本年もよろしくお願いいたします
公開日:2021/1/1
公開日:2021/1/1
主に1860年代〜1940年代(明治〜昭和初期)に刊行された国内出版物のうち、自然科学、医学、薬学、地理学、女子教育、名所案内、商業デザイン、建築デザイン、器械カタログ、図鑑、辞典辞書類などで値の張らないものに載っているレトロ図版(木口木版、細密銅版、石版、写真など)をちまちま蒐集、でもただ蒐めるだけでは意味がないので、その魅力を世に知らしめ、かつ何らかの方法で活かしていけないものかあれこれ試行錯誤する公然のヒミツ結社。 なお名称の「Q」となっているところは、ホントは「あなかんむり+Q(つまり、「究」-「九」+「Q」)」と書く。略称「図版研〈ずはんけん〉」。
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何だか落ち着かずばたばたしているうちに、いつの間にか年を越してしまいました。 ともあれ、本年もよろしくお願いいたします☆ 記事の更新はどうもサボり気味ですが、レトロ図版の蒐集はコンスタントに続けております。 私設図書館「レトロ図版博物館」の方は、「無料閲覧室」の工事がだいたいおわりました。いつまでも臨時休業というわけにもいきませんし、1月中にはなんとか開けたいところです。 あぁ、それにつけても昔の東京の空の広さよ……これから人口も減っていくんだし、「タカイタテモノ」はせいぜいこれくらいのものにしていただきたい。 #レトロ図版 #図版研 #2021年 #コレクション本 #私設図書館
2021/1/1日本で刊行された科学系の昔の本というと一般には、暗い色の表紙にタイトルだけがありふれたフォントで記されているような、地味〜なイメージしかないかもしれない。 たしかにそういうものも少なくはないのだが、反対に目を見はるような美しい装幀のものも、実はかなりある。 しかし、和書の装幀美について語られるとき、文藝書や美術書、子ども向けや婦人向けの本は取り上げられても、科学分野のものが登場することはまずない。 洋書の華麗な装幀の科学書は注目されることも少なからずあるのに、なぜか日本のものは顧みられない傾向にあるように思える。 グラフィックデザインに興味のある日本人は科学に興味がなく、科学に傾倒する日本人は昔の本のデザインなどには目を向けない、ということなのかしらん? そこら辺が、すごーく不思議。 開設準備中の私設図書館「レトロ図版博物館」は、そういう本たちと出会える場にしたい。 #コレクション本 #レトロ図版 #図版研 #私設図書館
2020/11/22図版研のカタログコレクションの中には、商品現物を綴り込んだ「見本帖」の類いもそれなりの数がある。 そのうちでも、戦前の紙屋さんの本格的な冊子になった見本帖は、かなり珍しい部類に入ると思う。 現代の紙見本帖を眺めていても、実に色々な色柄や質感の紙が1冊にまとめられていて、眺めていて飽きないものだが、… …これが100年近くも前のものともなれば、今日ではまず現物にはお目にかかれない用紙ばかりで、実にたのしい。 図柄はもちろん、型押しされた紋様なども見たことのないようなものがある。 名前のつけ方にしても、現代では出てこないような発想のものがいくつもあって面白い。 伝統柄を下敷きにしたようなものもあるかと思えば、… …かなり斬新なデザインのものも。 どこかで目にしたような図柄も、こうした見本帖でないとその名前がわからないもの。 因みに、名称や色、サイズや型番などが書かれているのは裏側なので、写真の右側に写っている表側は左側にある紙の同名別色ということになる。 こうしてパラパラめくってみていると、… …モダン柄の銘仙を思わせるものもあるし、… …書籍の装幀に使われていそうなのもあれば、… …洋服地みたいな柄のもある。 如何にも昭和初期のモダン尖端文化全盛期のあたりのものらしい、おしゃれな雰囲気が充ちている。 覆刻したら、結構人気が出そうなのがかなりあるのではないかしらん。 表裏がこんなに違うラシャ紙って、今はないよね。 これ1冊で300種。たのしい。 ところでこの中に「ヱナメル」という、金属光沢のあるしゃれた型押し特殊紙シリーズが含まれているのだが… …これがどうも酸性紙らしく、その一部がかなり脆くなっていて、うっかりするとこなごなに崩れてしまうのだ。 製本用糊で割れてしまったところをくっつけたり縁を補強したりはしているのだけれども、覧るときにはなかなか神経を使う。殊に紙種データの部分は失せると資料価値が大いに損なわれて困るので、何とか保ちたいものだが……薬液に浸す脱酸処理などすると折角の特殊加工がダメになったり、というような何かまた別のダメージに見舞われそうだし、樹脂で固めてしまえばカタチは保てるにしても、この用紙独特の風合いやら指触りやらニオイやらは失われてしまう。