化石集めの続き
初版 2023/11/19 18:42
改訂 2023/11/21 17:40
念願のロシア三葉虫をようやく入手。
これで五月以来止っていた時計が半年ぶりで動き出した格好だ。
今回手に入れたのはシュードバシリクスという種類だが、この標本にこだわったのにはちょっとしたわけがある。
それは、これが全長45㎜という、いわば子供個体であることだ。
ロシア三葉虫は、大きいものほど尊重される傾向があり、それに応じて値段も高い。
シュードバシリクスも標準サイズなら10万を超えてくる。
そういうものを買うだけの余裕のない私には、小さい子供個体が非常にありがたいのだ。
それと、子供個体ならではの形の美しさというものがある。
大きくて形の崩れたものより、小さくても形の整ったもののほうが私には好ましい。
これを手に入れて三日になるが、その間、とくに本種について調べるということはなかった。
本も開かなければ、ネットを見ることもしない。
ただ目の前に置いて眺めるだけ。
そうやって眺めるだけで幸せな気分になれるのなら、それだけで十分ではないか。
この標本には3パーセントの補修があるらしい。
どこが補修されているか、ブラックライトを当ててみればわかるかもしれない。
しかし、せっかく職人さんが目に見えないようにしてくれている欠陥を、あえて白日のもとに晒して何になるだろう。
そういう無粋なことにはもうあまり興が乗らなくなっている。
馬には乗ってみろ、酒には酔ってみろ、標本には騙されてみろ。
最近はそんなふうに考えるようになった。
trilobite.person (orm)
2023/11/20 - 編集済み標本の写真を拝見しました。
シュードバシリクス、魅力的な種ですよね。私もブログの昔の記事などで欲しいものリストに載せておりました。今も昔も変わらず、べたっとした平坦な種、加えて横幅が広い種は、シュードではないバシリクス然り私の琴線に触れるようです。
記事でも言及されていますが、その標本を眺めているだけ、所有しているだけで幸せな気持ちになれるかと言うのは、ある標本を入手するか否かに迷った際の、重要な指標なんだろうと感じます。
ktr
2023/11/21欲しいものリストに出ていたのは私も気づいてました。
けっこう前から注目されてたんですね。
私はじつはこの標本と出会うまではそれほど惹かれる種でもなかったんですが……
後段の件については、おっしゃるように入手の指標になるだけでなく、私の場合保有の条件でもあります。
部分化石をすべて放出してしまったのも、見ていても気持が晴れないというのが大きな理由です。
そういっても、ソルターの本などを見ていると、部分化石が完全体に劣らない魅力を発散していて、これは一種のマジックだな、と思いますね。
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Trilobites
2023/11/21 - 編集済み私も最近は、購入した標本を机の上に置いて眺めるようにしています。Musseoに全ての標本を収蔵すれば何時でも見れると思ったのですが、写真を撮影するという作業が意外と労力が居て後回しになっているだけではありますが。あと標本を自宅に置いていないので、机の上に置きっぱに出来ますが、自宅で同じことをしたら、子供のおもちゃになって破壊されて終わりですからね。
補修3%なら気にする必要は無いですね。ロシア産に限らず、モロッコさんも補修の技術が上がっていて、最近の状態が良いかなと思ってブラックライトを当ててみると、結構な補修があったりして、驚くケースもよくあります。
ktr
2023/11/21だれにも邪魔されず眺められる機会が得られたのはよかったですね。
あれだけのコレクションを眺めるのが写真だけというのはもったいなすぎます。
私だったらたぶんノイローゼになりますね。
修復についても賛否両論あると思いますが、私はむしろ歓迎するほうに傾いています。
ホプロリカスの複眼みたいなのは困りますが、何も足さず何も引かない状態に戻してくれるのなら御の字ですね。