ウィンストン・リィディー「ディム・ザ・ライト」

0

レゲエ聴き始めの頃、聴いててなんとも言えない幸せな気持ちになる音楽がレゲエだと思っていて、その筆頭がシュガー・マイノットとこのウィンストン・リィディーである。シュガー・マイノット同様、全盛期の評価の高さはデニス・ブラウン、グレゴリー・アイザックスと双璧なのであるが、シュガー・マイノットは評価を維持し、ウィンストン・リィディーは忘れ去られた。であるから地味レゲエである。でも今も俺の中では「聴いててなんとも言えない幸せな気持ちになる音楽」であることは変わらない。彼が評価が薄れた理由の1つが活動拠点が英国だったことがあるのかもしれない。今でこそ、ビティ・マックリーン、リロイド・ブラウンと英国のシンガーの評価は高いが、当時は英国は優れたバンド・レゲエの興盛に彼の存在は薄れてしまった。このレコードは国内盤で鳴り物入りで全盛期の歌声が聴けるし、バックもジャッキー・ミットーがプロデュースで全面協力し録音はキングストンとロンドンの両方で、良い頃のレゲエの見本みたいな好盤である。ライナーで裏のルーツ・アプローチを不似合いと書いているが、俺はそうは思わない。日本ではルーツ・アプローチに隠れた「ラスタ・ラバーズ」の側面の評価が低すぎる。

Default