それは避けたい。 紙質や革背などの装幀造本が劣化している資料は特に、ほかの図書館などではダメージが進むことをおそれて利用者に貸し出すのをやめてしまわれ、ディジタルデータだけしか覧られなくなっているところが多い。維持管理を考えればいたし方のないことだろうけれども、やはり現物を手に取って眺めてみることで初めてわかることは少なくない。 東京・阿佐ヶ谷に目下開設準備中の私設図書館「レトロ図版博物館」 http://kuronecosiloneco.seesaa.net/article/478435577.html では、零細施設ならではの「いちどきに1組限定の貸し切り」というご利用形態だから、こういう扱いの難しい資料も敢えて現物に直に触れていただく「体験」をも含めてご提供したいと考えている。 もちろん、ご利用者の方にはそれなりのお扱いが求められるし、お見せする側にも「破れちゃったら破れちゃったでその時はその時、淡々とできる範囲で修繕するまでのこと」というような、ある種の「諦念」が必要にはなるのだが。 なお、今週末15日(日)0時から二期工事の資金調達を目指してクラウドファンディングを始めることにしている https://kibidango.com/1565 けれども、「レトロ図版博物館」を始めるのに最低限必要な改修は現在進めている一期工事で済ませる手筈だから、たとい「完成」に漕ぎ着けられなくたって見切り発車で年内に開けちゃう積もり。 #コレクションログ #レトロ図版 #図版研 #マイクロライブラリ #クラウドファンディング
2020/11/13追加で注文していた、レトロ図版ゴム印のサンプルが昨日出来上がってきた。 元図版のパーツをPhotoshopで切り貼りして作った「¥」「No.」のふたつを、前に作った数字印と同じ大きさで、ということでデータを拵えて発注した筈だったのだが、…… ……なんかひと回り小さいよね? んん、捺してみてもやっぱりひと回り小さい。ダメだこりゃ。 ということで、早速データは作り直し。 フェイスをやや太めにして、大きさも数字より多少デカいくらいにしてみた。多分これで次に注文するときにはイケるとおもう。 もうひとつ、「本」が小さ過ぎてディテイルが巧く出なかったので、確実に綺麗にできる図版を使って別のものを試作。 明治後期から大正初期にかけて、広告とかカタログとかで「注目!」という場面によく使われた、指さし印。 今でもフォントには必ず含まれている記号だけれども、こういう手首に道化服みたいなびらびら裝飾がついたヤツは珍しいとおもって。タッチも切り絵風で、今はまず見られないヤツ。 こちらは捺し具合も上々☆ 元図版はいずれも大正初めの印刷材料カタログから。 図版研が東京・阿佐ヶ谷の ねこの隠れ処 に開設予定のマイクロライブラリ「レトロ図版博物館」改修工事費が手持ち予算では大幅に足りなくなりそうになって、近々クラウドファンディングをやってみることになった http://kuronecosiloneco.seesaa.net/article/478302387.html ので、今回試作したレトロ図版ゴム印をご出資者向けの特典につけてみようか、ということに。さて、その効果のほどは如何に如何に。 #コレクション本 #レトロ図版 #2020年 #図版研 #マイクロライブラリ #クラウドファンディング
2020/11/7図版研で架蔵しているレトロ図版資料のうち著作権保護の切れているものは、まぁいってみれば「フリー素材集」として使えないことはない。 日本のレトロ図版がマイナーな存在に留まっているのは、単に知られていないから、だけなんじゃないか? と考える図版研としては、そういう「素材」を使って「オリジナルグッズ」を作ったら、少しはその魅力をひろめられるんじゃないかな〜、とおもう。 とはいうものの、いざ製品化しようとするとある程度の数を注文しないとならなくなるので、「初期投資」がそれなりの金額になってしまう。 ただでさえ資料蒐集費だけでひーこらいっている図版研で、売れるかどうかわからないものを量産するために投資するのは無理! ということで、今までなかなか実現できないできた。 それでもできることならば、先にデザインだけお示しして希望者を募り、ある程度の注文数が確保できたものだけ拵えられたら……と考えてあれこれ調査検討してみた結果、鋳造ゴム印ならばイケるかもしれない、という可能性が出てきたので、そのうち開設予定のマイクロライブラリ「レトロ図版博物館」のオープン記念企画としてやってみようかという話になり、 ねこの隠れ処 でサンプル品の試作に踏み切った。 