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オンデマンド出張展示「大日本レトロ図版研Q会」

公開日:2019/1/10

 前回の記事でもご紹介したように、インターネット上での無料ヴィデオ通話により図版研架蔵資料の閲覧サーヴィスを一応は始めてみたわけだが、そこにも書いたとおり著作権法の縛りで「保護期間が終わっているものしか対象にできません」と謳わざるを得ない。何かほかの方法でもご覧いただけるようにできないものか。

一般的に出版物の展示となると、ケースの中に収めた状態をガラス越しに眺める、となる。当然手を触れることはかなわないから、めくってみたくてたまらない書物の見開き一面か表紙かのどちらかを穴が開くほど見つめて慾求不満を募らせることにならざるを得ない。かといって剥き出しで展示していたら紛失や破損のおそれが高いし、宝飾品店よろしくお求めに応じて出したり戻したり、というのも人件費がかかってしょーがない。


しかも貴重書大規模展とかならばともかく、古本をたかだか二〜三十冊ばかり並べておいてもそれを入場料払ってまでみたい、というお客はほとんどいらっしゃらないから有料企画としては成り立たない、とは博物系雑貨のお店ナチュラル・ヒストリエを運営されている部門の方から伺ったお話。まぁそりゃそうかも。

ページをめくる器械に乗っけて展示する方法がないわけではないが、展示期間中ずーっとぺらぺらやっていたら確実に本が傷む。それに折り込み図版は開けない。文字が小さくて読み取れなくてもガラスが阻む。その辺のモンダイをクリアするため、ページをいちいち撮影してタッチディスプレイ上でぺらぺらヴァーチャルにめくってもらう、という手はあるが、それはそれで準備にタイヘンな手間がかかる。誰やるのそれ? ただでさえ図版研は人手が足りなくて収蔵品の整理が追いつかないってのに、そんなことはとてもやっていられない。それについて書いた本に図版を山盛りにする、という代替手段もあるが、まるまる一冊載せられるわけがないし、それに版下データまでは図版研内ですべてまかなえるにしても、設備のない印刷・製本は外注せざるを得ないがその資金が工面できない(だから「ザボン」と「ブンタン」についても「これで一冊本が書けるよね」という話が出たところで、現実問題に阻まれて結局モノ日記で連載するくらいしかなくなってしまうのだったwww)。


それに紙の本好きにとっては、紙の本はやはり現物を手に取って舐めまわすよーに矯〈た〉めつ眇〈すが〉めつしてみたいものなのだ。そうでしょ?

そうでなくても、しかけのある本やみる角度によって図版の一部に施された光沢や用紙に漉き込まれた地紋がみえたりする本などは、手にとってみない限りその真価は知りようがない。和書の意外なほどの軽さ、嵩高の紙を贅沢に使った多色石版による美術印刷本のずっしり感、箔押しや空押し、現在ではつくられていない紙質の手触りなどもまた然り。


……とつらつら考えていて、ふと思いついたのは、テーマを決めて本を選び、カフェなどの催しのひとつとして出張展示、ってのはできないかな? という案。それならば諸々のモンダイは一掃されておたのしみいただけそうな気がする。主役はあくまでレトロ図版、その面白さについての解説や旧字旧仮名づかい・多少の専門知識についてのご質問対応などは当日架蔵資料を持ち込む図版研スタッフが黒子としてその補助をし、ご来場の皆さまにはお茶やお酒をおたのしみになりつつかつ眺めかつ語らっていただく、という趣向。

お客さまの人数はせいぜい、一度に十数人くらいが限度だろう。もちろん、すでに定例的にイヴェントをこなしておられ、かつお店の方も内容にご興味をお持ちで、こちらの考えもご理解くださり、また双方にとってもたのしく、同時に精神的・経済的負担が過ぎないようにできることが前提となるから、会場はどこでも構わない、というわけにはいかない。


といって、普段そうした催しに客として参加したりはしないし、外食もしないので、そういうことができそうなお店のアテは全くない。お店かそのご常連のお客さまからのアプローチをお待ちし、そのご協力を仰ぐしかないだろう。しかも、図版研には自家用車がないし、持ち出しで多額の交通費や宿泊費など捻出できるゆとりもない懐具合だから、今のところ資料を収蔵している東京・阿佐ヶ谷のナンチャッテ古道具屋から、徒歩か公共交通機関で片道一時間以内くらいの場所でないとキツいと思う(こうしたつましいハナシがどうしてもついてまわるのは、「そんな資金的余裕があるなら蒐集の方にまわしたい」という優先順位だから、ともいえるけれど……ww)。できれば事前の選書もご一緒にやった方がよりたのしいのでは、という考えもあるし。


そんなわけで、お引き合いをかすかに期待しつつ、まずは流れに糸を垂れてみることにしたい。「レトロ図版研Q会」にご興味をお持ちの皆さま方、TwitterでもFacebookでもGoogleでもLINEでもSKYPEでも電話でも郵便でもご来訪でも、ご都合のよろしい方法にてご一報を。

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大日本レトロ図版研Q所

主に1860年代〜1940年代(明治〜昭和初期)に刊行された国内出版物のうち、自然科学、医学、薬学、地理学、女子教育、名所案内、商業デザイン、建築デザイン、器械カタログ、図鑑、辞典辞書類などで値の張らないものに載っているレトロ図版(木口木版、細密銅版、石版、写真など)をちまちま蒐集。ただ蒐めるだけでは意味がないのでその魅力を世に知らしめ、かつ何らかの方法で活かしていけないものかあれこれ試行錯誤中。取り敢えず無料閲覧サーヴィスを開始。ご案内☞http://lab-4-retroimage-jp.seesaa.net/article/463222789.html なお名称の「Q」となっているところは、正式には「あなかんむり+Q(つまり、「究」-「九」+「Q」)」と書く。略称「図版研」。

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  • 入館者数

    5547人

  • コレクション・ルーム数

    23個

  • アイテム数

    78個

  • モノ日記

    21個

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