放送禁止歌 / 山平和彦

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ベルウッドレコード発の幻のレコード、山平和彦のデビューアルバム「放送禁止歌」はその名のとおり発売から4ヶ月で発売禁止となり回収された作品。
これも帯なしとはいえ、330円はないな。ブックオフさんに感謝です!

特にワイセツということでアルバムB面の「月経」と「大島節」が差し替えられ、ジャケットはそのままにアルバムタイトルを「途中」と替え再発売されました。
おもしろいのは発禁となった2曲の歌詞は本人によるものではなく、「大島節」はその名のとおり伊豆大島に伝わる民謡で、かなり想像を膨らませないとワイセツとは結びつきませんが、民謡なんてそもそも下世話な大衆ソングですからね、見つけた山平和彦がスゴイ!
「月経」は詩人野田寿子によるもので、ナチスのアウシュビッツ収容所に入れられた女性が、月に一度訪れる月経で自分の生を認識するという歌詞です。これをワイセツと感じた協会の人こそ卑猥だと思ってしまいますし、それも見越して確信犯的に本作を制作した山平和彦のセンスに感服します。

山平和彦も秋田出身で本作のバックミュージシャンも同郷のマイ•ペース。
マイ•ペースはこののち山平和彦のプロデュースでヒット曲「東京」を世に繰り出します。

https://youtu.be/2mOJ98ihd4Q


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