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名鉄ビル全館竣工記念のタバコパッケージ
名鉄名古屋駅の直上にある名鉄百貨店本館が全館完成したのを記念し、関係者に配られたタバコ「ピース」のパッケージ。 名鉄百貨店本館は昭和32年7月に全館落成。 数年前の昭和29年には一応3階建で営業はしてましたが、上層階も完成したことで、この昭和32年が完工ということになります。 カラフルな印刷で、1万個用意されました。 パッケージには電車も描かれていますが、パノラマカーの登場は昭和36年なので、昭和30年から運用されていた5000系あたりをイメージしたものと思われます。 なお、名鉄百貨店は設立にあたって電鉄系ターミナルデパートの祖である阪急から指導を受けました。 阪急系である東宝の映画館「名鉄東宝」(閉館済み)がメルサに入っていたり、名鉄ホールのこけら落としに宝塚歌劇が登場したのは、その縁です。 #たばこパッケージ #記念たばこ #ピース #名鉄百貨店 #名古屋鉄道
記念たばこ 名鉄ビル全館完成記念 名古屋showa_express
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名古屋城再建記念のピース(たばこパッケージ)
実は昨日5月14日は昭和20年の空襲で名古屋城が燃えてしまった日なのでした。 「尾張名古屋は城でもつ」と言われていたぐらいなので、城が燃えてしまったことで市民はとても悲しんだ・・・というのが、よく言われる話ですが、当時、名古屋城に比較的近い東片端(名古屋市東区)に住んでいたうちの母親は、溶けた金鯱の金がどうなるのか、そればかり気になっていたそうです(笑) なお、空襲の時点では防空壕に入っていたので、燃えてるところは見なかったと生前語っておりました。 この煙草のパッケージは戦後の昭和34年、名古屋開府350年に合わせ名古屋城が再建されたときに発売されたもの。 うちの爺様は、たばこは主に「いこい」を吸ってたんですが、これは記念に買ったのかもしれません。 #専売公社 #たばこ #ピース #名古屋城
名古屋城再建/名古屋開府350年記念 たばこパッケージ 名古屋showa_express
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名古屋=鯱
昭和10年の5月に押された松坂屋本店のスタンプ。 名古屋発祥の百貨店で、名古屋=名古屋城=金のしゃちほこ、という当該エリアによくある図式で、鯱(しゃち)が描かれています。 名古屋は鯱が好きなので、J1の名古屋グランパスも鯱ですし、印章で有名な「シヤチハタ」も漢字で書けば鯱旗で、本社は名古屋です。 名古屋にはほかにもカレーうどんの名店「若鯱家(わかしゃちや)」、昔は東急グループだった観光バスやタクシーの「鯱バス」「鯱タク」というのもありますし、名古屋の守山が本拠の陸上自衛隊第10師団は「金鯱(きんこ)師団」とも呼ばれ、隊旗には鯱が描かれています。 そういや戦前に存在した名古屋のプロ野球チームも名称は「金鯱軍(きんこぐん)」でした。 これほどまでに名古屋=鯱なのです。 なので、スタンプに鯱が(ついでに)あしらわれているのは自然なことです。 さて、百貨店の方ですが、2000年に名古屋駅に高島屋(ジェイアール名古屋タカシマヤ)が開店するまでは、市内には松坂屋以外にオリエンタル中村(現・名古屋三越)、丸栄(2018年閉店)、名鉄百貨店、といった百貨店がある(あった)のですが、伝統と由緒のある松坂屋で買い物をすることが昔からステータスだったらしく、代々の名古屋人には現在も受け継がれているそう。 事情通によると、同じ百貨店であってもオリエンタル中村は「まあ普通」の存在で、丸栄は「気兼ねなく、おばちゃんがつっかけで買い物に行く場所」、名鉄百貨店は「電車で近郷近在からやってきた人たちが行く(名古屋の人はわざわざ行かない)垢抜けないお店」という扱いで、松坂屋こそは「ここ一番の良い(高い)買い物をするための店」という存在だったらしいです。 極端な話、同じ商品であっても松坂屋の包装紙で包まれているものをもらったら、それだけで価値がある=ステータス、と言っても過言ではなかったそうで、それは圧倒的パワーを誇る高島屋が存在する現在であっても、一部の名古屋人にとっては普遍的事実らしい。 それがまさか大丸と一緒になってしまうとは。 それを言い出すと三越と伊勢丹も一緒になってしまいましたが、時の流れというのは恐ろしいものです。 #スタンプ #戦前 #松坂屋
