Saint Malo & Dieppe (フランス)

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サン・マロはフランス西部ランス川河口の町です。紀元前1世頃にガリア人により建設され4世紀後半までローマ統治下にありました。そして5~6世紀の西ローマ帝国の衰退とともにブリテン系ケルト人が多く移住してきました。中世には海賊の活動拠点として発展し、1590年~1593年にかけてはどこの統治下に属さない自治都市の宣言も行いました。

ディエップはフランス北部ドーバー海峡に面した港町でアルク川河口に位置します。11世紀頃は小さな漁村だったようですが、軍事の要衝として14~15世紀の百年戦争においてはイギリスとフランスの争奪の地となりました。また、1694年の英蘭戦争においては徹底的な破壊を受け、その後フランス風の街並みに再建されました。文化的にはフランスで最も重要な地図製作学校が置かれたことから多くの航海士が育ち、アメリカ大陸におけるフランス領獲得の大きな原動力となりました。

掲載の地図はMatthäus Merian作の「Neuwe Archontologia Cosmica」(1646年初刊)所収のものです。

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