トウキョウ・モナムール:ピチカート・ファイヴのグラフィック・デザイン 1985-2001

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アート・ディレクター信藤三雄と小西康陽のいい仕事満載。『sweet pizzicato five』の丸だけを使ったデザインの素晴らしさはどうだ。また、数々の作品で見られる四角形の構成の美しさはどうだ。『Bossa Nova 2001』の透明プラケース(恥ずかしながら、全部透明のプラケースを見たのは、これが初めてでした)と丸いインナーの組み合わせの見事さ、『HAPPY END OF THE WORLD』のビニール製ケースの衝撃といったものはどうだ。完璧以外に言葉がないタイポグラフィ、ハングルまで使った貪欲さはどうだ。リキテンスタインやらサイケデザインやらの消化・昇華具合はどうだ。『さ・え・らジャポン』で見せた日本的なるものへのオマージュ具合はどうだ。下手にやれば陳腐にしかならないものをギリギリの線で美に保っているセンスには脱帽するしかありません。
 それにしても、ピチカートの灰皿欲しかったなぁ。私はタバコを吸わないのですが、あの白くて、底に青地に黄色文字で「les pizzicato five」と書かれた灰皿は実にイカシてました。ネットで見つけて買おうと思った時には、既に品切れで買えなかったのです。なんとか「yikes!」Tシャツは1枚買えたんですが……かえすがえすも口惜しや。

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