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国鉄時代に車輌のカテゴリーの一つに近郊型というのがありました。比較的長距離を走る都市近郊の電車で20m車体に3扉でセミクロスシート、トイレを備える車輌ということで今から60年以上前の1960年に登場した交直流電車の401系421系がその起源です。その後そのスタイルを踏襲して直流用111系113系115系などが登場して近郊型と括られます。国鉄末期になると、3扉だけどラッシュ対策でロングシート、地域特性に合わせた2扉セミクロスシート、競合する私鉄に対抗してサービス強化のため2扉でクロスシート、民営化後は輸送力とサービスを両立させた3扉でクロスシート、輸送力重視の4扉で一部の車輌のみセミクロスシート、総武快速-横須賀線の新車はサロ以外全て4扉ロングシートと地域特性や時代の変化、輸送需要に応じてどんどんその定義は崩れ、全国に豊富なバリエーションが誕生しました。形態は様々ですが、ちょっとした旅行気分を味わえる身近な近郊型電車はうちのコレクションの主力です。
国鉄時代に地方路線の近代化に貢献した気動車、ディーゼルカーとも言いますが、非電化路線でディーゼルエンジンという内燃機関を動力源に全国で活躍して1960年代~1970年代に全国のSLを廃止していった立役者です。しかし本を読んでいるとDL含め全国で電車と同じように柔軟に使えるようにするまでかなりの苦労があったようです。エンジンの特性上、変速機を介して動力を引き出す必要があり、初期のは車やバスのMT車と同じ仕組みでクラッチを切って手動で変速機を操作していたそうです。なのでレールバスのように1輛かせいぜい2輛での運行が精一杯。2輛の場合それぞれの車輌に運転士が乗って息をあわせて変速操作をしていたそうです。今あるなら是非乗ってみたいですが、それでは長編成の列車では使えない技術です。そこで液体変速機が開発され、何輛も総括制御が可能となり、キハ80や58のように電車とおなじような使い方が出来るようになったんですね。液体変速機は、車でいうAT車の変速機と同じ原理と理解してます。
時代が下り、これからの非電化路線向けの新型車はJR東海のHC85のような電気式が主力となるのは必至で、これらは気動車と呼んで良いのかわかりませんが、従来のエンジンを吹かし、そのパワーを直接動力に変換して加速する気動車に今のうちにたくさん乗っておきたいですね。タラタラ長文で申し訳ありません。模型の世界ではそんな難しいことなく電車と全く同じ仕組みで走ります。