AMC AMX BIG BAD (1969)

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American Car Collection Vol.71

1968年、AMC(アメリカン・モーターズ・コーポレーション)から、当時としては珍しい2シーターのマッスルカー「AMX」がデビューした。AMXの車名は、1966年にAMC社が全米各地で催したイベントで披露された2台のコンセプトカーのコードネーム「American Motors eXperimental」に由来する。デビュー当時、搭載されたエンジンは全4種類。もっとも大排気量だったエンジンは6.4リッター、最高出力は325馬力、最大トルクは590N・mを発生。駆動方式はFRで、最高速度は183km/h、0-60マイル加速は6.1秒のスペックを誇った。しかし、販売は低迷。当時の若いユーザーに人気があったのは4シーターのクルマだったのだ。発売から2年後にマイナーチェンジを行ったものの人気は得られず、わずか3年でAMXの歴史は幕を下ろすこととなった。
 今回のモデルカーは、1969年モデルの「AMC AMX BIG BAD」だ。AMC社が1969年と1970年に、AMXとジャベリンに設定した3色のボディカラー(オレンジ・グリーン・ブルー)のなかで「オレンジ」のモデルを忠実に再現している。メッキパーツが多用された当時のアメ車において、前後バンパーなどもボディ同色にペイントされており、ボディのフロント先端からリアにかけて入る2本のブラックストライプが車体全体を引き締めている。また、このクルマの特徴であるCピラーの形状と傾斜の再現も、思わずニヤリとさせるポイントだ。

ラインナップのご紹介 vol.33参照

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