〈当時物〉「イノセンス」 映画フライヤーA
劇場版アニメ「イノセンス」の映画フライヤー。
「イノセンス」は
「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」
の続編にあたる作品。
2004年に劇場公開。
海外版では続編である事が伝わり難いのを
防止する為か、「GHOST IN THE SHELL 2」
のタイトルになっている。
前作「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」
で主人公だった「草薙素子」が物語のラストで
ネットの海に去った為、恋人の「バトー」を
主人公として今作の物語は進んでいく。
物語はオリジナルストーリーで、
愛玩用アンドロイドの暴走事件に端を発する
誘拐事件を「公安9課」が捜査し解決する
物語となっている。
(元ネタは原作漫画6話「ROBOT RONDO」より)
ストーリー自体は単純な刑事物であり、
押井守監督作品としては珍しく
ガンアクションシーンも豊富。
ただ、哲学的な台詞回しや漢文からの比喩
といった小難しい表現が多く、
頭を空っぽにして映画を観たい人には
明らかに向かない作品である。
(押井守監督作品全てに言えるが…)
全身をほぼ義体化した主人公のバトーは
脳と自身の記憶を除けばアンドロイドに近く、
「草薙素子」を喪った喪失感も合わさり
自身のアイデンティティが揺らいでいる描写が
作中で多く見られる。
その為、物語の終盤に誘拐から救出された
少女が間接的に被害者を増やした事を
バトーから責められた際に放った
「だって私は人形になりたくなかったんだもの!」
という台詞に対して、生きた人形ともいえる
サイボーグであるバトーは何も言い返せなかった。
(少女の発言は、魂を愛玩用アンドロイドに
一方通行でデータコピーされそうになった為。)
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