明治39年作 桜模様 六寸五段重

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明治39年製作の六寸の五段重です。卵殻で模った桜の花を散らした変り塗です。欠けた部分がいくつかありますが、湯焼けもなく状態はとても良好です。木地の薄さ、狂いのなさは相変わらず見事です。
慳貪蓋の裏に大正6年に長蔵さんという方が「善三郎殿」に祝いの品として贈ったことが書かれています。若狭塗ではよく見られるのですが、製作してから数年以上経った立派なお重を別の方に譲ることが度々ありました。大切に使われてきた証だと思われます。

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