スタンプ 名古屋 昭和10年showa_express
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透明人間の館
昭和12年の3月15日から5月31日まで行われた「名古屋汎太平洋平和博覧会」。 国内や外地、科学、産業など26のパビリオンで実施され、会場中央を路面電車が貫通し、名古屋駅や熱田駅からは市電やバスが1分おきにシャトル運転されるなど、期間中の来場は480万人という太平洋戦争前最後の大型博覧会でした。 戦意高揚を図る目的で国防館もあり、会期中には戦艦伊勢が名古屋に寄港。 全舷上陸して観覧したそうです。 一方の陸軍は戦車などの展示はあったものの、博覧会名に「平和」とあるのが気に障ったようで、あまり協力的でなかったとの説もあります。 そんな中で一番人気だったのが、この「透明人間館」・・・笑 とうめいにんげん~? 透明人間ですよ? 透明人間! 透明だからって見に行ったら透明だから見えるわけもなく、建物の中が空っぽだったとか、そういうオチじゃないだろーな? で、調べたらわかりました。 これは、臓器を含む等身大の人間骨格を透明のプラスチックのスキンで覆った、標本というか模型の展示だったようです。 透明人間というよりも、人間の皮膚が透明になったらこんなふうに見えますという、キワモノではない科学系の真面目な展示物でした。 しかも非常に高価なもので「ドイツ・ドレスデン衛生博物館で約4万円で特製した世界に二つしかない透明人間が科学の神秘を物語っている」という解説が付けられていたそうです。 博覧会の写真は下記サイトにあります。 透明人間も出てますので、ぜひその目でご確認ください: http://www.peace-aichi.com/pdf/20181021_hakurankai1937_2.pdf 10ページあるPDFファイルですが、この中の「東會場 その六」にクダンの透明人間が載ってます。 博覧会の入場料は大人60銭、子供と軍人は30銭。 参考までに、昭和10に米1升の値段は30銭でした。 博覧会が終わると建物などは撤去されましたが、現在も博覧会のために造られた「平和橋」という運河を渡る橋が跡地に残っており、現役で使われています。 地下鉄名港線「港区役所駅」すぐ北側で、真下に地下鉄が通っています。 アールデコ様式の非常にデザイン性の良い橋ですが、直近には「ららぽーと」もあり、あまりにも普通に使われているため、気付く人はほとんどいません。 #スタンプ #名古屋汎太平洋平和博覧会 #名古屋 #博覧会 #戦前
名古屋汎太平洋平和博覧会 スタンプ 名古屋showa_express
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名古屋の地下鉄開通記念
昭和32年11月15日に日本で3都市目の地下鉄として開通した名古屋の東山線。 その開通を記念した「いこい」のパッケージ。 東山線との名称は昭和44年からのもので、開通当初からしばらくは1号線でした。 開通区間は名古屋から栄町(現・栄)までの2区間で、途中には伏見町(現・伏見)駅が設けられました。 初乗りは15円。 パッケージに描かれているのは100形電車で、当初は2両編成。 昭和63年に全車廃車されているが2両が静態保存されている。 描かれている車両のデザインは開通記念の乗車券やポスター、マッチラベル、郵便局スタンプなどいろんなものに使われているものとほぼ同じだが、他のものが車体色と同じ黄色であるのに対し「いこい」はグレーとなっている。 紫色で描かれている鉄塔は栄にあるテレビ塔(昭和29年竣工)。 #タバコパッケージ #名古屋
タバコパッケージ 名古屋 昭和32年showa_express
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電話番号は6048(ロシヤ)
