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ウォーターメロントルマリン(バイカラートルマリン)
トルマリンの語源はセイロン島の現地語であるシンハラ語の「トルマリ」(turmali)からきています。これは、もともとイエロー・ジルコンの呼び名で、ジルコンとトルマリンが混合した石を呼ぶのにも使われていましたが、それが誤ってトルマリンのみに用いられるようになったと言われています。
トルマリンは、大きく分けて約10種類ほどのグループから成る、成分元素がとても複雑に入り混じった鉱物です。つまり「トルマリン」は石の名前ではなく、鉱物グループを総称した名前だといえます。実に様々な色彩を持ち、その豊富なカラーバリエーションは「トルマリンには全ての色がある」と言われるほどです。
しかも色ごとに石に名前が付けられており、例えば赤いトルマリンは「ルベライト」、濃い青色のものは「インディゴライト」といったように、まるで別の宝石であるかのように呼ばれているので、ちょっと混乱してしまう人もいるかもしれません。古代エジプトには、トルマリンの多色性について面白い伝説が残されており、「トルマリンが虹に乗って地球から太陽まで旅をした時に、虹の色が移った」と言われています。それほどまでに美しく、いろんな色を見せてくれるトルマリンに、人々が魅了されたのは当然のことといえるでしょう。
パワーストーンにおいて色の持つ影響力はとても大きいものです。トルマリンもまた、石の色によって少しずつ違う波動を持ち、力を発揮する方向性が違いますが、基本的には、持ち主が本来持っている能力や人間的魅力を開花させ、ポジティブなエネルギーを増幅して、自分らしく輝けるようサポートしてくれるといわれています。
◆ピンク~赤色——ピンクトルマリン、ルベライト
ピンク色の石はピンクトルマリン、もっと色が濃い赤色の石はルベライトと呼ばれています。どちらも恋愛に関わる全てにおいて、良い効果をもたらす「愛の石」として大変有名です。この石を身に着けると、持ち主を美しく見せ、さらに内面の美しさをも輝かせるといわれています。愛に対する恐れを和らげ、愛情表現の力を高めてくれるので、異性を前にすると素直になれないという人や、自分を抑圧してしまいがちな人にもおすすめです。恋愛に対して前向きな気持ちを呼び覚まし、一歩踏み出す勇気を与えてくれるでしょう。
◆青色——インディゴライト、ブルートルマリン
インディゴライトは精神に働きかける波動を持つと言われています。直観力や霊性を高め、精神を静めて、物事を落ち着いて考えられるよう、心の波を穏やかにしてくれるのです。そのため、目的意識がはっきりしたり、芸術性に目覚めるともいわれています。今何をしたいのか、何をするべきかが明確になるので、意志表示や表現力が豊かになり、創作活動や勉学においてもサポートしてくれるでしょう
◆緑色——グリーントルマリン、ヴェルデライト
自然界と強い結びつきを持つ、非常に強力なヒーリングストーンとして知られています。この石の深く美しい緑色は、希望や新しい始まりを象徴し、「物事は成るようになる」ということを教えてくれます。自然は常に移ろい、変化していくものです。焦ったり頑張りすぎたり、誰かと争って勝ち取っても、大きな視点から見れば、全ての物事は自然の流れにのって進むのだということ。そのことに気がついた時、心に平和が戻り、肩の力を抜いて自然体の自分を取り戻すことができるでしょう。また、グリーントルマリンが鉄によって発色しているのに対し、クロムによって緑色に発色しているものは「クロムトルマリン」と呼ばれています。こちらの方が色が濃く深い傾向にあるようです。
◆黒色——ショールトルマリン、ブラックトルマリン
トルマリンの中でも、最も強くマイナスイオンを発生するといわれ、「健康ブーム」で有名になったのは、このブラックトルマリンです。マイナスイオンによる健康効果はまだはっきりとわかっていませんが、古来より魔除けのパワーを持ち、免疫力や活力を高めてくれる石として大切にされてきました。持ち主をマイナスエネルギーから守り、不安や悲しみを和らげてくれるといわれています。また、グラウンディングやセルフヒーリングなどにもよく用いられています。
