【1987/06/23】奥の細道シリーズ第2集郵便切手

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奥の細道シリーズ第2集として昭和62年6月23日に60円郵便切手が4種発行されます。
<野を横に馬牽むけよほととぎす>
『おくのほそ道』の旅中、芭蕉が黒羽から那須温泉へ行く途中の作で、黒羽の大関藩の城代家老浄法寺図書高勝が馬子をつけ馬で送ってくれた。その馬子に短冊を請われて作ったと『おくのほそ道』にあります。大意は、「広漠たる那須野を馬に乗り、馬子に手綱をとらせて進んでいると、道の横手にあたってほととぎすが鳴き過ぎた。馬子よ、あのほととぎすの鳴き行く方へ馬を引き向けてくれ」です。
<田一枚植て立去る柳かな>
『おくのほそ道』によれば、那須の芦野の八幡宮に近い田の中に、西行が「道のべに清水流るる柳陰しばしとてこそ立ちどまりつれ」と歌に詠んだ遊行柳のあとが残っているのを見に立ち寄ったときの作です。大意は、「西行が歌に詠んだ有名な柳はこれかと、昔を思い、深い感慨にふけっていると、眼前の田ではその間に人々が一枚の田植をすませた気配である。自分もはっと現実にかえり、柳の陰を立ち去ることだ」です。

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