たちきれぬ過去の想いに濡れながら 愛を求める永遠のさすらい ………その姿は男と女

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昔から好きな映画なんだよ!

初めて観たのは1976年。8歳の頃。テレビの映画番組だった。
当時は古い映画とはいえ、1966年作品だから10年くらい前の映画だったんだけど。

まぁ、フランス映画らしいハッピーエンドの様で、全然ハッピーエンドじゃない映画なんだけど、フランシス・レイの映画音楽の中でも最高傑作で、このサントラ盤は愛聴盤。

アヌーク・エーメ の後家さん姿もたまらない。あの頃のお洒落なパリの三十路女の色気がありますね。
パッとしない行為の後、タバコをくねらせながら着替えるシーン。今ならタバコに厳しいので、あまり美しく見えないが、この当時のヨーロッパの女性の姿としてはポピューラーか。

昔から、車が好きなのでジャン=ルイ・トランティニャン が演じるレーサーが乗る車がたまらない。
フォードのフォーミュラーカーや本気で走るGT40なんて、ここしか観れないよ。今の時代。
モンテカルロラリーで、激走するマスタング。
レースの後で彼女に会いに行く途中、スタンドでの給油の際のタバコの注意しよう。

ただのオシャレ映画じゃなく、車好きにもタマらなのだ!!

ストーリーはこんな感じ。
ある日曜日、寄宿舎にあずけてある娘の面会でつい長居してしまい、職場であるパリにもどる列車をのがしてしまったアンヌ(アヌーク・エーメ)。そんなアンヌに声をかけたのはジャン・ルイ(ジャン・ルイ・トランティニャン)だった。彼も息子を訪ねた帰りだった。アンヌはジャンのいうとおり、パリに向かう車に同乗させてもらう。
アンヌの面影を忘れられなかったジャンは、「次の日曜も自分の車でドービルへいかないか」と電話をかけた。アンヌとジャン・ルイ、そしてそれぞれの子供たらの四人は和やかな時間を過ごした。
レースを終えたとき、ジャン・ルイはアンヌからの電報を受けとった。それには「愛してます」と書いてあった。彼はすぐに車を駆ってパリへ、そしてドービルへ。その夜は安宿のベッドに裸身をうずめた。だがアンヌは死んだ夫の幻影を思い出す。
二人は黙々と着物を着た。アンヌは汽車で、ジャン・ルイは自動車でパリへ向った。しかしアンヌを忘られぬ彼は車で彼女の列車を追った。駅のホームに降りたアンヌはジャン・ルイを見つけ二人は口づけを交わした。

まぁ、たいした内容でもないと言ったらたいした事ないのだが、風景も音楽も時代背景も、想いいれがある。

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