続・失われた伝説をもとめて
⚠︎︎本内容は「続き」ですので 前記事から読んでください。 あとモスピーダとは無関係です♨︎ ところで そもそもRevell側は なぜメジャーな市販車ではなく Ed Rothらが手がけた カスタムカーやモンスターなどの 異色系で攻めたのかと言いますと、 1950年代後期から60年代にかけて アメリカンカープラモ市場を AMTが席巻していた影響が かなり大きいと言われています。 黄金期のAMTはライセンスに加え、 新型車の設計図まで持っていたため 新型モデルの開発スピードや メーカーお墨付きの信頼性も 他社の比ではなかったのです。 (AMTがインチ表記の設計図を元に 単位をミリメートルに読みかえて プラモデルが作られたため アメリカのカーモデルは 1/25スケール、厳密には インチを換算した1/25.4スケール が主流となっている。) とにかくこの時代においてAMTは 絶対的な力があったのです。 (逆に1970年頃のAMTは暗黒期で 思うようなライセンス取得ができず 私好みの謎車を連発します♨︎ amt LI'L GYPSY WAGON https://muuseo.com/kaikai/items/180 kaikai …このへんの事情について さらに詳しく知りたいという方は 私が私淑しているバントウさんの アメリカンカープラモクロニクル を是非読んで頂きたい。) こんな具合に 純正市販車のキット化は AMTらによる大きな壁があったため 古い金型のRevell製カーモデルは 権利的に緩いレーシングマシンや ショーカー、カスタムカーが 多くなっているという訳です。 Revell STONE-WOODS-COOK '41 WILLYS Competition Coupe https://muuseo.com/kaikai/items/656 kaikai さて、Ed RothとRevellの 話に戻りますが 私の持っているEd Rothキットは その多くが1990年代から 2000年代初期頃の復刻版です。 1960年代の後半に 一度途切れてしまった Ed RothとRevellの縁は 実は1980年頃に蘇り、 このタイミングで 最も輝くことになるのですが、 私が思うに この復縁が決定的となったのが こちらのプラモデル Revell Beatnik Bandit Ⅱ https://muuseo.com/kaikai/items/671 kaikai バンディットⅡではないかと。 こちら初代バンディットに スタイルこそ似ているものの、 100%Hotwheels Beatnik Bandit https://muuseo.com/kaikai/items/65 kaikai Ⅱのパーツは完全新規造形で、 Revellの本気度を伺い知れます。 それにつけても Ed Rothが亡くなったのは 2001年なので、 このキットが出た1996年は Ed Roth氏にとっては活動の晩年。 もしこのタイミングまでに 復縁が果たせなければ 今復刻されるEd Rothキットは もしかしたらずっと 出自不明の謎プラモデル、 おとぼけモンスター的なものとして 何人も語ることなく 忘れ去られていくところ だったのかもしれません。 して、現在。 2018年にUS Revellは 倒産してしましたが 現在Ed Roth系を含む 旧キットの金型は少しずつ ATLANTIS MODELに渡り、 Ed Roth伝説の語り部のように 絶版となったモンスターキットを 続々復刻しているわけです。 ATLANTIS Angel Fink https://muuseo.com/kaikai/items/235 kaikai 不真面目な見た目のプラモデルと それらが生まれた 大真面目なバックグラウンド。 アメリカンプラモの不思議な世界を 一度体験してみては いかがでしょう…? ⚠︎︎前回でも言いましたが この記事は根拠らしい根拠もなく 妄想で補完してる部分も多いので 学術的価値はありません。