Mons & Arras (ベルギー/フランス)

0

モンスはベルギー中西部、フランス国境近くの町です。シーザーが丘の上に要塞を築いたことが語源です。1515年この地方を支配していたエノー伯が神聖ローマ帝国に入り、この頃モンスは繁栄します。その後16世紀後半の宗教戦争で被害を被った後、南ネーデルラントの首都となります。その後、オランダ領、フランス領等の変遷を経て、1830年のベルギー独立の際にベルギー領となりました。

アラスはフランス北部の町で、6世紀に創建された修道院を中心にその穀物集積地として発展しました。その後、1180年にフランス王より商業特権が求められ銀行・交易で繁栄しました。その後14世紀になると毛織物産業が発展し、特にタペストリーの生産で有名となりました。また、これらの産業の繁栄を背景に、文化面でも大きな役割を果たしました。一方で政治面では周辺大国の領土争いにさらされ、度々戦場となりました。

掲載の地図はGeorg Braun及びFranz Hogenberg作の「Civitates Orbis Terrarum」(複数年に亘り、数か国語で刊行)の内、Vol. I(1572年初刊)のラテン語版になります。

Default