等の出自でもあるパンクな曲が多い印象です。それでも、B1なんかでは、ホーン類やファンクな要素もあって、アルバム全体としてはヴァラエティーに富んだ印象を受けます。ExtraBreit.としては、商業的に成功していた時期ですが、それ故にに、彼等のパンク魂は充分に伝わってきます!そんな彼等を応援したくなるのは、私だけではないはずです! A4 “Her Mit Den Abenteuern” (3:40) https://youtu.be/6f35ZzNMUBk?si=ijiv-RPIKs53m-Po [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_n8IvUj8fb2bu_12CrTeo1iH57CKuSH6PI&si=kqnYQamuo1wwyUd0 #Extrabreit. #RückkehrDerPhantastischen5! #Metronome #1982年 #FourthAlbum #OrangeSleeve #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Punk #PopPunk #NewWave #KaiHavaiiSchlasse #StefanKleinKriegKlein #UlrichRuhwedel #WolfgangJäger #RolfMöller #GuestVocals #MarianneRosenberg #JudithLehthaus
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Punk METRONOME €2.90Dr K2
-
Die Haut “Die Hard”
また、ちょっと、独の孤高のインスト・バンドDie Haut (ディー・ハウト;「皮膚」の意)”のアルバムを入手しました。5枚目のアルバム”Die Hard (こちらは英語読みで「ダイ・ハード」冗談みたいなアルバムタイトルですね)”です!メンバーが若干代わっています。本作品でのDie Hautのメンバーは、Jochen Arbeit (G), Rainer Lingk (G), Christoph Dreher (B), Thomas Wydler (Drs)で、ギターのJochen Arbeitは元Die Ich’s/元Leben Und Arbeitenで、後にEinstürzende Neubautenに加入します。ライブやアルバムでは、ゲスト・ヴォーカリストを招くのですが、今回は、元DNAのArto Linsayが1曲参加しています(次回作”Head On”からは様々なVoとのコラボ・プロジェクト化していきます)。以前に、Die Hautのバイオグラフィーは書きましたので、詳細はそちらをご参照下さい。また、彼等はハードボイルドと言うかスタイリッシュな出立ちも特徴で、是非ともYouTube等でライブ動画を観てみることをお勧めします。それでは、本作品の各曲をご紹介していきましょう。 ★A1 “Urge” (4:20)では、VoにArto Linsayがゲスト参加しているのですが、Die Haut側も割とNo Wave寄りの演奏を繰り広げています。それでもノせる所はちゃんとノせてきます。 ★A2 “P.S.Y.C.H.O.” (5:07)は、怪しげなダウンコードから始まり、鬼気迫るインスト曲となっています。2本のGによる多少の不協和音が余計に不安にさせるのかも? ★A3 “Coming Through Slaughter” (3:08)は、A2のフィードバックに連続して始まる、割と軽快なリズムの曲で、硬派なDie Hautにしては意外な曲調です。それでも何処かしらに緊張感が感じられます。 ★A4 “Aischa” (3:34)は、フェイザーやフランジャーを掛けた2本Gが先導するインスト曲ですが、中々、ドラマチックな展開を見せつけてくれます。 ★A5 “Garden Of Agony (Pt.II)” (6:44)は、不安な雰囲気で始まり、割と重めのスローでダークなインスト曲ですが、この曲では、Drsは余り前面には出て来ないのが特徴です。 ★B1 “Anschlag” (3:35)は、やはり硬派のDie Hautらしく鬼気迫る展開の曲で、2本Gの絡みが緊張感を産み出しています。特に後半に出てくるファズGがカッコ良いです。 ★B2 “Marodeure” (2:15)は、アップテンポの軽快な曲で、ちょっぴりウエスタン調なエッセンスも感じられますが、モロではない所が、彼等らしいです。 ★B3 “Gesprengte Ketten”(3:25)も、危機感を煽るようなアレンジの曲で、特に2本のGの複雑な絡みが、複合的メロディを産み出しており、それを支えるリズム隊も聴き処です! ★B4 “Mean Machine” (5:45)は、スパイ映画のサントラのような怪しげな雰囲気の曲ですが、直線的なGの刻みがイカしています。時に出てくるGのピックでのスライド音もカッコ良いです。終わり方 ★B5 “A Shady Haze Of Guenther” (2:55)は、一転、スローで始まりますが、Drsが入って来ると、割とテンポアップし、カッコ良いスピード感のある展開になって行きます。 ★B6 “Garden Of Agony (Pt.I)” (2:32)は、Gのフリーでノンビート演奏から成る曲で、正しくDrsレスです。本アルバムの最後に相応しいです! Die Hautはやっぱり、最初の12インチが衝撃的でしたが、そこまでは行かないにしても、Jochen Arbeitの加入によって、No Wave的なGプレーが目立ち、その結果、かなり緊張感のあるアルバムに仕上がっているように思います。A1でのArto Linsayもその関係でゲスト参加したのかもしれませんね。そのヴォーカリゼーションも後期DNAに近いですし。また、Die Hautは、基本的にはインストバンドなので、音だけだと、イマイチ地味な印象もあるかと思いますが、その出たちは、かなりスタイリッシュで、カッコ良いので、YouTube等でライブ動画も観てみて下さい! B1 “Anschlag” (3:35) https://youtu.be/zhKDVCNlLJI?si=uxFupVZRIwcPG4Of [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_njtnhR15ivFL49-UiKKvo48tK668FOA3g&si=3xjY6q66FLUlnI9d #DieHaut #DieHard #What’sSoFunnyAbout.. #FifthAlbum #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Instrumental #Garage #Psychedelic #Hardboiled #Stylish #JochenArbeit #RainerLingk #ChristophDreher #ThomasWydler #Ex-DieIch’s #Ex-LebenUndArbeiten #GuestVocalist #ArtoLinsay
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Instrumental / Garage What's So Funny About.. ¥1400Dr K2
-
Andreas Dorau “70 Minuten Musik Ungeklärter Herkunft“
Andreas Dorauが、ATA TAKを離れてからの2作目のアルバムは、その名も70 Minuten Musik Ungeklärter Herkunft (70ミヌーテン・ムジーク・ウンゲクレルター・ヘルクンフト;「出所不明の70分間の音楽」)”です(とは言っても、Discogsのレビューには「収録時間59分も無いぞ!買うな!」との酷評もありました)。今回も、クラブ・カルチャーの影響を受けつつも、独自のDorau流ポップ・ミュージックをを聴かせてくれています。作曲・演奏には、Andreas Dorauの他に、Matthias StrzodaとTommi Eckart及びInga Humpe (Chorus)もゲスト参加しています。また、Ramon Zenker (A3, B1)とTommi Eckart (A1, A2, A4, B2-D3)がプロデュースを行っています。後、音楽には関係ないですが、Dorauの髪の毛がブロンドになっていたり、何故かスキーの格好をしているのも謎ですね。それでは、Andreas Dorauの本作品の各曲を紹介していきますね。 ◼️LP1 ★A1 “Lass Uns Brennen” (2:53)は、直線的シーケンスに女性のタイトルコールのサンプリングとDorauの何か気色悪いVoが繰り返される曲ですが、曲自体はポップです。 ★A2 “Girls In Love” (3:41)は、正に、Doruaらしいエレポップです!