1980年代前半製作 アンラインドローファー BRUTON ダークオーク

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1980年代前半製作のダークオークのアンラインドローファーBRUTONで、黒のローファーと全く同じ意匠です。ローマの名店、Boccaneraの別注です。質の良いアニリンカーフを使っています。ラストは93。
画像7,8にエドワードグリーンのハーロウとこの靴を並べてみました(中央がグリーン製の靴です)。爪先の縫い合わせがハーロウより長く、履き口もやや狭い感じです。コインストラップの穴部分はハーロウより大き目です。コバもチャーチの方が張っているようです。
最高の履き心地の靴ですが、この靴をグリーンの半分ほどの値段で売っていた訳ですから、チャーチは凄いなと改めて思います。

https://muuseo.com/shinshin3/items/298

1980年代前半製作 アンラインドローファー BRUTON 黒
1980年代前半の製作と思われるアンラインドローファーBRUTONです。グリーンの「ハーロウHARROW」に非常に似ています。ラストは93という初めて聞くものです。Uモカ部分はスキンステッチである「ライトアングル」で縫われていますが、爪先はハーロウと違い手縫いのスキンステッチではなく機械縫いになっています。スキンステッチはエドワードグリーンでも技術の高さを誇る技法と言われていますが、この靴に見られるハイレベルのスキンステッチは、チャーチの職人さんが「何でもできる」ことを示しています。ただこれだけ技術の高さがあるなら「爪先もハンドで縫ってよ」と言いたくなります。アッパーは上質な「アニリンカーフ」です。ハーロウより少しだけソールが厚いので、軽快感ではハーロウに一日の長があります。 靴はイギリスの「ゴードン・スコットGORDON SCOTT」の別注で、ロンドン、ニューヨーク、パリ三都市の刻印があります。ヒールトップの内側のアゴを削って(画像8枚目の右下赤丸部のように、尖った部分の角を落とすということです)、足を組んだ時にスラックスに踵が当って生地を傷めないような工夫がなされていますが、通常ラインのチャーチではあまり見られない仕様です。ヒールトップの赤いペンキの様な塗装も古いチャーチならではの特徴です。 この靴は大変履きやすく魅力的なのですが、残念ながら写真だけではなかなか真価が伝えられません。 https://muuseo.com/shinshin3/items/299
https://muuseo.com/shinshin3/items/298

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