CALSONIC SKYLINE GT-R #12 JTC’90 (Tamiya)

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1990年の全日本ツーリングカー選手権第1戦、西日本サーキットに登場したカルソニックスカイラインGTーRのデビュー戦は、まさに驚異的と言えるものでした。予選からその速さは群を抜くもので昨年のライバルだったフォードシエラ勢の予選タイムを1秒以上引き離したのです。そして、1周のローリングの後に107周の決勝レ
スのスタートが切られ、オープニングラップを制したのはやはりカルソニックスカイラインGTーR。序盤からハイペースでレースをリードし、27周目には早くも3位以下をすべて周回遅れにするという、ライバル達を全く寄せ付けない速さを見せつけて優勝を獲得したのです。ニッサンスカイラインGTーRは、その開発時からグ
ループAレースの制覇を目的としたと言われますが、カルソニックスカイラインGTーRはまさにその目標を現実のものとするためにレースフィールドに送り込まれたのです。エンジンは2568ccの直列6気筒DOHC24バルブに、ギャレット製のツインターボをドッキングして最高出力約600馬力を叩きだしています。足まわりはス
パー H Sを装備したマルチリンク。前後に大きなネガティブキャンバー角が付けられ、18インチのホイールに装着されたレーシングスリックタイヤがコーナーリングスピードを飛躍的に高めています。また、過酷なレースに耐えるためにディスクローターを大型化するなどしてプレーキを強化。そしてアテーサEーTSと呼ばれる電子制御の4輪駆動システムも採用しています。もちろん、空力や冷却効果を上げるためのパーツが追加されいっそう迫力あるスタイルとなっています。星野一義・鈴木利男のコンビが操るカルソニックスカイラインGTーRは、開幕戦を制した後、第2戦の菅生、第4戦の筑波などシリーズ6戦中5勝をマーク。圧倒的な速さでシ
リーズチャンピオンを獲得。1970年代の日本ツーリングカーレースで50連勝を飾ったスカイラインGTーR、その神話を超えるべくカルソニックスカイラインGTーRの新たな挑戦が始まったのです。

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