永遠のアイドルらしいDorauのVoと少女のタイトルのコーラスが絶妙にマッチしてます。ちゃんと曲の録音も凝っています。 ★A3 “So Ist Das Nun Mal”(3:54)は、割とファンク調のエレポップですが、DorauのVoが凡庸なファンクを一蹴してしまいます。流石、Dorau流ダンスミュージックの破壊力!コーラスもグー! ★A4 “Ab” (3:46)は、割としっとり目のエレポップですが、結構、ドライな音が如何にも独音楽な感じがします。勿論、DorauのVoも素晴らしいですし、後から入ってくるナヨナヨしたシンセも良いアクセントです。 ★B1 “Allein Im Park” (3:36)は、大胆なシンセのイントロで始まりますが、Voが入ってくると、何だか「一人ぼっちの悲しげなクリスマスの夜」を想起させる曲となります。 ★B2 “Das Weisst Nur Du” (3:46)は、ソウルフルな男性Voから始まる曲ですが、実は、結構可愛らしくて小気味良いポップな曲調に続いていきます。ここら辺のアレンジは流石です。 ★B3 “Du Bist Da” (4:36)は、一聴、ボサノバ調の曲ですが、どこか変で、そしてDorauのしっとりとしたVoも何かいつもと違うように感じます。異色な1曲。 ★B4 “Blaumeise Yvonne” (4:13)は、エレピの連打に乗せて、Dorauが歌うラブソング(?)ですが、切なさよりも、「淡い青春」を感じさせられます。ここら辺の曲の持っていき方もDorauらしいです。 ◼️LP2 ★C1 “Es Ist Nur Der Rauch” (5:18)は、意外にも、オルゴール風のイントロから始まる、しっとり落ち着いた曲ですが、間奏のシーケンスなんかはしっかりDorauらしいです。またVlnも良い感じです。 ★C2 “In Mich Selbst Verliebt” (4:02)は、シンコペーション的リズムに乗ったダンサブルなエレ・ポップですが、やっぱりDorauのVoは独特ですね。また、合いの手の女性コーラスやシンセのSE音や擬似ホーン音なんかもDorauらしくて、良いです! ★C3 “Wenn Du Menschen Triffst” (4:52)は、逆回転の会話から始まるスローな曲で、落ち着いた雰囲気のDorauもまた興味深いです。途中に雑踏音を入れる辺りもにくいです。また終わり方もスマートです。 ★D1 “Ich Will Dich Singen Hören” (3:47)は、割とコミカルな曲調で、サンプリングされた声を組み合わせており、ここら辺にクラブカルチャーからの影響がみられます。ただし、それはテクニックの部分だけで、曲自体はエレ・ポップです。 ★D2 “Das Mädchen Auf Dem Foto” (4:06)は、またまたDorauらしい女性コーラスを使ったエレ・ポップで、Dorauのクセのある「少年っぽい」Voも聴けます。 ★D3 “Scheinzahm” (4:01)は、スイング調の曲ですが、当然、エレクトロな訳で、ちゃんとDorau節全開です。こう言うアレンジも出来るんですね。ホーンも入っておます。 ★D4 “Lass Uns Brennen” (5:08)は、一転、ダンサブルな四つ打ちキックと女性声のサンプリングから始まり、一捻りしたダンサブルな曲に仕上がっています。ほぼインスト曲ですが、この曲もクラブカルチャーからの影響を感じさせます。 このアルバムの前のアルバム”Neu!”は未聴なのですが、その間にリリースされた12インチではバリバリフロアー用のリミックス仕様だったので、ちょっと心配していましたが、このアルバムは、Dorau節全開の可愛らしいロリコン・エレ・ポップなので、安心して聴ました。また、相方のTommi Eckartとのコンビもバッチリで、本来のAndrea Dorauのポップネスが見事に出ていて、この時期のDorauの良さも感じることが出来ますので、ATA TAK時代からのファンの方も充分楽しめると思いますよ! さぁ、Let’s Listen!! A2 “Girls In Love” (3:41) https://youtu.be/vz6lFHad6lg?si=FtHL1OC-81FUy_IV [full albums] https://youtube.com/playlist?list=PL3Q-kmqfN9jw4BBB61K_NgtJO4b7xdkVc&si=ze9kZSV9izVT-JLa #AndreasDorau #70MinutenMusikUngeklärterHerkunft #ElektroMotor #SixthStudioAlbum #2LPs #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Electro #InderPop #House #ClubCulture #Collaborators #MatthiasStrzoda #TommiEckart #Guest #IngaHumpe #Producer #RamonZenker
