1990年頃製作 ブリタリアン キャップトゥ OVAL

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1990年頃製作のブリタリアンBritaliansネームのキャップトゥOVALです。ヤフオクで入手しました。その名の通りトゥシェイプは卵のように丸いのですが、ラストは分かりません。横から見ると201ラストのように爪先がストンと切り落とされたようになっています。アッパーはほとんど凹凸の無い滑らかなカーフが使われています。正面から見るとアイレットはフレア気味になっています。ヒールカウンターにはキングストンと同じ形状の革が当てられています。製法はマッケイなのですが、ソールには出し縫いの糸が見えない「ヒドゥンチャネル仕上げ」になっています。この靴の評価のポイントは画像5の「キャップ処理の効果の是非」です(プレバト夏井いつき先生風)。よく見るとキャップ②の革の上に①の革を載せて縫い合わせています。そのためステッチが革の左側に一列のみ見えている訳です。画像6がより一層分かりやすいですが、何故こんな面倒な仕様にしたのかは謎です。見た目の美しさにも全く貢献していません(笑)。

ところでこのインソックにあるBritaliansとは、BritishとItalianを併せた造語です。By Edward Greenとスタンプされていますが、見たところ靴はグリーンの工場で作られていないようで、イタリア製作の靴だと思います。腰裏の文字も全くグリーンの職人さんの筆跡と違いますし、アウトソールの革、ヒールトップの処理も全くグリーンとは違います。ブリタリアンネームの靴をどんな店で売っていたのかも私は知りませんし、どういった人をターゲットにして作られた靴なのか、謎は深まるばかりです。

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