卒業式エピソード3と4
初版 2021/11/12 17:45
改訂 2021/11/12 17:45
2010.03.09
卒業式エピソード
学園祭や体育祭、保護者が集う親会など、生徒の学園での様子を知る機会はいくつかあります。しかし、仕事の都合などで、なかなか参加できないという親御さんもおられます。
寮生活で同室の仲間に影響を受け、ギターを弾き始めた生徒。すっかりはまってしまい、音楽関係の専門学校に行きたいと。親御さんにすれば、そういう様子も知ることもなかったので、まさに寝耳に水。二つ返事はできなかったそうです。しかし、我が子の熱心さに押され、やがて、応援する立場に。
卒業式の後の懇親会。参加者が昼食を共にし、なごやかに。
ステージ、と言っても体育館のフロアーですけれど、そこで、卒業生たちのバンド演奏が、順番に始まりました。
今まで、行事などには、ほとんど参加できず、我が子の学園での様子をほとんど知らなかった親御さん、息子さんのバンド演奏のとき、一番前でかぶりつきで聴いておられました。おそらく、我が子のそういう姿をご覧になったのも初めてでした。見ていて微笑ましい光景でした。どのような思いを持っておられたのでしょう。
いろいろ書いていますが、その場におられた方はともかく、そうでない方に様子や思いを伝えることは、私の稚拙な文章力では難しいです。感動は、人に伝えるものではなく、感じるもの、味わうものですからね。どうか、文字には表れていない背景なども感じ取っていただくとありがたいです。
本当に伝えきれないほどの、ドラマよりドラマチックなことばかりでした。
ある生徒。バンドのボーカルでは、TUBEの前田くんを思わせるような、パワフルで明るく元気な様子を披露。見るからに元気いっぱいと見ていましたが、卒業式では、学園が嫌で、人との関わりが嫌で、何度やめようと思ったか。というような話が。思わず、えっ? と思いました。みんな、それぞれ抱えているものがあり、決して軽くはないのだと思い知らされました。
他にも話したいことはありますが、家庭環境などにも関わってくることも多く、ここで話すには、適切ではないと思われますので、これぐらいで。
最後にひとつ話をして、終えたいと思います。
今までの話は、感動的なことも多くありましたが、この話は、感動どころか、ジョークです。最後の話としては、ふさわしくないでしょうが、とにかく話しておきます。
中学生の頃まで、僕のお父さんは、ジョン・レノンだと思っていた。
いや、そっくりとか、そういうのではなく、本当にそうだと思っていた。
疑うことなく、凄い人が父親なんだなと思っていた。
みんなは、冗談だと思うやろけど、その頃までは本気で信じていた。
でも、ある時、フト気づいた。
僕のお父さんが、ジョン・レノンだとしたら、僕のお母さんは、オノ・ヨーコのはず。しかし・・
ということで、初めて違うのだということがわかった。
感動とは、ほど遠い話ですが、この日いちばんの大ウケでした。
というような、笑いと涙の感動の卒業式でした。
お粗末様でした。お後がよろしいようで。
#思い出