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Electro Pop ElektroMotor ¥3500Dr K2
-
Trio “Whats The Password”
今回は、NDWを最も世のお茶の間に広げたバンドTrioのラスト・アルバム”Whats The Password”をご紹介します。他の多くのNDWバンドやアーティストからは毛嫌いされていたようで、日本で言うと「ライブハウスで頑張っているロックバンドが、芸能人歌手を嫌う」ようなものではないかと想像しますが、とにかく、当時はTrioで独のポップミュージックを知った人も多いのでは? そんなTrioは、いつものメンバーStephan Remmler (Vo, VL-1), Kralle Krawinkel (G, Chorus), Peter Behrens (Drum Kit, Chorus)で最後まで活動していましたが、実は、1984年に共同生活を辞めたのをキッカケにTrioは活動休止して、1年間、各メンバーそれぞれのソロ活動を行っています。1985年初頭にはまた一緒にいることもあったようです。その中で、Peter Behrensは 2 本の長編映画 “1000 Augen”と”André schafft sie alle”に出演していましたが、昔、無免許運転と飲酒運転を繰り返していた為、1984年と1985年に4か月間公開刑務所に入ってました。1984年末にはTrioは再始動を開始して、バンドの長編映画”Drei gegen Drei”の制作と本アルバム”Whats The Password”の制作が同時進行で行われました。Canのスタジオの他、ロンドン、ベルリン、ミュンヘンても録音が行われましたが、先述のようにドラマーのBehrensがこの時期、刑務所に入っていた為、ミュンヘンのドラマーCurt Cressが代役で録音に参加しています(その為、Behrensのクレジットは本作品には表記がありません)。しかしながら、映画もアルバムも評価は低く、3枚のシングルカットもされましたが、やはり商業的成功は収められず、その為、Trioは解散してしまいます。またリーダーのRemmlerは、その理由に、Trioとしてのアイデアが枯渇したと後に語っています。まぁ、そんな結末になってしまったTrioのラスト・スタジオ・アルバムを偲びながら聴いて、各曲を紹介していきましょう。 ★A1 “Ready For You” (5:02)は、単純なDrsとシーケンスに、唸るGやRemmlerの潰れたようなVoが入る結構良く演奏されている曲です。ピーと言う音が入るので、何か良くない歌詞が使われているのかも? ★A2 “But I Do Anyhow” (3:58)は、スローなバラード調の曲で、割とマジで歌っているようです。コーラスも決まってますし、雰囲気も「I Love You」で、間奏ではSaxソロもチョロッと入りますし、シンセも大々的に使っています。 ★A3 “Kunstherzschröder” (4:25)は、腹に来るDrsと細かく刻むGに、男女の語り合いのようなVoの掛け合いですが、サビの所はカッコ良いです。後、RemmlerのVoはコンタクトマイクやディレイを掛けたりしてます。なお、女性VoはHumpe姉妹です。 ★A4 “Aids, Die Zeit Der Liebe Ist Vorbei” (5:26)は、太いシンセBの存在感とスローなテンポのDrsから成る曲で、Voは敢えて聴き取りにくくしてあるようです。曲調自体はバラードっぽくて、KralleのGも控えめですが、泣きのGです。 ★B1 “Krach Bum Bäng Zack Rüstung” (3:14)は、強烈なDrsとGに、いつものRemmlerのVoから成る元気一杯のTrio節な曲ですが、女性コーラスも入っています。