ELO2 / ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA(紙ジャケCD)

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ロン•ウッドの長年の構想だった「ロックとクラシックの融合」をジェフ•リンが実現する形となったELOでしたが、結成翌年の2ndアルバムレコーディング時に早くも暗雲が立ち込めます。
アルバムタイトルの「THE LOST PLANET」が却下されたことや楽曲クレジットでロイ•ウッドとジェフ•リンにトラブルが起き、ロイ•ウッドはチェロのヒュー•マクドウェルとフレンチホルンのビル•ハント、サウンドミキサーのトレヴァー•スミスを引き連れてELOを脱退。ロックとビッグバンドジャズを融合したバンド、ウィザードを結成します。
残されたジェフ•リンとベヴ•べヴァンはバンド再建のためメンバーを再構成し本作のレコーディングを再開します。
ヒットしたチャックベリーのカバー「ロール•オーバー•ベートーベン」以外はすべてジェフ•リンの作詞作曲で、ロイ•ウッドのクレジットはありませんでしたが、発売から約30年後の2003年に発売された「ファースト•ライト•シリーズ/ELO2」においてA面B面の1曲目で、ロイ•ウッドがベースとチェロを弾いていることが明らかになりました。
意気揚々とデビューしたELOですが、ワンマン二人の衝突により、順調なスタートとはなりませんでしたが、本来やろうとしていた「ロックとクラシックの融合」という点では1stとこの2ndがその最たる作品ではないかと思います。

https://youtu.be/wVGv-avRA64?si=rTrqwOEJm3RJyzrV

ちなみに、脱退したロン•ウッドはウィザードとして同年にシングルを発売、翌年本作とほぼ同時に1stアルバムを発売し、その4ヶ月後にはソロアルバムも発売しますが、ELOほどのヒットとはなりませんでした。
結果的にロイ•ウッドのザ•ムーヴはELOに形を変え乗っ取られ、自身も不遇なまま現在に至ります。(今なお現役ってだけでもスゴイんですが)

なお、本CDにはオリジナルの長編5曲の他、アルバム未収録だったシングルや別テイク8曲がボーナストラックとして収録されています。

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