パイオニアーズ - ソウル・レゲエの王者

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1962年にキングストンでシドニー・クルック、 シドニー・デリックの兄弟とその友人のウィンストン・ヒューイット。結成されたパイオニアーズ はジャマイカではヒットに恵まれなかった。それでもなんとクルック兄弟の母親からお金を借り「GoodNanny」と「I'llNeverCome Running Back to You」をトレジャーアイルに録音し残したことが彼らの運命を変えた。グループは1967年半ばに解散したにも関わらずその音源はなんと英国でノーザンソウル、スキンヘッズの白人の若者の間で人気を獲得したのである。シドニー・クルックは大急ぎでパイオニアーズ を再結成しジャッキーロビンソンと出会う。これがこのグループの決め手となる。呼吸の完全にあった2人にまさにミラクルな音楽の奇跡はさらに続く。なんと彼らに曲を提供しプロデュースを名乗り出たのは同じく英国でノーザンソウル、スキンヘッズの絶大な支持を獲得していた、リー”スクラッチ”ペリーだった。パイオニアーズ&アップセッターズのシングル「Longshot」は(何故かリリース表記には無いがアップセッターズですよこれ)ヘッズの間で爆発的な人気を呼び、英国のフロアをわかした。このアルバムには「Longshot」は入っていないが、 デスモンドデッカーの異母兄弟ジョージ・アガードが加わりトリオになったグループはさらに音楽性を飛躍させ活動の場を英国に移す。このアルバムはノーザンソウルの「殿堂」と言えるアルバムだが、ジャマイカン・レゲエとはあまりにも趣きが違うので「地味」扱いであるが、英国レゲエはまさに「ここに始まった」のだ。彼らに触発されトゥインクル・ブラザーズが英国に渡って来たのだから。

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