SEIKO PRESAGE SARW035

0

服部時計店を前身とする日本時計の雄、SEIKOが作り出した伝統的な琺瑯(ホーロー)を素材としたモデル。
琺瑯は戦前の時計の文字盤に使われ、艶やかな白は100年を経た今日も色褪せないという抜群の耐久性を誇る。これは素材となる金属の地に釉薬を吹き付けて焼成することで出来るが、時計の文字盤には凹凸があり、液状の釉薬が溜まってしまい均一な吹き付けが困難という問題があった。それを実現したのは富士琺瑯工業つくば工場の琺瑯職人 横澤満氏の技術によるところが大きい。

本品はそうした琺瑯の地に、精工舎が1896年に発売した初の国産懐中時計「20型タイムキーパー」の文字盤をあしらってしまった。これにブルースティールの針というのだから実に美しく完成されていると思う。
過去と今、そして未来へと続くSEIKOの歴史が詰まった逸品であろう。

Default