緑柱石 (beryl) 佐嘉鉱山(杉山鉱山) #0075

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緑柱石はアルカリ土類金属に属するベリリウムを含む六角柱状の鉱物で、エメラルドやアクアマリン等、宝石として取り扱われるものもあります。杉山(佐嘉鉱山)の緑柱石は日本地質学会により「佐賀県の鉱物」に選ばれています。(1~3枚目は背景をソフトウエア処理しています。)

佐嘉(さが)鉱山(杉山鉱山)の鉱床はペグマタイト鉱床と石英脈鉱床とからなり、前者が石英およびカリ長石を対象として大規模に採掘され、後者の石英脈鉱床は一部にカリ長石を伴うペグマタイト質石英脈が珪石として採掘されました。このペグマタイト室石英脈および盤際変質帯の一部で1943年(昭和18年)に緑柱石が発見され、佐嘉鉱山第2鉱体から産出するものは高品位であったためベリリウムを目的に第二次大戦中に小規模に稼行されました。緑柱石は母岩の黒雲母花崗岩との境界から,石英脈側に10cmの幅で20~30cmの塊をなして産出したとのことです。

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