PONTIAC FIERO SPORT (1984)

0

American Car Collection Vol.78

1983年にデビューした「ポンティアック フィエロ」。米国市場で人気を博していた日本製クーペモデルに対抗すべく開発された、ミッドシップの2シータースポーツカーだ。デビュー当時はベースグレード、スポーツクーペ、SEクーペの3モデルが用意されたものの、搭載エンジンは最高出力が92馬力、最大トルクは182N・mを発生する、排気量2.5リッター直列4気筒OHVのみだった。1985年に最上級グレードの「GT」が追加され、ようやくV型6気筒OHVエンジンが搭載されるようになった。また、1986年にはファストバックモデルも追加されるなど、仕様変更を繰り返し、1988年まで生産が続けられた。
 今回のモデルカーは1984年モデル「ポンティアック フィエロ スポーツ」で、ボディカラーは「White(コード:11)」。2シーターミッドシップらしく、全長が短いことが分かる(実車のボディサイズは全長×全幅×全高:4070×1750×1190mm)。台座の横幅を目いっぱい使うフルサイズのアメ車と比べると、そのコンパクトさに驚かされる。
 フィエロ スポーツのハイライトのひとつであるCピラーの形状や傾斜角、リアオーバーハングの短さなど、どことなくトヨタMR2(AW11型)を彷彿とさせるフォルムだ。フロントマスクを正面から見てみると、同年代のシボレーコルベット(C4型)に似ていることに気づくだろう。バブル期には日本でも見掛ける機会があったフィエロ。最近では滅多にお目にかかれないが、こうしてミニチュアカーでミッドシップのスポーツカーらしいフォルムをじっくりと愛でてみることで、このクルマの魅力を再認識できるだろう。

ラインナップのご紹介 vol.36参照

Default