試作した元データ☟はもうちょいヴァリエーションがあったのだが、大きいヤツを1つづつだけ外注すると単価が何千円にもなってしまって堪らないので、実際に見本を注文するときは小さいヤツだけに絞った。 http://kuronecosiloneco.seesaa.net/article/478190692.html いずれは会員向けに月イチ頒布会をやったり、あるいは受注生産したりできたらいいなぁ、とおもうけれど、雑貨作家をやりたいワケじゃないしこれでひと山当てよう! という積もりでもないので、あんまり量産しないでレア物路線にした方がいいだろう、と内輪で話しているところ。 #2020年 #コレクションログ #図版研 #コレクション本 #マイクロライブラリ
2020/11/4前回のモノ日記に書いた「リアル「レトロ図版ミュージアム」計画」 https://muuseo.com/lab-4-retroimage.jp/diaries/28 で設けるマイクロライブラリ「レトロ図版博物館」の建物 ねこの隠れ処 店頭に、昨日「そのうち開館」告知のポスターが貼り出された。 本当は工事日程が決まってから出す考えだったらしいが、特注の可動棚式木製書架の製作絡みで何か手間取っているらしくて一向に見通しが立たないため、見切り発車したようだww http://kuronecosiloneco.seesaa.net/article/478128493.html それはさておき、その書架には棚板が何枚必要なのか? という話が出たとき、そういえば誰も図版研コレクションに何冊あるのか把握していないね、という間の抜けたやり取りになった。 なにしろ、ひと山いくらで格安で買い付けたはいいものの、出す場所がなくて未だに開梱していない箱とかもいくつもあったりする。 9月まるまるひと月かかって、段ボール箱に詰め込んで ねこの隠れ処 からレンタルボックスへ運んだ本の山。向かって左側は天井まで積んだヤツが前後ふた山。全部で100箱以上あるのではないかと。 ねこの隠れ処 の2階 ねこの寝床 の壁際に積んである山。8月まではこの部屋一面にこんな山々が連なっていて、猫も駆け回れないほどの狭さだった。左側の段ボール箱は本ではなくて、理科系の模型標本とか戦前あたりの子供用ままごとテーブルセットとか入っている。 山の反対側から見たところ。前後ふた山積んであって、ここだけでおそらく数百冊あるのではないかと思う。 帳場のある1階から2階への階段にもまだ山が残っている。ここにあるのは主に図鑑とかの大型本、重たいものが多いのでこれは1階に据え付ける書架に収める予定。 帳場も奥の方は、右も左もこんな風に山積み状態。 総数を把握していないのもさることながら、判型も厚さもばらばらだし、それにフツーの図書館みたいに日本十進分類法(NDC)によらないにしても、なんらかの分類はしないと使いづらくて仕方がないので、結局は書架がある程度出来上がったところで本を実際に整理しつつ挿してみて、そこで初めてどれくらいの枚数が要るのかわかるんじゃない? という結論に。 果たして持ち寄り資金だけで足りるのかどうか、工事が始まる前に早くも心配になってきた。 #レトロ図版 #図版研 #収納 #コレクション本 #マイクロライブラリ #2020年
2020/10/27明けましておめでとうございます😊 今年もよろしくお願いします🎍🙇🎍
2020/1/1今年もよろしくお願いいたします😁✨
2020/1/1あけましておめでとうございます。 今年も宜しくお願いします。
2020/1/1明けましておめでとうございます。 2020年もどうぞよろしくお願い致します😌
2020/1/1わたしは博物館が好きすぎて…のタイプではありませんが、なるほどそういう方もMUUSEO使っている人のなかにはきっといるでしょうね。コレクション、博物館さながらの、今まで見たこともないようなものばかりで本当に博物館にいるような感覚になりました。さすがです。
2019/11/28nocturnalclanさま:同病感あふれるコメントありがとうございます☆ モデルカーもある程度以上の深みにはまると、かさばるだけに置き場をどう確保するかで悩まされそうですが、図版資料の場合は本体に加え、その出版背景その他を調べるための資料がまた増える、という沼がその傍らにあるので、これがまたオソロシいのでしたww
2019/10/2あなたも集めているコレクションで、モノ日記を書いてみませんか?
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