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大瀧詠一 / 大瀧詠一
大瀧詠一のソロデビューアルバム。
はっぴいえんどの2ndアルバム「風街ろまん」が少し細野晴臣主導となり、曲によっては大瀧詠一が参加しない場面もあり、スタジオにいても暇を持て余すようになったことから、ディレクターだった三浦光紀との談話時間が増えていきます。
三浦はキングレコード所属で、はちみつぱいも発掘した人物で、「風街ろまん」をキングから出したいと目論みますが、URCから出したいというはっぴいえんどの意向もあり、結果的にキングからはメンバーのソロ作品を発表する話でまとまります。
その第一弾が大瀧のソロで、当初はシングルを6枚リリースし、それをまとめてアルバムにする企画が持ち上がりますが、1stシングル「恋の汽車ポッポ」のあと、ディレクターの三浦がベルウッドの設立に関わったことで2ndシングル「空飛ぶくじら」はベルウッドから発売されることになりました。
ちょっと因縁がついた「空飛ぶくじら」は結果的にアルバム構想から外れ、外れたことでシングル6枚構想も頓挫します。
当初、アルバムタイトルはシングルを集めたという意味で『乗合馬車(オムニバス)』となる予定でしたが、構想が崩れたことから再考し、プレスリーのデビューアルバムが名前だけのシンプルなものだったことに習い、本作タイトルも名前だけの『大瀧詠一』となりました。
本作は40周年の際、大滝本人が「乗合馬車」としての再発盤を企画し曲順まで決まっていましたが、諸事情によりリリースは見送りとなり、没後の50周年で初めて復刻リリースされました。
https://youtu.be/QepMRZGAI5g?si=0o_hBLQ4ilkhJFty