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風立ちぬ / 松田聖子
私の音楽的ルーツのひとつとなっている松田聖子の4枚目のアルバム
前作から関わるようになった松本隆の推薦で、当時「ロング•バケーション」がヒットしていた大瀧詠一を起用し、堀辰雄の同名小説をモチーフにした「風立ちぬ」の他、「ロング•バケーション」と対をなす形で作られた5曲がA面に収められています
B面は同じくはっぴいえんどのメンバーだった鈴木茂とチューリップの財津和夫が楽曲提供し、全作詞を松本隆が行っています
松本隆は、太田裕美への楽曲提供で筒美京平とタッグを組み、アイドルにおけるコンセプトアルバムについても経験を積んでいました。
その経験を確信にかえるため、「ロング•バケーション」でようやく陽の目を浴びた旧友大瀧詠一、鈴木茂と、新しいアイドルの在り方を問うた作品が本作だと思います
アイドルという別世界を介して、ソングライターが自身の可能性を広げる機会となった特別な作品だと思います
ちなみに映画化された「野菊の墓」とこの「風立ちぬ」は日本文学という共通点がありますが、そこに作詞を文学レベルまで高めた松本隆が関わっていることにも運命を感じますね