Rubber Soul (US) / The Beatles

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またしても、利右衛門さんのポストへのコメントからの流れでアップします。
ラバーソウルのアメリカ盤、再発盤ですが、これは仕様から見て結構早めの、70年代前半とかのリイシューだと思います(たぶん)。ジャケットがコーティング無しなのはもちろん、紙質じたいもコート系ではなくざらついているので、かなり汚れやすいと思うのですが、とてもきれいな状態です。盤も素晴らしいコンディション。レコードを丁寧に扱ってくれるアメリカ人もいるのです、ありがたや。

ジャケの色味や曲順が英盤と全く違うのは有名ですが、実際に聴くと音もずいぶん違っていて、同じタイトルなのに英オリジナルとはまったく印象が違うのに驚きます。カラっと明るく異様にヌケのよい音。ボーカルのリバーブが気持ちよく聴こえます。とくに「Girl」でのジョンのボーカルが心地良い。そしてジャカジャカとしたアコギの音が目立つので、差し替えられた曲と相まって、アルバム全体がかなりフォーキーな印象です。当時のアメリカ人には、「今まで聴いたことのないアグレッシブなフォークロック」という感じに聴こえたのではないでしょうか。

この盤を聴くときは、やはりこのアルバムを聴いてショックを受けて「ペットサウンズ」をつくり始めたというブライアン・ウィルソンのことを考えてしまいます。「ペットサウンズ」とこの作品との間に直接の音楽的影響はあまり認められず(どちらかというと「ペパー」の一部に「ペットサウンズ」からの直接的影響を感じます)、やはりこの「自分たちの音楽的ルーツを取り入れつつ、全く新しいアグレッシブな音楽を創る」というコンセプト・方法論にインスパイアされたのではないかな、と思います。そしてその世界観は、「ペットサウンズ」にショックを受けてビートルズがつくった「サージェントペパーズ」を経て、「スマイル」でより深められることになっていきます。残念ながら「スマイル」は当時完成できなかったわけですが、僕はこれを「音楽史上最大のキャッチボール」と名付けて、人類にとって最も幸せな奇跡の1つだと思っています。

#アナログレコード #ビートルズ

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    MATHEW STREET 1962

    2022/04/21 - 編集済み

    聴いて楽しむのであれば、リイシュー盤で良いと思います。😀

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      chalkhills

      2022/04/21

      色々な楽しみ方があるのがこの趣味の楽しいところですね^_^

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    利右衛門

    2022/04/21 - 編集済み

    「音楽史に残るキャッチボール」、すごく素敵な表現✨ビーチ・ボーイズも聞きたくなっちゃうやつです(笑)

    そして何より、おお、そういえば他の盤との聴き比べとか全くしてなかったです。今度早速やってみねば🤩

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      chalkhills

      2022/04/22

      ありがとうございます笑
      聴き比べ、してみてくださいー。僕の駄耳とは印象違うかもしれませんが。

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