シーケンサーもBも使ってるみたいですね。 ★B2 “My Sweet Angel” (4:34)は、スローバラードな切ない気持ちにさせられる曲で、これも良く演奏されていました。なお歌詞は英語で、Bも唸ってます。また、この曲にもHumpe姉妹がバックVoで参加しています。 ★B3 “Energi” (4:34)も、女性コーラスから始まり、スローなテンポで、オルガンとGをバックに、レゲエ風のBと女性コーラスも加わり、RemmlerのVoも冴えている曲で、これも良く演奏されていました。 ★B4 “Wahnsinn V2” (3:59)は、珍しくKralleがGが弾きまくる、激し目の曲で、何となく気の抜けたコーラスとシンセのリフが対称的で面白いです。後半、Drsもドラムマシンもマーチ風に叩きまくってます。 ★B5 “Drei Gegen Drei” (3:07)は、シンプルなリズムながらも、Remmler独特のVoが冴えるTrioらしい曲ですが、何かユーモアが足りない気もします。しかし、逆回転を挿入したりと曲としては凝っています。 このアルバムが何故売れなかったのかは、以前のTrioが持っていたユーモアと言うか馬鹿馬鹿しさが後退して、曲としてよりしっとりとしたラブソングっぽい/バラード風の雰囲気にシフトしたからではないかと想像します。なので、曲の完成度としては今までのアルバム収録曲よりも格段に高いのですが、それが、Trioの場合、仇になってしまったようです。しかしながら、音楽的にはアイデアも豊かで、聴き処も多いので、より「普通」の音楽になってはいるので、今、聴けば、中々良いじゃんと思いますよ。それに、ちょっとしたTrioらしいユーモアもちゃんと少し織り込まれていますので、そこを聴いてニヤッとするのもまた楽しと言う感じですね。食わず嫌いではなく、一度は聴いてみても良いのではないでしようか! B1 “Krach Bum Bäng Zack Rüstung” (3:14) https://youtu.be/wLJQ8w9THkM?si=8QsufEqWETpCGKcu [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nWHH_NxrqqSwvMAk742nFvPTYrhFwF7P8&si=WrG8KHg1z-ujrP3b #Trio #WhatsThePassword #Mercury #LastAlbum #ThirdStudioAlbum #MajorGroup #Restart #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #PopRock #StephanRemmler #KralleKrawinkel #PeterBehrens #代役 #CurtCress
Neue Deutsche Welle (German New Wave) Mercury €8.94Dr K2
-
Rheingold “s/t”
やっと入手できました。Rheingold (ラインゴールド)のセルフ・タイトルのファースト・アルバムです。Rheingoldのバイオグラフィーは以前に書いてありますので、そちらをご参照下さい。それで、ちょっとだけ追加しておきます。中心人物のBodo Staiger (ボド・シュタイガー)は、Rheingoldの結成の前に、Marius Müller-Westernhagen (マリウス・ミューラー・ヴェシュテルンハーゲン)とHarakiri Whoom (ハラキリ・ヴフゥーム)と言うバンドをやっており、当時、Düsserdorfで最重要バンドであったKraftwerkに影響をうけて、1980年に、Bodo Staiger (Vo, G), Lothar Manteuffel (Lyric; ローテル・マントイッフェル), Brigitte Kunz (Kbd, Vo; ブリジッテ・クンツ)の3人で、Rheingoldを結成しています。バンド名は、Richard Wagner(リヒャルト・ヴァグナー)の最初のオペラ"Ring der Nibelungen (ニュールンベルクの指輪)”の中から取られました。結成された1980年に3枚のシングルと本作品であるファースト・アルバムを出しています。ただし、このアルバムでは、歌詞はBodo Staiger, Lother Manteuffelの他に、Wolfram Schneider-Mombaur (ヴォルフラム・シュナイダー・モムバウア)も書いており、演奏/Voも殆どBado Staigerが行っているみたいです(ゲートフォールドの内ジャケには、SGギターを持ったStaigerが真っ白なジャケット姿でアンプと共に大々的に写っており、一瞬、独のシティポップ風「歌謡曲」と錯覚しました)。