洋泉社MOOK　映画秘宝EX　金田一耕助映像読本

2014年1月16日発行
【発行所】株式会社洋泉社

横溝正史が創造した名探偵、金田一耕助を主人公とする映像作品は、終戦直後の昭和22年（1947年）に片岡千恵蔵主演で製作された『三本指の男（原作は『本陣殺人事件』）』を始め、昭和50年代前半に全5作が製作された市川崑監督・石坂浩二主演の映画シリーズや、それと同時期に2シーズンに渡ってテレビで放映された古谷一行主演の「横溝正史シリーズ」など、現在までに数多く製作されてきましたが、そんな歴代映像作品について取り上げたムック本がこの「映画秘宝EX　金田一耕助映像読本」です。
独特な切り口の作品紹介で定評のある映画秘宝のスタッフ、ライターによる本だけに、千恵蔵金田一から平成の稲垣金田一まで、まんべんなく取り上げた記事はどれも読み応えがありますが、「横溝正史シリーズ」で初めて横溝ワールドに触れた私としては番組プロデューサーの青木民男氏、番組主題歌を歌っていた茶木みやこ氏へのインタビュー記事を興味深く読みました。他にも昭和40年代にNET（現：テレビ朝日）とNHKで放映された二つのドラマ版『八つ墓村』や、日本テレビのサスペンスドラマ枠「火曜日の女シリーズ」で放映された金田一が出てこない金田一ドラマ『蒼いけものたち（原作は『犬神家の一族』）』『おんな友だち（原作は『悪魔の手毬唄』）』『いとこ同志（原作は『三つ首塔』）』についてなど、とにかく情報量が物凄く、このジャンルでの決定版といえるムック本です。

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