ファコプスはラナで・終結
初版 2024/02/28 20:34
改訂 2024/03/02 20:21
注文していたラナラナ(エルドリジオプス・ラナ)到着。
なんだか箱がむやみに重いので、これはいったどうしたことかと思ったら、じっさい母岩がかなりのヴォリュームで、これまで手に入れた標本のうちでもかなりの重量級です。
そしてその母岩に載っているラナラナはといえば……
なんという保存、なんというプレップの妙!
ニューヨークのファコプスってこんなにきれいだったのか、と驚きました。
その驚きは、たぶん私があまりものを知らない、つまりモロッコ産のすごいやつをこの目で見たことがないせいもあると思いますが、とにかくロシア産あたりと比べても、まったく引けをとっておりません。
図鑑でしか見たことがなかったようなクォリティのものが自分のものになるという、そんな日がくるとは、しかもこれほど易々とくるとは思ってもみませんでした。
ただひとつ心配なのは、いったいこれほどの(私の狭い見聞の範囲ですが)保存状態が、このまま変化せずに保つものだろうか、ということです。
とかく美しいものは劣化が目立つものですが、この標本もしばらく見ないうちに、表面が風化したり、変質したりはしないだろうか。
先のことを考えても仕方ありませんが、そういう不安を抱かせるほど、今回のものは保存がいいのでした。
trilobite.person (orm)
2024/03/02 - 編集済みニューヨークのファコプスなんかは、良いプレップのものは最近さらにプレップ技術が上がってきているので、初めて目にするモロッコ、ロシアもの並の衝撃がありますね。
モロッコのデボン紀標本の例でいうなら、劣化は今の所ないですが、私の場合、所詮7-8年程度の保管ですので、これが15年、20年となってくるとどうなるのかは気になりますね。
ktr
2024/03/02例のMF祭りなどでこの産地のものは度々目にしておりましたけれども、正直これほどのものとは思っていませんでした。
モロッコのファコプスは見るからに頑丈そうでいいですね。
NYのは、その母岩の柔らかさも相俟って、なんかちょっと心もとないというか、果敢なげに見えてしまうんですよね。
いちおう写真を撮ってみました。
これだとなんの変哲もないファコプスにしか見えないのが残念です。
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trilobite.person (orm)
2024/03/02標本、実に良い感じに見えますよ。本体もさながら、厚みのある大きな母岩が標本全体を引き立てているように思います。
NYのファコプスは何がかと言われると難しいですが、確かに、頑強そうなモロッコのファコプスとは受ける感じが異なりますね。母岩の硬軟以外なら、モロッコファコプスの嵩高さ(P.arawなどを除き)、対するNYファコプスの平坦さなども関係しているのだろうと思っています。
ktr
2024/03/02標本のこと、どうもありがとうございます。
またいずれ本体のほうにアップいたします。
モロッコのファコプスは最初期に入手したものしか現物は知らないんですが、NYのものとはまるきり別物ですね。
あっちは何をしても傷なんかつきそうもありませんでしたが、こっちは爪を立てても傷がつくんじゃないかというくらい、質感に差があります。
NYファコプスの平坦さは、ちょっと他の産地では見られませんね。
ラナ(蛙)という名がついたのは、あの平べったい姿勢が蛙を踏んづけたようにみえるからじゃないかと思っています。
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Trilobites
2024/03/02 - 編集済みファコプスは、ラナがゴールでなく始まりであって欲しいです。ニューヨーク産は、なかなか真っすぐ伸びた個体が少なく、状態としては同じアメリカ産のオハイオ州のが状態が良い個体が多いですが、珍しくベタ褒めな満足いく標本だったのは良かったですね!
保存は、何万年というスパンでなく、生きている範囲であれば、室内で標本箱に入れておけば、劣化は無いと思います。直射日光や水分は気を付けていれば防げますし。
ktr
2024/03/02保存の件、ありがとうございます。
いちおう大丈夫のようで安心しました。
ファコプスは、まあこれがゴールではないまでも、あとはゲーソプスのいいのがあれば手に入れたいと思うくらいで、たぶんモロッコ産には手が届かないでしょうね。
ゲーソプスといえば、レヴィセッティの旧版(セカンド・エディション)の287ページに興味深い説が出ております。
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