Orpiment オーピメント(1)

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中国では鶏冠石を「雄黄(ゆうおう)」とし、オーピメントを「雌黄(しおう)」とした。
両方ともに砒素と硫黄の化合物であり、同じ産地に出ることが多い。
日本では、明治時代に啓蒙家が「Realgar」を鶏冠石としたのは良いが、「 Orpiment」を誤って雄黄にしてしまった。
その後、石黄の名を使うようになった。

「 Orpiment」は「Auripigment(金色の顔料)」からきたものである。

オーピメントは黄色、透明ないし半透明で、1方向に完全な劈開があり、薄く雲母のように剥がれ、柔らかく、曲がることもできるが結晶は稀である。

新鮮な劈開片は黄金色をしているが、次第に表面が曇って透明感が失われる。
黒い紙で遮光及び密閉して保存すれば効果はあるが、長期間の保存は難しい。

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