成田亨の世界 / The World of TOHL NARITA

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【世界初の怪獣デザイナーでありゆるぎない頂点に立つ男】
 成田亨の名前は知らずとも戦後(1945年〜)に日本で生まれた人で彼の作り上げたウルトラマン、ウルトラセブン、カネゴン、バルタン星人などどれか一つでも見たことがない人はいないであろうと思う。そしてそれらが2020年代にも未だに廃れることなく形を変えて今では国外にまで広がっている。
ウルトラマンのオープニングクレジットは当初は「美術」という肩書きだったが途中より「怪獣デザイン」と変わって来ることが彼の放つエネルギーの凄さを物語っていると思う。
《怪獣デザイン三原則》
1.過去にいた、または現存する動物をそのまま巨大化しない。
2.奇形化はしない(頭が複数とか、キメラのような合体獣はつくらない)
3.身体に傷をつけたり、血を流したり、ケロイド状にはしない(生理的に不愉快)
省略はしているが、彼は基本この三原則にのっとりテレビ向けの怪獣を作っていたそうだ。それを頭に入れた上で彼のデザインした怪獣を見るととても納得がいくのである。
 会期中のトークショーでは成田亨夫人の流里(るり)さんを招いて行われた。なにゆえ福岡の内陸に位置するこの小さな田川市美術館でこのような展覧会が行われたかというと同館の学芸員が翌2006年に開館の青森県立美術館への移動となり、その同館で青森出身の成田亨の作品が所蔵されると県外に持ち出せにくくなるとの配慮の上の企画展であり、九州から東北へとおいそれとは行けないので大変貴重な原画や話を堪能することが出来た。

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