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臨月 / 中島みゆき
前作「生きていてもいいですか」でダークに振り切った反動か?今作は非常にポップで、以後この路線が続きます。
今となればこれまでにない成功作品ですが、当時は80年代を迎え、試行錯誤していたのではないかと思います。その理由がアレンジャー。
前作担当の後藤次利はベーシストに徹し、今作は複数名のアレンジャーを迎えています。
まずはずっとライバルと言われ続けていたユーミンの旦那さん、松任谷正隆。彼の参加によりポップな中島みゆきが生まれました。
次は元モップスの星勝。井上陽水とのタッグが有名で本作オープニングの「あした天気になれ」は陽水っぽい星勝の功績が如実に表れています。
次は歌謡曲の大御所、萩田光雄。あみんや太田裕美、中森明菜でのアレンジが有名で、良き歌謡曲な感じが「ひとり上手」などで活かされています。
最後は一曲のみの参加となった元六文銭の安田裕美。ここも井上陽水絡みですかね?ちなみにこの方は山崎ハコの旦那さんなので、当時のニューミュージックを彩ったアレンジャーがこのアルバムに集結したことがわかります。
また、このアルバム発売の約半年後、「悪女」というモンスターシングルが生まれることを考えれば、アルバムタイトル「臨月」も、何か布石のように感じて意味深です。