なお、プロデューサーはConny PlankとStaigerの共同で、本アルバムは、独LP チャートで 18 位に達し、合計 38 週間ヒット チャートに残っています。それでは、そんな彼等のヒットアルバムの各曲を紹介していきましょう。 ★A1 “'Rein” (1:08)は、かなり伸び伸びとした美麗なシンセとGから成るインスト曲で、途中から入ってくるリズムマシンもいい感じです。 ★A2 “Fluß” (4:48)は、可愛らしいチープなリズムマシンとシーケンスに合わせて、ネオアコのような爽やかなGと独語の歌が心に沁みる曲です。所々でのブレイクがとかシンセのメロディが中々良いです。 ★A3 “Graffitis” (3:41)は、オルガンとリズムマシンとGから成るネオアコ風の愛苦しい曲で、コーラスもバッチリです。間奏部のシンプルなシンセソロも良く効いてます。 ★A4 “Himmelgeist” (5:00)は、タメのあるスローテンポ〜ミディアムテンポのインスト曲で、爪弾かれるGが哀愁たっぷりで、バックのGがちゃんと支えています。途中の転調がまたアメリカンな雰囲気でイカしていますね。 ★A5 “Dreiklangsdimensionen” (5:54)は、Gの刻みから始まり、スネアやBも入ってくる曲で、ちゃんと Steigerの呟くようなVoも入ってます。淡々としていながらも、ちゃんと盛り上がります。 ★B1 “Pirata” (4:19)は、重層化するシーケンスとシンセのメロディがカッコ良いインスト曲で、途中から入ってくるファズGも中々カッコ良いですね。またピロピロしたシンセもグッときます。 ★B2 “International” (3:51)は、Gが主導権を取り、ちょっとだけウエスタンな感じもする曲で、Robert Rentalの曲とは全然違いますが、間奏の多重録音によるツインGソロもカッコ良く、StaigerのVoも生き生きしています。 ★B3 “Rendezvous” (4:00)は、独特のパタンを刻むリズムマシンに合わせてドリーミーなシンセをバックに男女のツインVo(多分StaigerとKunz)から成る曲で、ゲーンズブールっぽいです。 ★B4 “Rheingold Extra” (4:20)は、大胆なGで始まるインスト曲で、隠し味のシンセも含めて、哀愁の展開を示しますが、メロディはひょっとしてアコギ?セミアコ? 曲名からしてテーマソングなんでしょうか。終わり方もグー! ★B5 “'Raus” (1:27)は、パルス的なリズムに流れるようなシンセをハマっている電子系クラウトロックっぽいインスト曲です。 正直、Rheingoldって、こんなにポップ、と言うかネオアコぽかったっけと思う位、聴き易い音楽がこのアルバムには詰まっています。意外とエコバニなんかに近い音楽かもしれませんね。そう言う今では、余り独逸臭さはないんですが、それも好き好きと言うことで、偏見を持たずに聴いてみてはどうでしょうか?しかしながら、いつも思うのは、Conny Plankのプロデュース力ですね。これで、一気にRheingoldが有名になってしまうのですから!まぁとにかく、聴いてみて下さい。 B1 “Pirata” (4:19) https://youtu.be/4EJ3RqH4t6M?si=VXo9BDVgMj2Ta0eC [full album + others (2006年リマスターCD再発)] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nVmThPnroX4rW1tgK3R2wNbb_L8D_-6fo&si=6qbuw5WGSrT6lABN #Rheingold #self-titled #Welt-Rekord #EMIElectra #FirstAlbum #1980年 #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Electro #SynthPop #NeoAcoustic #Synthesizers #Guitar #RhythmMachine #BodoStaiger #LotharManteuffel #WolframSchneider-Mombaur #BrigitteKunz #Engineer #ConnyPlank #HitAlbum #LPChart18位
