MESSAGE FROM THE COUNTRY / THE MOVE(紙ジャケCD)

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ベースのリック•プライスが脱退したことでバンドメンバーは3人になり、この3人がそれぞれソングライティングし、ボーカルをとる、まさに三国志状態となりました。
ビートルズっぽかったり、オールドロックめいたり、サイケでポップなサウンドはさらに発展し、とうとうザ•ムーヴというバンドの枠には収まりきらなくなってしまいます。
覚醒し続ける3人は、ザ•ムーヴと並行して、エレクトリック•ライト•オーケストラを結成。
本作とELOの1stアルバムのレコーディングは同時に開始されますが、必然的にザ•ムーヴは消滅し、本作がラストアルバムとなってしまいました。

ELOの1stはコンセプトに合わせたアルバムであるのに対し、本作はまさに混沌としており、ムーヴのみならず、アイドル•レースの面影やELOに通じる部分、更にはこの先袂を分つウィザードなんかのエッセンスがごちゃ混ぜになったエモい作品です。
プロデュースではまだロイ•ウッドとジェフ•リンが対等にぶつかり、アイデアのベースをジェフ•リンが起こし、アルバムジャケットはロイ•ウッドが描いています。

完成されたELOも素晴らしいんですが、この3つの才能がひしめき合うカオスに満ちたムーヴも一筋縄ではいかない魅力があります。

https://youtu.be/QdAODn8LfmQ?si=QF8NbfdHqXccj4en

本CDにはアルバム未収録のシングル、カップリング、デモトラックなど10曲が追加されており、ムーヴの歴史も堪能できます。


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