日光(40グラム紙箱)

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パイプタバコは、戦前より「桃山」1品種のみが発売されていました。

第二次世界大戦中の中断を経て「桃山」は再発売されましたが高価で、「より大衆向けのパイプタバコを」という趣旨で銘柄に加えられたのがこの「日光」です。「手巻用のぞみ」が終売されるにあたり、その製造設備を用いて製造・販売されることになりました。パイプタバコということもあり、購買層に訪日外国人観光客もターゲットに入れようとの意見から、発音しやすい「NIKKO」を採用したという経緯があります。命名者はパイプクラブ会長でもあった石川欣一(ジャーナリスト 1895-1959)。

低級葉を使用していたため、発売当初で「桃山」の半額で購入できました。低級葉を活かすべく、製造工程で食塩水処理を行っていましたが、そのことが喫味の深さを減ずるとともに軽さを生みだし、これでなくてはならないという愛煙家も多かったといわれています。当初は「眠り猫」のデザインでしたが、商標抵触を指摘されて「陽明門」に変更されました。

1949年6月1日~ 
 ・100円で発売開始【画像1・2】 
 ・「JAPAN MONOPOLY PUBLIC CORPORATION」名義
 ・「眠り猫(杉浦非水作)」
変更時期不詳
 ・「JAPAN MONOPOLY CORPORATION」へ変更【画像3】
1950年4月1日~ 
 ・在庫処理目的で80円へ価格改正 
1951年4月1日~  
 ・減税政策の一環で50円へ価格改正
1952年8月~
 ・イギリス・クレヴン社の「黒猫」との証票抵触を指摘され、
  谷 益三デザインによる「陽明門」に変更【画像4】
1953年8月~
 ・日本専売公社証票変更【画像5-7】

1963年4月廃止

[1954 自由国民社]
[1961 日本専売公社]
[1963 大熊]

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