イタリアの別注

イタリアの別注グリーンはさほど多くありません。

●画像1　M.BARDELLI別注ロゴ。バルデリはミラノに1941年に帽子屋として設立、現在ではカシミア、綿、絹製品の専門店として、スーツをはじめとしたシャツ、ニットその他テキスタイル等、高級アクセサリーまで幅広く取り扱いをする老舗セレクトショップとなっています。靴のインソックに『カシミア、コットン&シルク』などと書かれているのはこの会社だけです。

●画像2,3　バリーニ別注で、ロゴは二種類あります。
1870年ミラノで創業したバリーニ。イタリア王国を成立させた欧州屈指の名家「サヴォイア家」ご用達の靴工房で、年間わずか700足しか製造をしないビスポークシューズブランドでした。戦前は軍用の靴を主に製造し、王族や上流階級社会の人間を多く顧客に持っていました。70～80年代にはバリーニはビスポーク以外に、既成靴をエドワードグリーンに注文していました。
2004年にこの靴店はバリーニ家の手を離れ、ナポリのネクタイの老舗として知られる「マリネッラ」が新しいオーナーとなりました。「マリーニ」という名前は消え、「スティヴァレリア・サヴォイア（「サヴォイア家のブーツメーカー」という意味）」というブランド名になりました。この文字は画像2にも見られるように、80年代既にグリーン別注のロゴに書かれています。

●画像4 バリーニ別注グリーン(右下の靴)。
https://muuseo.com/shinshin3/items/84

現在のスティヴァレリア・サヴォイアについてはこちら。

https://lastmagazine.jp/?p=4407

80年代後半　バリーニ別注　ハーロウ

ミラノのビスポーク工房、バリーニ別注のハーロウHARROWです。ラスト61、ソールは大きめのブロック体刻印です。80年代後半の製作です。バリーニは70年代からグリーンに既成靴のオーダーを掛けています。このアンラインドのローファーは軽く履き易いということでは最高の靴で、一度履いたら病みつきになります。 画像4-5枚目は旧グリーンの「ローファー三兄弟」。左80年代半ば製作のナイツブリッジ、中央は90年頃製作のロイド別注モンペリエ、そして左がこのハーロウです。 https://lastmagazine.jp/?p=4407 https://muuseo.com/shinshin3/items/298

https://muuseo.com/shinshin3/items/84