秋田県仙北市角館町山谷川崎 日三市鉱山 方鉛鉱・べっ甲亜鉛付き緑水晶

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「ミネラ」77号掲載

日三市鉱山は明治に栄えた、荒川鉱山の支山。現在ではズリ山から銅の二次鉱物が付いた鉱石や、紫水晶が拾えるとあって、採取に行くコレクターがいる様子。

こちらは古くから採取をしていた方から、おまけとしていただいた水晶。初めは錆び付いた水晶の塊でしたが、シュウ酸漬けをした結果この緑色が現れました。

緑色のものは内包されている緑泥石と、付着している金属鉱物由来のカラー。緑色が上手く取れた部分を見ると、金属鉱物は、独特の立方体の骸晶を持つ、光沢が美しい方鉛鉱。またその隣に美しい飴色のべっ甲亜鉛(閃亜鉛鉱)も見られます。林立する水晶の間にも、黄銅鉱や方鉛鉱が付いています。

クリーニングしたお陰で金属鉱物がはっきりと見られるようになり、素晴らしい標本に生まれ変わりました。

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