Chronoswiss Tora CH1323

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ゲルト・R・ラングという気骨のあるおっちゃんが去ってからというもの、クロノスイスの時計は華美に走り、価格は信じられないくらい高くなってしまった。もはや私の手に届くブランドではないし、欲しいとも思わない。

ただ、嘗てのクロノスイスは輝いていた。レギュレーターの美しさを再発見させてくれたし、とにかく創業者の「時計好き」が製品に出ていた。

20年前の時計でそろそろアンティークと言われそうだが、主力だった「レギュレーター」に対し、「Tora」はGMT付きの変化球モデル。当時は「これだ!」と脳髄に電流が走るような衝撃を受けたっけ。コインベゼルの寸胴ケースが愛らしくて、職人の手書きのようなアワーマーカーにも痺れまくる。

ハンドは当時の若造だった私にはもったいない「青焼き針」今でも色褪せることなくシックに輝いている。因みにゴールドモデルはメチャクチャ高かったっけなぁ。

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