Linda Ronstadt/ 悪いあなたLike A Wheel

0

リンダ・ロンシュタット/悪いあなた5th1974年発売

Lindaが一躍ブレイクしたアルバム
Linda Ronstadtが1974年にリリースした8thアルバム。全米アルバムチャートの第1位に輝き一躍ブレイクを果たしました。そして本作品からシングルカットされた楽曲『You're No Good:悪いあなた』(Betty Everettのカバー曲) も全米第1位を獲得しました。そしてローリング・ストーン誌が選んだ『オールタイム・グレイテスト・アルバム500』においては自己最高の164位にランクインされています。尚本作品には前出のシングル曲だけではなく秀逸な曲が数多く収録されています。当時の恋人であったJ.D.Souther作の名曲『Faithless Love:あてにならない恋』James Carrのカバー曲『The Dark End of the Street』The Everly Brothersのカバー曲『When Will I Be Loved:いつになったら愛されるのかしら』(全米第2位)James Taylorのカバー曲『You Can Close Your Eyes:目を閉じてごらん』等でこの頃のLindaはまだまだカバー曲のウエイトが高いですが隠れた?名曲を取り上げ彼女風にアレンジしリリースする力には目を見張るものが有ります。(勿論プロデューサーPeter Asherとスタジオ・ミュージシャンAndrew Goldの功績も大きいと思います。

女性ボーカルの歴史的名盤の一つ
このアルバムはジョニ・ミッチェルのブルー、ダスティ・スプリングフィールドのダスティインメンフィス、キャロルキングのタペストリーなど共に女性の作った最良のアルバムによく取り上げられる名盤中の名盤。ジョニ・ミッチェルやキャロル・キングのように作詞作曲の才能はないが、リンダ・ロンシュタットはそれを超越する美しくも力強い声を持っている。このアルバムの曲はどれも素晴らしく歌い上げられているが個人的にはリトルフィートのカバーが特に気に入っている。このアルバムから彼女に入り込んだ人は、このあとのSimple Dreamsまでの3枚、その後の10年の迷走期から脱した1989年のCry Like a Rainstorm, Howl Like the Windも聴いてほしい。

優れた選曲とプロダクション
リンダ・ロンシュタットは1946年にアリゾナ州ツーソン(人口約50万人)で生まれている。エディット・ピアフ、ハンク・ウィリアムス、エラ・フィッツジェラルド、ビリー・ホリデイ、マリア・カラスらの影響を受けている。1969年にソロ・デビュー。
クレジットを見て再認識したのは、昔の曲のカヴァーが多いこと。“You’re No Good”(クリント・バラードJr.作曲)は、最初はディー・ディー・ワーウィックが発表し(1963年)、ベティ・エヴェレットのヴァージョン(1963年)がビルボードで51位となっている。そしてリンダのヴァージョン(1974年)は1位である。アルバム“Heart Like A Wheel”も1位となっている。
他には、“It Doesn't Matter Anymore”(ポール・アンカ作曲でバディ・ホリーのヒット曲(1959年))、 "When Will I Be Loved"(エヴァリー・ブラザース(1960年))、"I Can't Help It (If I'm Still in Love with You)"(ハンク・ウィリアムス(1951年))、"Heart Like a Wheel"(Anna McGarrigle作曲で、McKendree Spring(1972年)が最初に発表)などである。実に丹念な選曲である。確かに書き下ろし曲にこだわる必要はない。“Hound Dog”や“Blue Suede Shoes”のエルヴィス・プレスリーを連想した。
バック・ミュージシャンは、アンドリュー・ゴールド(ギター、ピアノ、ドラムス。プリンスのように器用な人だな。特に“You’re No Good”のギター・ソロが効果的)、ケニー・エドワーズ(ベース)、J.D.サウザー(自作の“Faithless Love”でギター)、ドン・ヘンリー(“You Can Close Your Eyes”でドラムス)らである。プロデュースはピーター・アッシャー。

Default