カメリヤ(20本入)

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タバコ製造時に出る裁断片(いわゆる切り落とし)を利用した正規の再生品でしたが、時折、良質なタバコ葉が混じることがあり、喫味も良いとされ好評のある銘柄でした。

口付タバコが和風の意匠を基調とする中で、この「カメリヤ」のみが洋風であるのは理由があります。それは、民営煙草の雄である「村井兄弟商会」の製品であった本品を、専売局が引き継いだからです。外国人デザイナーを多く抱えた村井商会の民営製品には優れた作品が多く、それらを生みだした「旧東洋印刷」はのちに専売局の伏見分工場となります。

上下に金色の格子模様を配するのは、当時のアメリカ産タバコに多くみられた表現の一つで、白地を埋める唐草パターンはクリムトの「生命の樹」を思わせ、その中心に大きく椿の花をデザインしてあります。
当初、「CAMELIA」と影付文字のタイトルでしたが後に「CAMELLIA」と綴りも改めました。1941年、国民精神総動員運動の影響で「敵性語追放」のもと「椿」と改称されました。

1904年9月2日~ 金5銭で発売開始

1925年11月7日~ 10銭へ価格改正【画像1】

1933年頃~   背面「売」字を修正【画像2】

1936年11月11日~ 12銭へ価格改正【画像3】

1939年11月16日~ 14銭へ価格改正【画像4】

1941年11月1日~  15銭へ価格改正【画像5】※14銭に改正印

1941年12月18日~「椿」と改称

[1963 日本専売公社]

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