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Electro Pop Welt-Rekord / EMI Electla €3.52Dr K2
-
Tabea Blumenschein, Frieder Butzmann, Gudrun Gut, Bettina Köster “White Christmas”
もう1ヶ月ちょっとすると、クリスマスですね。と言う訳で、NDW流クリスマス・ソング用シングルを1枚、ご紹介します。まぁ、それにしても、凄いメンツでの作品になっています。先ずは、Die Tödliche DorisのTabea Blumenschein (タベア・ブルーメンシャイン)、ベルリンの異才にしてZensorの秘蔵っ子Frieder Butzmann、それにMania D./Malaria!のメンバーであるGudrun Gut (グドルン・グート)とBettina Köster (ベッティナ・ケスター)が集まって作った、定番クリスマス・ソング「きよしこの夜」と「ホワイト・クリスマス」のカバーです。単発企画モノではありますが、このメンツは当時の緩い関係性と流動性があってこそ、可能になったのでは?と思います。それぞれのバイオグラフィーは以前にも触れてあるので、そちらをご参照下さい。それで、本作品でのメンバーと担当は、Tabea Blumenschein (Vo), Frieder Butzmann (Organ [x], Synth [y]), Gudrun Gut (Drs [x], G [y]), Bettina Köster (Sax)となっています。それでは、異形のクリスマス・ソングを紹介していきましょう。なお、A面はside x, B面はside yと表記されていますので、そのままに表記しておきます。 ★Side x “Stille Nacht Goes Disco” (3:30)では、それぞれの演奏はちゃんととしているのですが、Die Tödiche Doris風の、何ともバラバラなアンサンブルが繰り広げられています。特に、DrsとKbdはチキンと演奏されていますが、プカプカのSaxと調子はずれなVoが最早何とも。最後もまた面白いです。 ★Side y “White Christmas” (2:55)は、最早「楽しいクリスマスの歌」から逸脱した、アヴァンでダークなカバーで、何とか曲にしようと頑張っているSynthとKbdに、「ぷはぁ〜」としたSaxと調子外れなVoとコーラス、そのバックにはNo Wave的なGも僅かに聴取され、リズムレスなアレンジになっています。出だしだけ聴いたら「怪奇大作戦か⁈」とも思ってしまいます。 side xはまだ、ビートもあるので、多少聴き易いのかもしれませんが、それでも「お互いに合わせる」と言う意味でのアンサンブルとしては成立しておらず、何とも気色悪い曲になってしまっています。また、それ以上に、side yは、病いのサンタが「なまはげ」の如く子供のいる家にやって来るみたいな悪夢のような曲になっており、高熱に浮かされた時の気持ちが良く分かります(?)。まぁ、何でこんな企画が成り立ったのかも不明ですが、これ程、破壊的なクリスマス・ソングのカバーは無いでしょう。怖い物見たさのある方、Die Tödliche Dorisファンの方は聴いてみて下さい! x “Stille Nacht Goes Disco” (3:30) https://youtu.be/XTS4N08mI-s?si=9JVaydPRlbO7ICSX y “White Christmas” (2:55) https://youtu.be/1He3X7PQYoM?si=t04weeRZ_qlx8WFD #TabeaBlumenschein #FriederButzmann #GudrunGut #BettinaKöster #WhiteChristmas #StilleNachtGoesDisco #MaratRecords #Zensor #Sublabel #7-inchSingle #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Avant-Garde #ChristmasSong #CoverSong #きよしこの夜 #ホワイトクリスマス #DieTödlicheDoris #ManiaD. #Malaria!
