『リングワールド / ラリイ・ニーヴン』《早川海外SFノヴェルズ》

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早川書房より、1981年に発行された『リングワールド』、ラリイ・ニーヴン/著、小隅黎/訳、A5版ハードカバー357頁です。
“29世紀のセヴィリアで、ルイス・ウーはパペッティア人のネサスからリングワールド探検の話をもちかけられた。リングワールド、それは太陽と同じG2型の恒星を幅百万マイルでリボン上に取りまき毎秒770マイルで回転する人工世界だ。
隊員は、200歳の探検家ルイス・ウーに戦闘好きなクジン人、地球人の若い女性ティーラ・ブラウン、それに臆病さでは定評のあるパペッティア人のネサスの4人。最高速の宇宙船にのりこみ、リングワールドに接近した一行は、この想像を絶する構築物をつくりあげた住民とコンタクトすべく、あらゆる方法を試みた。
誰がこのように巨大な世界をつくったのか? その目的は? だが、何の応答もない。はたしてこのリングワールドを建設した文明は衰微してしまったのか?
宇宙船は隕石防御装置の網をくぐりぬけ強行着陸した。探検隊は謎の答えを求めてリングワールドの縁をめざして進んでいく。太陽の光を反射して周囲のあらゆるものを焼き尽くすひまわり花の草原、暴風渦巻く嵐の<目>などを通り抜け――そして、ついに恐るべき事実が明らかになった……!”
「ダイソン球」という概念がありますが、大雑把に言うと“恒星の発する熱・光を有効活用するために、恒星を殻で覆ってしまおう”という発想です。(『スタートレックTNG』第130話「エンタープライズの面影」にも、ダイソン球天体が登場しています)
「ノウン・スペース」シリーズというスペオペ連作シリーズを持つニーヴンが考えた「リングワールド」は多分にこのダイソン球の概念をヒントにしていると思われます。
「太陽をとりまく狭い幅のリボン」というべき印象ですが、その幅は地球の直径の40倍、月から地球までの距離の4倍というトンデモナイ巨大構造物ということになります。
なお「リングワールド」は2冊ほど続編が出て、シリーズ化しています。
#宇宙SF #ラリイ・ニーヴン #小隅黎 #ハヤカワ海外SFノヴェルズ
https://youtu.be/FAlXHlaDrHE

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