いくら蒲焼町にあるからって、コザックなんて名乗ってるんだからたぶんロシア料理の店かなんかでしょうね。 電話番号も6048(ロシヤ)だし(2枚目参照)。 戦前のマッチラベルには結構ロシアを謳ってるものが残ってます。 喫茶店だったり、料理屋だったり、店名そのものが「ロシヤ美人」だったり、ボルガだったり。 ドイツ料理やイタリア料理が少ないんで、一層目立ってます。 ドイツはむしろ、フロイントリープとかユーハイムとかジャーマンベーカリーといったパンや菓子の店が大半です。あと、アグファやバイエルなど化学工業系とテレフンケンといった電気系。 で、なぜロシアブームなのかは知りませんが、私の小学校の同級生でえっらい美人な娘がいまして、おばあさんがロシア人だったんですよ。 日本に来たのは満州経由だったらしいです。 親戚の満州帰りの人もロシア人が、ロシア人がってよく語ってましたし、満鉄の特急にもロシア人のアテンダントが乗ってたって話がありますので、日本にとって一番近い欧州の国がロシア、というのも理由としてはあるのかも知れませんね。 ロシア文学とかも早くから入ってましたし。 なお、蒲焼町は名古屋の地名で、今の錦三丁目です。 町名は消えましたが、当該エリアに行くと「蒲焼町」って表示のプレートが街路灯についてまして、ああ、この辺だったんだというのが分かります。 分かりやすいのは名古屋銀行本店前ですね。 #マッチラベル #戦前
マッチラベル 名古屋 戦前showa_express
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お菓子は車でやってくる
製菓会社の中でも喫茶やレストランを現在も残している貴重な不二家。 会社を始めた方の名字「藤井」の「藤」と富士山の「富士」の読みに、二つとないという意味の「不二」という字を当てたのが始まりとのことです。 会社概要によると、早くも明治43年にはクリスマスケーキを売ってたんですねえ。 戦前の明治や森永はキャンデーストアとかベルトラインという直営や系列店舗や飲食店が各地にありましたが、不二家もご多分に漏れずあちこちに進出していました。 しかしこのマッチラベルは訪問販売の車。 明治などは期間限定で「キャンプストア」という臨時店舗を海水浴場近くに出したりしていたようですが、移動販売車の広告は手持ちではこの不二家のものだけです。 さすがに生菓子は温度管理や道路の整地状態からやらなかったとは思うのですが、チョコレートやキャラメルを積んで、祭りや運動会などに出張していたのでしょうか。 言ってみれば、石焼き芋リヤカーの発展形。 この車を見た子どもたちは目を輝かせて取り囲んだんでしょうね。 #マッチラベル #戦前 #不二家
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名駅とは
名古屋駅にあったアサヒビールの直営食堂。 地下街と書いてあるから昭和12(1937)年竣工の三代目駅舎でしょう。 平成5(1993)年には解体されましたが、大食堂や理髪店、洋服プレス屋のほか銭湯まである地下街のほか、駅正面の時計や高い天井のコンコース、柱の所々に置いてあった痰壺などなど、三代目駅舎はまさに昭和でした。 このラベルには名古屋駅のことが名駅と書かれています。 今でこそ町名になっている名駅ですが、戦前から名古屋駅のことは名駅と略してたんですね。 名古屋系の戦前マッチは多数ありますが、名駅と表記しているのは所持している中ではこれだけです。 #マッチラベル #戦前 #名古屋駅
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専賣館ヲ見落スナ
昭和12年に名古屋で開かれた汎太平洋平和博覧会。 ここでパビリオンを出展した大蔵省専売局のマッチラベル。 開幕当時の専売局は煙草、塩、樟脳が専売品目で、会期中にアルコールも加わった。 会期は3月15日から5月31日までの2カ月半だったが、約480万人が入場する盛況ぶりだったため、現在でも名古屋の古物商を回ると、この博覧会のチラシや絵葉書が結構手に入る。 #マッチラベル #名古屋 #戦前 #博覧会
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