津軽小僧(珪質頁岩)

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青森県東津軽郡平内町大字内童子

益富先生の昭和雲根誌に登場する津軽小僧は、「メノウや玉ずい又はジャスパーに似たものではあるが、それらの何れとも異なるフリントFlintに似た質と形状をもつもの」と記しています。更に、「メノウ、玉ずい或はジャスパーと成分的には大同小異のもので、その硬さ、強靭さもだいたい同じだろうと思われるのであるが、津軽小僧はこれら三者と比較して"サクイ"ところがある」と別物を強調しています。しかしながら、ヨーロッパで産出するフリントとは成因が違うと記しており、「お釈迦さまでもご存知あるめえ」と結んでいます。

#津軽小僧

-出品者さんから連絡頂きました-
「小僧石は碧玉ではなく、おそらく珪質頁岩(けいしつけつがん)のようです。
以下は珪質頁岩の紹介です:東北日本の新第三紀中新世(約1500万年前頃)の女川層およびその相当層中から産出します。
微晶質石英やオパールなどのシリカ鉱物と粘土鉱物などの細粒砕屑粒子が混合してできた、細粒で緻密な岩石で、シリカは放散虫や珪藻に由来するものと、火山ガラスの脱ガラス化作用やオパールの沈殿による場合があります。東北地方では代表的な石器の石材です。」

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