『和魂洋才』～ 重要文化財 聖ヨハネ教会堂

炎天下の中、明治村1丁目6番地、明治40年(1907)に京都河原町通五条に建てられた重要文化財「聖ヨハネ教会堂」に来ました。

設計者はアメリカ人のガーディナー。明治13年に来日、立教大学の校長をした方で、立教大学校校舎、明治学院の設計もしています。この教会はゴシック風の建築で、中は一階が日曜学校、二階に教会堂という珍しい造りになっています。

上は明治40年(1907年)、京都に創建されたばかりの教会の写真です。

左右に帽子を思わせる八角形の屋根を持った、高い尖塔が立てられています。

一階はレンガ造り、二階は木造、屋根は銅葺と下に重心が置かれ、上は軽い構造になっています。これは地震の多い日本に対する配慮とも言われています。

正面から入ってこの階段を上ったところにお堂があります。

会堂の内部は教会によく見られる十字形の平面になっていて、美しい小屋裏が見える造りになっています。京大工の面目躍如ですね。アーチ形の方杖と鉄筋が組み合わされた独特な小屋組の細い骨組みにより、実際よりも広く感じさせる造りで、開放的な雰囲気があります。

内陣はこんな感じになっています。

堂内にはたくさんのオルガンが置かれています。プロテスタントの教会なのでキリスト像はありません。

天井は竹のすだれで出来ています。明るいうえに京都の湿度に対する対策、まさしく日本の教会ですね。

アメリカ・デトロイトのClough ＆ Warren 社製のリードオルガン。1965年、教会の移築と同時にこのオルガンも明治村に寄贈されました。50年以上音が出ない状態のままだったそうですが、2019年に修理がなされ美しい音が蘇りました。

美しいトレーサリーのステンドグラス。

四つ葉の文様が印象的な二階教会堂入口。

現しになった木組みが大変美しいです。

丁寧に細工された木製の柱。洒落た街灯のようです。

西洋の建築家と京都の大工の見事なコラボレーションですね。

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