2024.06.04 Bernard Purdie @Billboard Live Yokohama

初版 2024/09/12 06:58

改訂 2024/09/16 11:01

白状しますが、恥ずかしながらこの「生ける伝説」Bernard Purdieという人については友人に教えてもらうまであまりちゃんと知りませんでした。もうすぐ85歳になろうという人がドラム叩けるの?と半信半疑で色々予習してみたら…なんて凄い人なんだ!!これは観られるうちに観ておかないと!ということで生"Purdie Shuffle"を体感しにBillboard Live Yokohamaへ。

会場が暗転し、ピアニストの信実美穂さんに支えられるようにしてチョッキにハンチング帽というお馴染みのファッションに身を包んだBernard Purdie御大が登場。御年84歳。ステージに上がる階段も辛そうなくらいゆっくりとドラムキットに辿り着くと「ふぅ~」みたいなリアクションをして笑いを誘うお茶目なお爺ちゃん。が、演奏が始まると別人のように覚醒!?本当にお爺ちゃんが叩いてるの!?とビックリ。

Beatlesナンバーから始まってR&B、ソウル、ブルース、ジャズ、ロック、…と短時間で色んなジャンルの曲が披露されましたが、土台を支える"Purdie Shuffle"がいかにジャンルレスなものなのかを味わえました。VoのRob Paparozziは曲によってハーモニカを吹いたり歌ったりしてインスト曲も歌モノもこなすマルチな人だったので、すべての曲がこのバンドの色になっててとてもよかったです。ギターとベースのお二人も、長年一緒に演奏している(VoとGtは15歳の頃から一緒に演奏してる、と言ってました)ニューヨークの仲間たちとのことで、バンドとしてのまとまりも素晴らしかったです。中でもギターのGeorge Nahaのツボを押さえた演奏が個人的には好きでした(終演後に少しお話もさせていただきました)。

注目のドラムプレイを観ていて面白かったのはBernardお爺ちゃんの右手の動き。時折、宙を舞うようにフワフワと動かして間を取って「バシッ!」とスネアを決める動きが何とも不思議で、え?大丈夫?と心配になるようなフワフワなのにきちんと「バシッ!」が決まるので、ご本人にしかわからない絶妙な間を取ってるんでしょう。

本編が終了してステージを下りる…かと思いきや、降りてまた登るのがめんどくさかったのか?結局ステージから降りずにニッコリ笑ってドラムキットに引き返してそのままアンコールへ。アンコールはSteely Danの「Home At Last」。先日のLarry Carltonのライブに続いてここでもSteely Danナンバーが聴けたのは嬉しかった!!

今回の予習を兼ねてYouTubeで動画を何本か観たなかで、ドラム教則ビデオ的な映像があったのですが、その中で御大が言っていた「Attitudeが大事なんだ。笑顔を忘れないこと。みんなが気分良くなるように。Purdie Shuffleは他の楽器の邪魔をしない。」といった台詞がとても印象的でした。

Bernard Purdie Shuffle – TELEFUNKEN Live from the Lab

Bernard Purdie Shuffle – TELEFUNKEN Live from the Lab - YouTube

The multi-track files from this performance are available for download here:https://www.telefunken-elektroakustik.com/bernard-purdie-shuffle-live-from-the-la...

https://www.youtube.com/watch?v=ZPTqHKGbFOc&feature=youtu.be

”地球上で最も多くのレコーディングに参加したドラマー”と言われる人ですが、演奏技術はもちろん、その人柄こそが引っ張りだこになる一番の理由なんだろうな、と思わせるお茶目なお爺ちゃんによる最高の演奏でした。いつまでもお元気で、その”Purdie Shuffle”をこれからもずっと聴かせてほしいです!

Musicians:
Bernard "Pretty" Purdie (Drums, Band Leader)
Rob Paparozzi (Vocals, Harmonica)
Miho Nobuzane (Piano)
George Naha (Guitar)
Dan Boone (Bass)

Setlist:
1. Ticket To Ride [The Beatles cover]
2. Comin' Home Baby [Herbie Mann cover]
3. The Chicken [Jaco Pastorius cover]
4. Feels Like Rain [John Hiatt cover]
5. Until You Come Back To Me [Stevie Wonder cover]
6. Monkey Around [Rob Paparozzi song]
7. What A Wonderful World [Louis Armstrong cover]
8. 8. Band Introductions / Money's Gettin' Cheaper [Jimmy Witherspoon cover] / I'd Rather Drink Muddy Water [Eddie Miller cover]
9. Mr. Magic [Grover Washington Jr. cover]
- Encore -
10. Home At Last [Steely Dan cover]

さんじのちち。ロックマおたくなサラリーマン。にわかラグビーファン脱皮中。

Default