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Experimental Marat Records / Zensor €14.25Dr K2
-
Abwärts “Mehr Alkohol”
またまた、久々に入手しました、NDWの中でも、骨太なロックと実験性のスパイスを上手く組合せて、特異な立ち位置にいたバンドAbwärts (アブヴェルツ)の1988年リリースの変則ミニアルバム”Mehr Alkohol(メール・アルコホール)”を今回は紹介します。Abwärtsのバイオグラフィーは、以前にも書いていますので、そちらをご参照下さい。この少し前の時期のAbwärtsは、Frank Z.ことFrank Ziegert (B, Vo, Kbd)とPeter Horn (G, B, Back-Vo)しかいなかったようですが、本作品のスタジオ録音では、Zrank Z.とF.M. EinheitとBlank FontanaことHorst Siewertの3人で行われています。Stephanie Lange (Back-Vo)でゲスト参加して、A面2曲を制作しています。一方、同年のライブ音源がB面に収録されているのですが、メンツは、Frank Z.(G, Vo), ELFことMichael Mayer (G), Uwe Bastiansen (G, B), Blank Fontana (Synth), Peter Horn (B, Sax), F.M. Einheit (Drs)となっており、ライブ音源のミックスは、Thomas Sternが行っています。とにかく、初期Abwärtsメンバーで、後にEinstrüzende Neubautenに加入したF.M. Einheitが、本作品に参加しているのが目玉でしょう。このミニアルバムと同時に、本作品のA面2曲だけが7インチ・シングルもリリースされており、主にRough Tradeを通じて、英国にディストリビュートされていたようです。そんな無骨なロックを鳴らすAbwärtsの本作品の各曲をご紹介していきましょう。 ◼️Studio Recordings ★A1 “Mehr Alkohol” (5:17)は、伸び切ったGドローンとダイナミックなDrsのイントロで始まり、やがてメランコリックなGのアルペジオとGのリフと強烈なDrsをバックにFrankが投げやり気味に歌う曲ですが、バックには空間的シンセも流れています。曲構成も素晴らしく、間奏部分も聴き応え充分です。 ★A2 “Alkohol (Albumversion)” (3:25)も、A1と同じGのリフと単調だが説得力のあるDrsをバックに、淡々としたVoが語りかけるように歌っている曲で、その背後にはシンセのドローンが薄っすら流れています。A1の別ヴァージョンですが、コンパクトに纏まっています ◼️Live 1988 ★B1 “White House” (3:42)は、元気一杯な曲で、シンセのリフと単調かつ強靭なDrsとFrankのスカしたようなVoが印象的で、間奏のGソロもイカしてます。 ★B2 “Beim Ersten Mal” (3:19)も、オカズの入らない単調かつ強烈なDrsに引っ張られて、BラインとGがミニマルに奏でられる曲で、Voにも説得力があります。サード・シングル収録曲です。ら ★B3 “Computerstaat” (2:12)は、ファーストシングルの曲で、スタジオ録音よりよりダイナミックな印象です。VoもGやB等と共に盛り上がります。 ★B4 “Beirut, Holiday Inn” (3:25)は、珍しくハイハットで16ビートを刻むDrsを中心に骨太のBとかきみしられるGから成る曲で、Voもやや落ち着いた感じもしますが、間奏の痙攣G及びシンセソロがひたすらカッコ良いです。この曲もサードシングルの表題曲です。 ★B5 “Liz + Richard” (4:15)は、ポルタメントの効いたシンセに重きを置いた曲で、落ち着いたDrsとVoが何ともメランコリックで、怪し気な気持ちにさせてくれます。 まぁ、A面2曲はヴァージョン違いですが、やはり本作品の聴き処は、貴重な1988年のライブ音源でしょう。特に、F.M. Einheitのオカスを殆どの入れないミニマルかつ強烈なビート感が際立ってミックスされているように思います。その猪突猛進な潔いドラミングが、本作品の最大の特徴ですね。特に、B1やB2で際立っています。その愚直何までのビートが全体を引っ張っており、リーダーのFrank Z.もタジタジと言う処でしようか? しかしながら、A面の2曲が詰まらない訳ではなく、特にA1の曲展開の巧みさも見逃してはならないでしょう。独自のポストパンク道を突き進んだAbwärtsの証が本作品には感じ取れます。是非とも皆さんに聴いてほしい一枚です!! B2 “Beim Ersten Mal” (3:19) https://youtu.be/yqZKMArFwnw?si=bgs51cAUmV9VZIV4 [full mini-album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_kCopz2ZC6qpnVdmcSjigQ-sNaxPvV3CtQ&si=_sN46hZD_12aMiTs #Abwärts #MehrAlkohol #Normal #Mini-Album #33回転/45回転LP #StudioRecordings #LiveTracks #1988年 #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #PostPunk #Drumming #FrankZ #FrankZiegert #ELF #MichaelMayer #UweBastiansen #BlankFontana #HorstSiewert #PeterHorn #F.M.Einheit
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Post Punk NORMAL ¥1400Dr K2