1960年代製作 ブルックス別注 パンチドキャップトゥ

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1960年代後半の製作と思われるブルックス別注のパンチドキャップトゥです。アッパーは厚めのカーフで、サイズもラストも腰裏の文字が消えていて分かりませんが、自分の足に合っているので履いています。つま先をストンと落とした201に似た細目のラストです。インソックはピールとブルックスのダブルネームで、ソールにはPEALの刻印はなく、MADA IN ENGLANDの刻印だけが見られます。ヒールトップは釘打ちのみです。カンヌキ留めは丁寧になされています。踵部分の縫い合わせもピール独特のカッティングです。ビスポークではありませんが、とても出来の良い靴になっています。この頃のピールの靴の特徴として、タン(ベロ)がアッパーに縫い付けられておらず、このため履く際に多少手間取ることがあります。
eBayで入手した直後は大変汚れており、オーナーさんは「捨てるよりは、いくらかでも値段がつけばまし」というつもりで出品していたようです。15ドルで出品され、20ドルで落札しました(3000円くらい)。革は乾燥して状態が悪かったのですが、水洗いしその後コロニルの「ディアマント」で徐々に油分を補給、現在の状態になっています。やはり良い革の靴はきちんと手当てすれば、復活できる可能性が高いように思います。

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