アストリア(5本入)

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第二次世界大戦中の戦況が悪化する中、輸出用に残された「ロンドレス」および大衆向け「パロマ」は相次いで製造が中止となり、国産葉巻タバコは一旦市場から姿を消します。戦後、ピース(旧)・コロナの自由販売商品の発売が再開され、購買層の増加とタバコ生産環境の復興と相まって葉巻の販売も再開され、この「アストリア」が発売されました。

ローマ神話の女神「アストライアー」からその名が採用され、試作デザインも多く残され、オリエント的モチーフを取り入れたものが多かったのですが、従来の葉巻パッケージから離れたネオンサインを思わせる斬新なデザインが採用されました。戦後間もなくで物資調達もままならない中ではありましたが、同時期のピース(旧)・コロナに比較して印刷品質もよく、戦後の葉巻復興に相応しい装いと言えるでしょう。

「人類の堕落に失望して地上を去った」という女神の名を採用したところに、新しい時代への願いが込められています。
 
1946年12年25日~ 100円で発売開始【画像1_3】 
 「日本政府専売局」証票右書
 ☆蓋裏の品名は左書であるが、証票は右書である。横書き表記の混乱がみえる。

1947年12月20日~  150円へ価格改正 
1949年6月1日 ~  日本専売公社発足、証票訂正
1953年8月~    旧証票から新証票へ訂正【画像4】
1954年8月   形態変更のため廃止

【画像5】日本専売公社時代の封緘紙

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