大正~昭和初期 吉岡昌太郎作 巻煙草箱(煙草盆)「鳳凰」

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大正から昭和初期の製作と思われる煙草盆です。「鳳凰」という大型の檜葉と微塵貝を使った変り塗です。明治期と比べると明らかに貝片が大きくなっています。「隠し味」程度に使われていた微塵貝が、大正頃からはメインの技法になってきています。変り塗だけで勝負できなくなってきたということかもしれません。吉岡昌太郎さんはこの頃活躍された若狭の塗師屋さんです。
幕末、明治の作品と比較すると変り塗は大雑把ですが、この煙草盆の魅力は何と言っても青漆の美しさだと思います。

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