◆ピンク色+緑色もしくは青緑色——ウォーターメロントルマリン
柱状結晶の中央部分がピンク色で、それを取り囲むように緑色(もしくは青緑色)に結晶している物は、カットした時の見た目がスイカに似ていることから、ウォーターメロントルマリンと呼ばれています。この二つの色は「陰陽」「プラスとマイナス」「善と悪」など、一見正反対に見える事柄が、実は同一であることを象徴しています。あらゆる面においてバランスを安定させてくれることから、心を穏やかにし、争いごとや凶事を避けるお守りに良いと伝えられています。
◆青+ピンク色など、二色以上が混在——バイカラートルマリン、パーティカラードトルマリン
トルマリンは1つの結晶の中に二色や三色混ざっていることがよくあります。1つの石の中に二色混在しているものをバイカラー、三色以上になるとパーティカラーと呼びます。これらの石は、それぞれの色のパワーを共振し合い、増幅するため、とても強い波動を持つと考えられています。またバイカラートルマリンは、心と体、過去と未来など、二つの物事を繋ぎ、過去の経験をより良い未来へ活かせるよう導いてくれると伝えられています。パーティカラードトルマリンは、視野を広げて、物事を様々な角度から見られるようになり、精神的、人間的成長を促すと伝えられています。
◆鮮やかなネオンブルー——パライバトルマリン
銅やマンガンによって発色した、輝くような独特のブルー(もしくはグリーン)が特徴的なトルマリンです。ブラジルのバライバ州で発見されたことから「パライバトルマリン」と呼ばれています。大変希少で、一時は鉱脈が尽きたとの噂も。その後他の地域で鉱脈が見つかったとも言われていますが、本家パライバ産の鮮やかな色あいには劣るとして、今では「幻の宝石」といわれています。そのため時には、ダイヤモンドに匹敵する高値がつく事もあるそうです。
これらの、様々な色のトルマリンが混在している状態をキャンディカラー(またはマルチカラー、ミックスカラーなど)と呼びます。それぞれの石が役割を担い、様々な事柄や場面において力を貸してくれるので、まさにオールマイティーなパワーストーンといえます。個々の波動が同調し、増幅し合って、素晴らしいパワーを発揮してくれるので、パワーストーン初心者やトルマリンの良さを知りたい…という人には、キャンディカラータイプがおすすめです。
トルマリンには、様々な色彩の他に、もう1つ大きな特徴があります。この石の結晶は柱状をしていますが、両端の性質がプラスとマイナスに異なっており、それによって帯電(電気を帯びる)することです。同じような性質は水晶にも見られますが、トルマリンの方がこの性質が強く、和名では「電気石」と呼ばれています。トルマリン自体が発電したり、電気を通すわけではありません。何もしなければ、ただの石ですが、こすったり(摩擦)熱を加えると帯電し、静電気(マイナスイオン)を発生するといわれています。そのため、トルマリンのこの性質を活かすのであれば、ぜひ肌に直接触れるブレスレットやペンダントとして身に着けることをおすすめ致します。
数年前の「マイナスイオン=ストレス緩和・健康に良い」といったブームによって、トルマリンは一躍有名になりました。ですがマイナスイオンについてはまだまだ研究途中のため、分からない点も多く、本当に健康に良い効果があるかどうかは断定できません。
こちらはスイカではありますが、赤ちゃんスイカ。 真ん中のピンクの「実」の部分は全体の1/3ほどで、これから成長してゆくはずだったのか、このままだったのか。
反対側は透明感のあるブルーグリーン。
こちらは何といっても本体の色合いが美色。 ブルーの色味が強いグリーンで、透明度が高いので、内側の様子がよく観察できます。 原石状態ですが表面も綺麗です。
一応レア石らしいですが人気の鉱物なので結構ミネショーなどで見かけるかと思います。
imoto
2019/02/05鉱石の名前を見て、驚きました!メロン?
でも表面を見たら、メロンに見えてくるから不思議ですね。